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発表!2017年好調カテゴリーランキング 今年は何が売れた!?

2017年、日用消費財の中ではどのようなカテゴリーが好調だったのでしょう。販売データでランキングを振り返るとともに、上位にランクインした「甘酒」「もち麦」について、生活者の飲食頻度やアレンジ方法など、好調の背景を明らかにすべく意識調査(16~59歳の男女2,208人を対象)を実施しました。

2017年にヒットしたカテゴリーは?

2017年に消費者の平均購入金額が増加したカテゴリーを見てみると、伸び率トップ3には、「甘酒」「トマトジュース」「米飯用穀物(もち麦など)」がランクイン。それ以外にも、「ビネガードリンク」「ココア」など、“健康効果”が話題となったカテゴリーが上位に入っています。

伸び率トップの「甘酒」は、2016年のランキングでも伸び率182%で1位に輝き、2年連続の伸び率ナンバー1となりました。また3位の「米飯用穀物」は、その購入金額の内訳を見てみると、8割弱を「もち麦」が占めていました。「もち麦」は、ダイエット効果、整腸作用から“スーパー食材”として2017年初め頃からテレビで取り上げられるなど、話題になっています。ここからは、「甘酒」「もち麦」にフォーカスし、どのような層が、どのような効果を期待して飲食しているのか、10~50代の男女を対象に意識調査の結果から探っていきます。

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「甘酒」は誰が、どのような効果を期待して飲んでいるのか?

原料となる麹の栄養価の高さに加え、ビタミンB1・B2・B6・ナイアシン・葉酸などのビタミン類のほか、必須アミノ酸9種全種(トリプトファン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・スレオニン・バリン・ロイシン・イソロイシン・ヒスチジン)が含まれているといわれており、美容食として注目が集まっている「甘酒」。まずは甘酒について、飲用頻度の結果から見ていきます。「週に1日以上飲んでいる」と回答した人の割合は全体で4.1%、男女で比較すると、やはり美容に良いとされていることもあり女性で飲用者が多く、また、「週に1日以上飲んでいる」と答えた人の割合が最も高いのは30代以上の女性でした。その割合も30代(5.5%)、40代(6.8%)、50代(8.4%)と年代があがるごとに増加傾向にあります。
一方で、「飲んだことがない」と答えた人が全体で22.9%を占めました。男女ともに10代から20代の若年層で「飲んだことがない」と答えた人の割合が高く、中でも女性10代では54.2%と、飲んだことがない人の割合が半数を上回りました。さらに、男性10~20代では1割以上の人が甘酒そのものを「知らない」(10代16.4%、20代14.2%)と答えています。

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続いて、甘酒に「期待する効果」と「飲むタイミング」を聞いてみました。“飲む点滴”と称されることもある甘酒、「期待する効果」は多岐に渡っており、上位には、「疲労回復効果」(20.9%)、「美肌効果」(17.8%)が挙がりました。また、「便秘解消・整腸作用」や「免疫力の向上」は年代により差があり、30代以下に比べて40代以上では効果への期待が高いことがわかりました。

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では、甘酒を飲むタイミングはいつが多いのでしょうか。最も多かったのは、「夜寝る前に」(30.4%)で、続いて「夜の間食として(19時以降)」(19.2%)と、全体的な傾向としては「夜飲み派」が主流のようです。ただし、年代別に見てみると、30代以下では「夜寝る前に」が38.1%で最も高いのに対し、40代以上では「朝食と一緒に」が26.6%で、「夜寝る前に」と僅差ながらも最も高く、前項で見た「便秘解消・整腸作用」の効果への期待も関連してか、「朝飲み派」も多いようです。

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Key Point 1

「週に1日以上飲んでいる」と答えた人の割合が多いのは30代以上の女性で、年代が上がるにつれて増加。一方で、「飲んだことがない」人の割合が10代から20代の若年層で高く、特に女性10代では二人にひとりが「飲んだことがない」と回答。甘酒を飲むことで期待する効果上位は、「疲労回復効果」「美肌効果」。飲むタイミングは、「夜飲み派」が主流。ただし、40代以上では「朝食と一緒に」飲む人も多い。


「甘酒」の飲み方・アレンジ方法は?

次に、甘酒の「飲み方のアレンジ」について聞いてみました。レシピサイト等で見かける、「薬味や調味料を混ぜて飲む」「他の飲み物で割って飲む」の2種類についてその頻度を聞いてみると、それぞれ「やらない」と回答した人が6割前後、また、いずれの方法も「やらない」と回答した、『そのまま飲む派』が45.8%と半数弱占める一方で、「薬味や調味料を混ぜて飲む」は15.5%、「他の飲み物で割って飲む」は19.0%の人が、「よくやる」と回答し、継続的に甘酒を飲む人の中には、アレンジを上手く取り入れている人も一定数いることがわかりました。

