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558世帯の食卓を調査(キッチンダイアリー)~現代のシニア世帯の食生活は、健康志向でバラエティ豊か~
PICK UP
  • 年代が高くなるほど、家で朝食を摂る割合が増え、品数も多くなる
  • 60代の朝食平均品数は5.6品で30代の1.4倍
  • 現代のシニア世代は、魚も食べるが、肉もよく食べる
  • 「豚カツ」「すき焼き」「ビーフシチュー」の食卓出現率は、1位60代、2位50代
  • 「量より質」「少量多品種」がシニア世帯食卓のキーワード
  • ライフステージとともに「美容」から「健康」へと意識が変化。食事面でも健康志向を実践
マーケティングリサーチ最大手の株式会社インテージは、2002年より実施しているメニュー調査「キッチンダイアリー」において、60代主婦を含む食卓調査を行い、年代ごとの特徴をまとめた。
調査概要
調査対象
京浜地区、京阪神地区在住の20歳から69歳までの主婦(家事担当者)
(キッチンダイアリー本体データと合わせて分析)
調査方法
インターネットを介した日記式自記入調査
調査期間
2006年11月1日~2007年1月31日
集計サンプル
20代主婦 38人、30代主婦 116人、40代主婦 110人、50代主婦 179人、60代主婦 115人
分析者
マーケット・アナリスト 栗原 千明 (くりはら ちあき)
<株式会社インテージ マーケティングソリューション開発部マネージャー>
調査結果

1. 朝食の品数

まず、朝食での品数について尋ねてみた。
その結果、年代が高くなるほど、品数が多くなっていることが明らかとなった。年代ごとの平均品数をみると、20代の3.5に対して、60代は5.6と1.6倍となっている。多様な食材に彩られているシニアの食卓の様子が伺える。(飲み物を含む品数)
一方、年齢が上がるほど、平日家で朝食を摂る割合が増え、60歳代では96.8%に達している。ここからも、メニューが豊富なだけではなく、時間的にも余裕をもって朝の食事を楽しんでいるようだ。

[図1] 
1.朝食平均品数 2.年代別食卓状況(朝食・平日)

2. シニア世帯の肉食

一般に、高齢者は魚食が多く、肉類はあまり食べないというイメージがある。
しかし、実態を調べてみると、60歳代の食卓への精肉出現率は計21.9であり、平均の22.7は若干下回るものの、20歳代(20.1)・30歳代(21.0)を上回っている。
ちなみに、SCIにおける年代別の焼き肉のたれの購買状況を直近3年でみると、60歳代は年率3~4%伸張しており、肉食の機会が増えていることを裏付けている。

[図2] 
肉類出現率

[図3] 
焼き肉のたれの購買状況

3. シニア世帯の主菜(肉料理・魚料理)

主菜出現率を年代別にみてみると、代表的な魚料理である「塩焼き」「干物焼き」「刺身・たたき」「煮付け」は、全般的に高齢になるほど出現率が高くなっている。
また、肉料理でも、「豚カツ・ヒレカツ」「すき焼き」「ビーフシチュー」などは、60代の出現率が最も高く、50代も相対的に高くなっている。
すなわち、シニア世帯においては、朝食だけではなく、メインの食事においても、肉・魚を問わず、バラエティ豊かな食卓に彩られていることが明らかとなった。

[図4] 
1.主な魚料理の食卓出現率 2.主な肉料理の食卓出現率

4. シニア世帯の「食事・料理」観

では、シニア世帯は、「飽食」=飽くなき食の追究者なのであろうか。
食事の量や素材の鮮度など、「食事・料理」観を尋ねると、50代・60代ともに、「この2,3年食事の全体量が増えた」人は5%未満に過ぎず、逆に「減った」と答えた人がそれぞれ50.6%、62.7%に達している。
また、「多少高くても素材の鮮度にこだわる」人が、50代で75.3%、60代で85.5%と、多世代に比べて非常に高くなっている。

[図5] 
食事のボリュームの変化

さらに、「美容・健康について興味のあること」(複数回答)についての質問では、若い世代が"美容"についての項目に関心が高いのに対して、シニア層は「生活習慣病の予防について」や「老化防止(アンチエイジング)について」など、意識が"健康"に向いていることがわかる。
これら、一連の調査結果から、現代のシニア世帯は、健康志向が強く、食事についてもそれを裏付けるように「量より質」「少量多品種」という傾向があることがわかった。

[図6] 
美容・健康について興味があること

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インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・

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調査会社概要

【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。

キッチンダイアリー
京浜地区240世帯・京阪神地区120世帯を対象に、20代から50代までの主婦に「食卓で、食材がどのように料理され、どんな家族に、どんな風に食べられたのか」という毎日の食卓情報を、インターネット経由で調査しています。食卓実態動向を継続的に捉えることで、また、インテージがご提供するSCI(全国個人消費者パネル調査)SRI(全国小売店パネル調査)と組み合わせることで、販促計画のベーシックデータとして、あるいは新商品開発の基礎データとして、効果的にご活用いただけます。
(60代世帯は2006年11月~2007年1月まで、特別モニターとして追加し調査を実施しています)

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