インテージフォーラム 2015 開催報告
~セッション 第1クール~
セッション:第1クール
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X01:コミュニケーションの現在と未来
(しる・つくる・とどける・はかるの幸せな関係)
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マーケティング活動のPDCAサイクルを、しる・つくる・とどける・はかる、というフレームで考えており、企業のマーケティング活動を360度支援するサービスを行うこと。インテージの各種データによるターゲットの設定。di-PiNKなどのターゲットに対するプロモーション施策サポート。i-SSP(インテージシングルソースパネル)により、クロスメディア環境下での広告・プロモーションの効果測定も行っていることについて説明を行った。
グーグル 小林氏からは、複雑化する情報環境の中で、レリバンシーのない広告に対して消費者はネガティブな反応を示す場合があり、今後、広告ブロックという流れになる可能性もある。情報生活がモバイルシフトするなかで、この動きはより逃れ難いものになる。それを避けるためには、ブランドと消費者の関連度を最適化すべきであり、グーグルでは、計測とプランニング、エグゼキューションを一体化させる試みをしている。これまで以上により広く消費者の反応(レリバンシー)を観察することで、マーケティングが顧客中心(カスタマーセントリック)へと変容するというお話をいただいた。
花王 石井氏からは、お客様に正しく深くメッセージをお届けするコミュニケーションが重要であるとのメッセージが伝えられた。全数データでお客様の意識を可視化した上で、データドリブンなコミュニケーションを行う必要があり、お客様が必要とする時に欲しい情報を最適なメディアと語り口で届けていくことが、マーケティングのゴール達成のために最も重要である。実際に行った事例として、事前に定めたターゲットに加えてTwitter上の書き込みから新たなーゲットを設定し、そのターゲットにふさわしいコンテンツを届けるというヘアカラー事例を紹介いただいた。関連ソリューションページ
X02:変わる生活者、変わるマーケティング
生活者と伴走する循環型時代のPDCA
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インターネットの発展により生活者の情報接触行動が大きく変化する中、従来の一方向的、段階的マーケティング理論を適用し続けてよいのか? その疑問を解消する考え方が「循環型マーケティング」である。
情報の流れ、それに応じた人々の態度変容。この2つを組み合わせた新しい意思決定プロセスであり、情報が潜在顧客に広がる流れが加味されている。情報が循環することで、商品が売れ続けるステージに入り、情報が循環しないブランドは年をとっていく。循環の流れの太さとスピードを見て、施策を講じていく必要がある。
生活者が多様化、メディア化し、メディアの接触・効果というものも変化し、多様化している環境において、情報循環を積極的に活用する仕組みが重要。その上で、誰をどう動かすかというプランづくりを行い、最後にしっかりとブランドをつくっていくことが大切である。
今は消費者が情報発信し、影響力もある。相対的に企業の発信力が弱まっているようにも感じられる。理由として、情報探索コストの低下が大きいが、メデイアの役割も変わってきており、各メディアの役割を捉え、うまく活用すれば発信力を高めることができる。そのためには、各種の情報をつなぎ、生活者と情報の流れを360度捉えるためのプラットフォームづくりが大きな課題であると締め括った。関連ソリューションページ