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アンケート調査結果の分析時、評価の差の判断目安として利用される有意差検定。 「有意差あり」のすべてが「意味のある」差、ではありません。
調査結果から正しい判断を下すための有意差検定のツボ、おさえておきましょう。
【インテージオフィスにて】

◆てーじ「よし!集計納品完了!

(明日、別件でパンダ製菓さんに行った時にこの件もちょっとディスカッションさせて貰おうかな。

仮説通りの結果かどうか確認して、有意差検定もかけとこ。

あ、半田さん、勉強熱心だから、また有意差検定の式を聞かれるかも。予習予習と…)

えーと、有意差検定式は…」

◆李さん(すっと現れて)「異なる集団間?」
◆てーじ「(李博士!びびびっくりしたー。小さくつぶやいただけなのに…!)」

◆李「異なる集団間の検定?同一集団内の検定?どっち!?」

◆てーじ「あの、ユーザーとノンユーザーの比較…」

◆李「(語尾をくって)異なる集団間ね!比率の差?平均値の差?」

◆てーじ「ブランドの特長認知率のひ…」

◆李「異なる集団間の比率の差の検定ね!ほい。検定式!」

(検定式の掲示)

★平均値の差の検定はこちらで解説しています。

◆てーじ「えーと、例えば『100%天然素材』についてだと、ユーザーが200人の認知率が55%、

ノンユーザーは300人の認知率が30%だから…」

(計算式掲示)

◆てーじ「tは5.59で1.96より大きいから有意差ありってことですねー」

◆李「そう!だが!統計的に有意な差とマーケティング的に意味のある差は違うよ!

じゃ!」(スッと消える)

◆てーじ「? (今の謎の言葉、なに!?)」
【パンダ製菓にて】

(集計結果を見ながら)

◆てーじ「ユーザーとノンユーザーの差が大きいってことはユーザーが認めてくれてる特長が

ノンユーザーに伝わってないから買ってくれてないのかもしれないんですよね」

◆半田「やっぱり今の広告だとノンユーザーの方には特長まで伝わらないのかなあ」

◆てーじ「インパクトはあって、ノンユーザーでも広告認知は高いんですが、

この特徴認知率をみますと…」

◆半田「なるほど。(さらに集計表を見ながら)あ、『原材料の果物は国内指定農場で生産』認知率も、8%と3%で有意差あり。

ということは、これもちゃんと伝えたほうがいいんですね」

◆てーじ「ですね。ユーザーとノンユーザーで差がありますから」

◆半田「そうかあ。広告以外での特長訴求も考えたほうがよさそうだなあ」
【インテージオフィスにて】
	
◆てーじ「あ、知子先輩!」

◆知子「お疲れさま。またウチのボスが突然お邪魔したんですって?」

◆てーじ「ああ、李博士。ええ、でもおかげで助かりました。

そうだ。『統計的に有意な差とマーケティング的に意味のある差は違う』ってどういうことですか?」

◆知子「李さんの決まり文句出たのねー。あのね、有意差があるってことは『差が大きい』ってことじゃないわよね」
◆てーじ「???」

◆知子「だって、同じ比率の差でも、サンプルサイズが大きければ有意だし、小さいと有意とは判定されないじゃない。

差が有意っていうのは、たまたまp1>p2になったんじゃなくて、

もっとサンプルサイズを大きくして母集団に近づけていってもp1>p2になるとみなせるってこと。

p1>p2であることが確からしいということであって、差が大きいということじゃないの」

◆てーじ「うーん。『マーケティング的に意味のある差』っていうのは…?」
◆知子「例えば飲料の新商品案の購入意向が20〜30代で3%、40〜50代で8%で有意な差だとしたら?」

◆てーじ「どっちも低いことには変わりないし、40~50代のほうが高いからってあんまり意味ない気が…。

どっちみち売れない…」

◆知子「そ。差の絶対値がもっと大きくて、購入意向率も高くなくちゃ意味ないわよね」

◆てーじ「(ん?3%と8%ってさっき見た数字…。偶然??)」
◆知子「でも、その新商品が超高性能で高価格な消臭機器で、ペット飼ってない人の購入意向率は3%なのに、

ペット飼ってる人では8%だったら?」

◆てーじ「あれ?ペット買ってる人がターゲットになりそう…。さっきと%の数字は同じなのに…」

◆知子「ふふ。でしょ?」
	
◆てーじ「うーん。高価で限られた人しか買わないことが分かってるものだから、これくらいの差でも意味があるんですね。

それに、ペット飼ってる人で購入意向率が高いのはもっともだから、ターゲットとして考えやすいし。

(さっきの件、もう一度半田さんとディスカッションしなくちゃ…」
◆李(スッと現れ)「謎、解けた?」

◆てーじ「はい。統計的有意なら調査結果の数字は信頼できるってこと。

でも、それが商品の売れ行きや消費者の行動を説明できる差じゃないと、マーケティング判断・施策には使えないってことですね」

◆李「おお、youいーね!じゃ私はサッサとサッサと帰るよー」(スッと消える)
◆てーじ「えと、またダジャレですか…?」

◆知子「そうね。でも、ホントにサッサと帰るのよ…」

【てーじ君の挑戦はつづく!To be continued...】
第8話のツボ

●「統計的に有意差がある」とは…

→「差が大きい」ことではなく、

調査結果の「確かさ」を示す!

→「マーケティング的に意味のある差」とは

限らない!着目すべき差は市場状況など

背景も鑑みて見出すべし
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