ブランド・コミュニティにおける顧客間コンフリクトのマネジメント

この記事では、2017年の関東学生マーケティング大会でリサーチ賞を受賞した論文を紹介します。


ブランド・コミュニティにおける顧客間コンフリクトのマネジメント

中央大学 久保知一研究室 高市班

赤塚俊介 商学部 会計学科3年
桐生紗季 商学部 経営学科3年
太田一馬 商学部 商業・貿易学科3年
髙柳美帆 商学部 商業・貿易学科3年
高市麻輝 商学部 商業・貿易学科3年


目次

  はじめに

  顧客間の反発 
   1. 定義 2. ブランド・コミュニティにおける反発

  既存研究レビュー
   1. ブランド・コミュニティ 2. 正当性

  仮説設定

  Study1 
   1. 実験計画 2. 実験1 3. 実験2 4. 考察

  Study2 
   1. 実験計画 2. 実験3 3. 考察

  示唆 
   1. コンテンツビジネスにおける示唆 2. 他の産業における示唆

  本研究の意義 
   1. 学術的意義 2. 実務的意義 3. 今後の課題

  謝辞・参考文献


関東学生マーケティング大会を終えて

関東学生マーケティング大会は、関東圏のマーケティング専攻の名門ゼミが集まって論文とプレゼンテーションで競う研究大会です。36回目となる今年のテーマは「未来を創るマーケティング」でした。

記事でご紹介した「ブランド・コミュニティにおける顧客間コンフリクトのマネジメント」の論文は、「実務的なマーケティング課題を適切なリサーチプロセスに反映できているか?」という視点でインテージが選定する『リサーチ賞』を受賞しました。

選定では以下のポイントが評価されました。
・SNS時代の今ならではの課題を取り上げつつ、人やコミュニティといったマーケティングの基本テーマに踏み込んでいる
・理論やモデルの受け売りや実証だけではなく、生活者としての自分たちの目線で仮説を出して調査設計をし、フィールドワークまで行っている
・実際に調査を行う前にマニピュレーションチェックを行うなど、適切な調査プロセスを実行している
・調査の内容や解釈に生活者としての感覚が盛り込まれている

受賞を機に、論文を発表した中央大学久保知一研究室の高市班にインテージへご来社いただき、関東学生マーケティング大会で行われたプレゼンテーションを再演していただきました。

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「演劇のつもりで練習した」というプレゼンテーションは聞いていて楽しく、さらに追加検証によって論文提出時よりも実務的な提案まで落とし込まれているなど内容もブラッシュアップされており、参加したインテージメンバーからも感嘆の声が上がりました。

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プレゼンテーション後の質疑応答では、受賞メンバーの工夫や苦労など、興味深い話をいろいろと聞くことができました。その一部をご紹介します。

【テーマ設定について】

生活者目線のリアルな仮説設定がなされているのが評価ポイントの1つでしたが、今回のテーマ設定に至ったきっかけは「Macをスタバで見せつけるファッションアイテムとして持つ人と、旧来からのMacユーザーの間でのいざこざを知り、それを避けるようにMacを購買の選択から外してしまった」というまさに生活者としての自身の経験から企業が受ける不利益を感じ取ったことにあったそうです。

【調査で苦労したことについて】

三代目J Soul Brothersのコンサート会場付近に足を運んで来場者にアンケート調査を行うというフィールドワークを行った際、事前にファンについて時間をかけて調べて調査票を作成したのに思ったような結果が出ない、という経験をしたそうです。最終的には1回目の反省点を盛り込んで修正した調査票で2週間後にアンケートを行って、うまくいったそうですが、さらに、事前に調べて持っていた排他的なイメージが、実際に会場に行ってファンと接してみると変わって、新しい調査仮説の追加につながったという話が印象的でした。ネットの事前情報でいかに怖がっていたか、という話には気持ちがこもっていて場も和みました。

今回のプレゼンテーションはインテージのメンバーにとっても刺激を受ける大変いい機会になりました。改めて、リサーチ賞受賞、おめでとうございました。


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