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有意性検定

この絵は何でしょう

数人の女性が集まってワイン(らしい)を飲んでいる。いや、ただ飲んでいるのでなく飲みくらべているようだ。ブランドの当てっこ?それとはちょっと違う、実は市場調査における製品テストの一場面なのである。「もっともお好きなのは?」とか「お買いになるとしたらどれにしますか?」と一人ひとりの試飲者に聞いて、製品開発や販売予測のデータを得ようとしているのだ。


図・ワインA、B、Cの試飲風景

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もし一番好きな製品が、A…2人、B…1人、C…1人と出たとする。しかし「よしAで行こう」と即座に決めるほど、世のメーカーはそそっかしくないだろ う。そこでもっとたくさんの人たちに試飲してもらうことにして、延べ100人のデータが得られたとする。結果はA…50人、B…30人、C…20人だっ た。これならAに決定していいだろうか。

データの差は信用してよいか

この人数の差が本来の製品の優劣によるものなのか、たまたまそう出ただけなのか、この判定のために行われるのが「有意性検定」である。そのための計算は次のようである。

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つまりAとBの差が18%以上なら有意と判定される。もとのデータでは20%の差だから有意である。従ってテスト結果の1位と2位の隔たりはハッキリしているわけで、A製品を販売するという意思決定は妥当なのである。ただしこの判定が絶対正しいかというと、危険率5%で誤る可能性がある。この確率をさらに小さくしたいときは式の右端の2をもっと大きくすればいい。もし「×3」として計算すると、それによる最小有意差による危険率は0.3%と限りなくゼロに近づく。

:製品AC間の有意差は問題ないとして、BC間の検定は各人で試みていただきたい。

誤りやすい判定の表現

最小有意差の範囲内だというと「では2つの製品間に優劣はないのですね」と受け取る人がいるが、正しくは「このテストでは優劣が認められなかった」と判断を保留にすべきなのである。試飲者数をいくらでも増やせば、いつかは優劣の差が現れてくるだろうから、わずかのデータ(試飲者数)で性急に誤った判断をしてはならない。

なお、上では1人3種類の製品を試飲しているが、テスト方法を変えて1人にどれか1本ずつを割り当てて試飲してもらうこともできる。この場合の最小有意差の式は上と違うので注意されたい。またこれらの例は選好率または購入意向率という「比率」の検定であるが、そのほかに平均値の検定、分散の検定、相関の検定、時系列の検定といろいろある。それぞれ必要に応じて、とくに大切な意思決定に際しては広くかつ慎重に使われている。