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回答誤差

データの誤差いろいろ

ぜったいに正しい調査データというのは諸氏の手もとにデータがたどりつくまでに、それこそ「誤差の海」ともいうべき世界をどのデータも渡ってくるからだ。ここで考えつく誤差の発生源をあげてみよう。

  1. 調査企画 … 企画があやまっていて、見当はずれのデータをとろうとする
  2. 対象者選定 … 代表性のない人たちを選んでデータをとろうとする
  3. 調査票回収 … せっかく選んでも留守や拒否でデータが欠落してしまう
  4. 質問回答 … 面接の場で必ずしも信頼できるデータが得られるとかぎらない
  5. 点検集計 … 個票データのチェックが不十分、集計ミスが起きて気づかない

このなかの(4)の段階で発生する誤差が「回答誤差」である。

本当のことを答えない

回答者が正確に答えようとしてもできないことがある。たとえば、数年前に購入した車の名前は覚えているのに、数日前に購入したチョコレートのブランドは覚えていない。あるいは買ったかどうかも忘れている。

また新製品の発売前に購入意向を聞かれても、正確な返事はできないだろう。だれにも「先のことなどわからない」のだから。

意識して不正確な回答をすることもある。一部の人は年齢や職業あるいは収入についてウソをつく。意見に関する質問には、心を開いて答えようとせずタテマエしか言わない。

いずれも対象者が心のなかで回答を形成しようとするときに生ずる。

あいまいに答える

これは答が正しいかどうかは別として、ちょっとした条件で回答にブレが生ずることをいう。質問および回答のあいまいさに起因する回答誤差である。

たとえば質問のニュアンスのわずかの違いで回答が動く。「あなたは…?」と「お宅では…?」と聞かれるのとでは答は変わる。「…を好きですか?」と「…を好きですか、嫌いですか?」では、あとのほうが嫌いな人の比率が大きくなることが知られている。

また自由回答のあいまいさもあげられる。多弁な人と口数の少ない人で違ってくる。後者については調査員が「それはどうしてですか」「ほかにありませんか」と補足質問するのだが、聞きなおしの仕方によっても答がゆれ動く。

図・回答誤差の発生プロセス

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