ライブコマースの利用体験が商品選好に与える影響とそのメカニズムの解明

この記事では、2018年の関東学生マーケティング大会でリサーチ賞を受賞した論文を紹介します。


ライブコマースの利用体験が商品選好に与える影響とそのメカニズムの解明

早稲田大学守口ゼミナール 植田班

一ノ瀬 大吾 商学部3年
植田 理久 商学部3年
信國 友江 商学部3年
山岡 陽 商学部3年
山本 彩緒梨 商学部3年


目次

  はじめに 
   1. 研究背景 2. 研究意義 3. 現状分析 (1)ライブコマースとは (2)ライブコマースの分類 4. 問題提起

  既存研究 
   1. 経験価値に関する研究 2. コミュニケーションに関する研究 3. 既存研究まとめ

  Study 1
   1. 仮説設定 2. 調査内容 (1)調査方法 (2)実験の留意点 (3)商材選定 (4)実験方法
   3. 本調査 (1)本調査概要 (2)検証結果 4. 考察

  Study 2 
   1. プレ調査 (1)要因抽出 (2)因子分析 2. 本調査 (1)調査内容 (2)検証結果 3. 考察

  Study 3 
   1. 仮説設定 2. 検証 3. 考察

  インプリケーション

  終わりに 
   1. まとめ 2. 本研究の限界と今後の課題

  謝辞・参考文献


関東学生マーケティング大会を終えて

関東学生マーケティング大会は、関東圏のマーケティング専攻の名門ゼミが集まって論文とプレゼンテーションで競う研究大会です。37回目となる今年のテーマは「つなぐマーケティング」でした。

記事でご紹介した「ライブコマースの利用体験が商品選好に与える影響とそのメカニズムの解明」の論文は、「実務的なマーケティング課題を適切なリサーチプロセスに反映できているか?」という視点でインテージが選定する『リサーチ賞』を受賞しました。

選定では以下のポイントが評価されました。

  • 実際にライブコマースを体験してもらい、体験に基づいたリアルな評価を得て仮説検証を行っている
  • 理論の受け売りではなく、経験者のデプスインタビューを数多く行い、実態を踏まえた調査票作成を行っている
  • ライブコマースの各要素と商品選考のモデルを評価する際、採択/棄却された理由を先行研究や理論を取り入れて考察し、直接的な影響が棄却された要素についても、間接的な影響を想定してモデルを再構築したことで、より詳細なメカニズムを明らかにしている

受賞を機に、論文を発表した早稲田大学商学部守口ゼミナール 植田班の皆様にインテージへご来社いただき、関東学生マーケティング大会で行われたプレゼンテーションを再演していただきました。

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大会本番前に10回以上練習したというプレゼンテーションは、プレゼン審査でも45チーム中2位を獲得。話し方はもちろん、ビジュアル表現など伝える工夫も素晴らしく、参加したメンバー一同楽しく聞かせていただきました。

プレゼンテーション後の質疑応答では、受賞メンバーの工夫や、今回大会ならではの裏話など、興味深い話をいろいろと聞くことができました。その一部をご紹介します。

【テーマ設定について】
今回「ライブコマース」にテーマを定めた理由について伺ったところ、メンバーの信國さんがインスタライブをやっていてライブ配信に親しみがあったこと、さらにライブショップでインフルエンサーがライブコマースをやっているのを発見したことがきっかけというお話でした。
SNSでの動画配信に親しんでいる大学生ならではのテーマ設定と感じられますが、実際にゼミ内でアンケートを取ったところ、ライブコマースを見たことがある人はわずか二人くらいだったと、こちらも興味深い実態を伺えました。

【調査で苦労したことについて】
関東学生マーケティング大会は6月18日から9月8日の中間発表を経て11月24日までの長期戦で行われます。そのスケジュールの中、メンバーは7月にテーマ設定をしたものの、9月までなかなか進まず、テーマ変更を検討するほど追い込まれていたそうです。
質疑応答でも「バイアスの排除や一般化した結果を出すための設計にこだわって調査・分析を行った」「何回か失敗しながら調査設計を見直して再調査を行った」「モデルを1回構築・検証したが、面白いインプリケーションがなかったので構造を再構築して検証した」といった丁寧な進め方が聞かれ、実際に審査したインテージのメンバーも「リサーチのプロセスが正しく、丁寧に取られている」と感じた論文は、10月に本格的な切り口が決まってから進められたという事実に、一同、驚きを隠せませんでした。

もうひとつ、苦労したのが調査対象者集め。実際にライブコマースを体験して答えてもらう必要があるため、インターネットリサーチではなく、直接依頼できる対象者を探し、176名を集めたそうです。ちょうど学園祭準備時期だったため、学生会館に集まっている人たちに協力してもらったというところに大学生らしい工夫が感じられます。

関東マーケティング大会では、参加45チームの中で、特に優秀なプレゼンを行った5班が最終プレゼンに進みます。今大会で話題になったのは、この最終5班のうち、4班を早稲田大学商学部守口ゼミナールが占めたことでした。
この結果を受けて、「同じゼミ内でライバル意識はあったか?」という質問が飛びましたが、朝から夜まで、お互いに気にかけつつ頑張れて励みになったというお話を伺えました。
研究室の先輩方の指導に加え、ゼミ内で切磋琢磨して磨かれた論文とプレゼンテーションに、インテージのメンバー一同刺激を受けました。

改めてリサーチ賞受賞、おめでとうございました。

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