マーケティング用語集ライフスタイル分析とは
ライフスタイルとは消費者の生活態度、生活様式のことです。その違いにより、対象者を分類していくつかのタイプを設定することは、マーケティング上役立ちます。データからの分析手順は次のようになります。
データ項目の設定
ライフスタイルを知るために、多くの消費者に対して、次のような項目を質問します。
- 生活構造
- 家計費、生活時間、生活習慣、役割関係
- 生活意識
- 価値観、生活目標、購買意識、生活態度
- 生活行動
- 購買行動、職業活動、余暇活動、社会的活動
データの取り方としては、たとえば「計画的にお金を使うほう-無計画にお金を使うほう」という項目について5段階尺度か、どちらかのカテゴリーを二択で質問する、2通りがあります。
データ次元の縮小
調査データは項目別に得られるので項目数=次元数となり、次元数が多い場合、分析が困難になります。そこで尺度データなら因子分析、カテゴリーデータなら数量化III類のような多変量解析の手法を用いて次元数を縮小します。 この操作で因子分析ならたとえば次のようないくつかの主要因子が選び出されます。
- 情熱・自己実現志向を表す因子
- 平穏・安定を求める因子
- 家族重視の因子
これらの因子の大きさは各項目については因子負荷量として、各調査対象者については因子スコアとして計算されます。数量化III類ではカテゴリースコア、サンプルスコアとなります。
ライフスタイルのタイプ分け
因子スコアが互いに近い対象者は、ライフスタイルが同一タイプであるとして一つにくくることができます。くくりかたはデータ範囲を決めて機械的に行うか、クラスター分析によって行うかです。
マーケティングへの適用
タイプ分けの結果は製品開発などで役立ちます。各タイプごとに消費者の要望や不満を知ることができれば、新製品や関連製品についての発想が得られます。さらに特定タイプに標的をしぼった効果的なマーケティングを展開することができます。