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では、それぞれのアレンジについて、具体的に何を入れたり、何で割ったりしているのでしょうか。自由回答形式で確認してみると、「薬味や調味料を混ぜて飲む」で特に多く見られたのは「しょうが」で、「薬味や調味料を混ぜて飲む」人のうち約7割の方がこの方法を取り入れていると回答しました。次いで多かったのは「ハチミツ」で1割程度、また少数派の声としては、「砂糖」「レモン」「すだち」「レンコン」「オリーブオイル」という意見も見られました。
また、「他の飲み物で割って飲む」人では、「牛乳」「豆乳」で割って飲む人がそれぞれ3割弱、次いで「炭酸水・ソーダ」で割って飲む人も1割程度いました。その他の意見としては、「オレンジジュース」「野菜ジュース」「グレープフルーツ」といったジュース系で割る方や、「日本酒」「焼酎」などのお酒で割ると答えた方もいました。独特の味、香りで好みも分かれる甘酒ですが、日々継続すべく、自分なりのアレンジを取り入れているようです。

Key Point 2

甘酒を習慣的に飲む人では、「薬味や調味料を混ぜて飲む」「他の飲み物で割って飲む」といったアレンジを、それぞれ半数弱の人が取り入れている。「薬味や調味料を混ぜて飲む」との回答で多かったのは、「しょうが」や「ハチミツ」。「他の飲み物で割って飲む」との回答で多かったのは、「牛乳」「豆乳」「炭酸水・ソーダ」。

次に、「もち麦」の取り入れ方や意識について見てみましょう。「もち麦」は、血糖値の急上昇や脂肪の吸収を抑え、免疫力アップに繋がるβ-グルカンという水溶性食物繊維が豊富なことで、特に2017年に入り注目されています。
まずは、喫食の経験について確認すると、「食べたことがある」人の割合は全体では38.3%という結果に。こちらも男女で比較すると、“もち麦ダイエット”という言葉とともにその健康効果がテレビや雑誌などで紹介されたこともあり、食べたことのある人の割合は男性に比べて女性で高く、女性では47.8%と約半数の人が食べたことがあると回答しています。さらに、「週に1日以上」の頻度で食べている人の割合を見てみると、全体では6.5%で、女性では10.0%、女性の中でも特に高いのは30代女性で13.2%という結果でした。一方で、「もち麦を知らない」人の割合は女性で2割に対して、男性ではすべての年代において4割弱と高く、男女で浸透状況に違いがあることがわかります。
もち麦に期待する効果を聞いてみると、「便秘解消・整腸作用」(26.3%)と「ダイエット」(25.1%)が年代を問わず突出して多く、また40代以上では「病気の予防・改善」もやや高い傾向が見られました。

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「もち麦」は誰が、どのような効果を期待して食べているのか?

最後に、「もち麦」をいつ、どのようにして食べているのかを聞いてみました。食べるタイミングは「夕食」が7割と高く、「朝食」「昼食」で食べると回答したのは全体の4割程度でした。さらに、食べ方としては9割の方が「白米と一緒に炊いて食べる」と回答しており、それ以外の「茹でて食べる」「もち麦のみを炊いて食べる」といった食べ方や、もち麦を「料理に入れる」を取り入れている人はほとんどいませんでした。

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Key Point 3

もち麦を「週に1回以上」食べていると答えた人は全体で6.5%。特に高い女性30代では10.0%。期待している効果は、「便秘解消・整腸作用」「ダイエット」が年代問わず突出。40代以上は、「病気の予防・改善」も。もち麦は、「白米と一緒に炊いて食べる」人が9割。食べるタイミングは「夕食」が最も高く7割。「茹でて食べる」「もち麦のみ」「料理に入れる」という食べ方をする人はほとんどいない。

「甘酒」と「もち麦」、いずれも日本特有の食文化に根差した健康食であり、その健康効果が近年注目を浴びていることは間違いありません。しかし、今回の調査では触れていませんが、「甘酒」も酒粕から作られる甘酒と、米麹と米、水で作られる2種類があることが意外に浸透されてはおらず、また「もち麦」についても、食べ方は白米と一緒に食べるだけでなく、おかずとしての使い方や置き換え食材としての使用方法はまだ知らない方も多いのかもしれません。ここで紹介した調査結果も参考に、寒い冬を元気に過ごし、来る2018年も健康で明るい年にしていきましょう。

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今回の分析は、弊社独自に保有するSCI(全国個人消費者パネル調査)のデータ、および下記の設計で実施したインテージの自主企画調査結果をもとに行いました。

【SCI(全国個人消費者パネル調査)】
全国15歳~79歳の男女52,500人のパネルモニターによる食品(生鮮・惣菜・弁当などを除く)・飲料・日用雑貨品・医薬品に関する消費者市場動向のトラッキングサービスです。 パネルモニターが携帯端末で購入した商品のバーコードをスキャンし、インターネット調査画面から、その商品を購入したチャネルや個数・金額などを入力することで、消費者購買行動が分析できます。継続的に収集している日々の買い物データです。消費者の顔を詳細に捉え、消費者を起点としたブランドマーケティングや店頭マーケティングにご活用いただけます。
随時データ集計・分析が可能なツールでのご提供形式の他、年間の市場全体や各カテゴリーの動きが俯瞰して見られるhtml形式のレポート【SCIアニュアルレポート】でのご提供も行っています。

【自主企画調査】

調査手法 インターネット調査
調査地域:全国
対象者条件:16-59歳男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を、2015年度実施国勢調査データをベースに、人口動態などを加味した2017年度の構成比にあわせてウェイトバック
標本サイズ:n=2,208
調査実施時期:2017年11月10日(金)~2017年11月15日(水)

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