【未知との遭遇】Vol.12 ~チョップドサラダ~

この【未知との遭遇】は、インテージの男性若手リサーチャー伊東祐貴が女性向け市場について知るべく、世の女性方の趣向やトレンドを実体験して学びを得る様をコラムでお届けするシリーズです。

第12回はチョップドサラダです。2019年11月のレポートです。

第11回の「衣類用冷感ミスト」の記事へはコチラから


【目次】

チョップドサラダとは?

具材が細かくカット(chopped=刻まれた)されたサラダです。
流行の最先端を行くニューヨークで人気に火が付き、次々と専門店が登場しています。

専用のカッターで細かく刻まれた野菜たちは彩り豊かでSNSとの相性も抜群。
カットした材料をよくかき混ぜることで、味がまんべんなく行き渡るほか、スプーンですくえる食べやすさなどの機能的メリットも持ち合わせます。
ヘルシーで満腹感も味わえることから、主に健康意識の高い女性を中心に注目を集めています。

近年、日本でも多くの専門店が展開されているチョップドサラダ
その筆頭と言えるのが、都内に10店舗以上を展開するCRISP SALAD WORKS(クリスプ・サラダワークス) です。

3種類のベースと24種類の食材*を組み合わせて作る、自由度の高いサラダが特徴。
*2019年11月現在
専用のアプリを通じて注文すれば、希望の時間にサラダを受け取ることができます。

他方、パンケーキで有名なEGGS 'N THINGS JAPAN株式会社が運営するChopped Salad Days(チョップドサラダデイズ)は、2017年4月に二子玉川店をオープンして以降、汐留、名古屋とロケーションを拡大。

「食べたことで気分が良くなるような思いをみなさまにして頂くこと」をゴールに掲げる同店舗では、野菜をラッピングしブリトーにして提供するサービスを提供しています。
※もちろんサラダオンリーも選択可能です。

いずれもボリューム満点で、一食として十分な満足感を与えてくれます。
新時代のサラダは、味・ビジュアル・栄養・食べやすさ・充実感を兼ね備え、食卓の主役となるポテンシャルを秘めています。

体験レポートと今回の学び

ひばりヶ丘勤務時代にお世話になった先輩から、チョップドサラダなる存在を教えていただきました。

CRISP SALAD WORKS(クリスプ・サラダワークス) 外観

週末を利用し、日比谷線で六本木へ。
六本木ヒルズのアリーナ近くに店舗を構える、CRISP SALAD WORKS(クリスプ・サラダワークス) へやってきました。

店内には筆者以外に8名が来店中。
若年女性のペアが2組。
単体の女性客が2人。
そして健康意識が高そうな男性が2人いらっしゃいます。

野菜の下ごしらえや、カッターを使ったサラダの調理で忙しそうな厨房を横目に、早速サラダを注文していきます。

タッチパネルでメニューを選び、クレジットカードで決済。
機械化とキャッシュレス化の波が同時に来ているようです。
※店内奥に現金用レジもありました。

せっかくなので、最も中身がよくわからないダウンタウンコブサラダをチョイスしました。
しばらく待ったのち、カウンターでサラダを受け取ります。

サラダのイメージ

ややベチャッとしたビジュアルですが、大事なのは味です。
刻まれた野菜をスプーンですくい上げ、口に放り込みます。
思ったよりもしっかりと味が付いていますが、決して塩気が強いわけではありません。
入念に混ぜ込まれたサラダの隅々まで、ドレッシングとホワイトチェダーチーズの味が行き渡っているのでしょう。

それでいて、一口の分量がなんとも絶妙です。
あまりの食べやすさにスプーンを操る手が止まりません。

鶏肉も脂身が少ないヘルシーな部位が使われている様子。
ともすればパサパサしがちなものですが、ロメインレタスのみずみずしさがカバーしてくれます。
米や小麦などの炭水化物が含まれていないにもかかわらず、たしかな満腹感が待ち受けていました。

きちんと一食分を平らげた満足感を得られる上に、低カロリーで栄養豊富と非の打ちどころがありません。

強いて言うならば、なかなかにお値段が張ることと、提供まで時間が掛かることがネックでしょうか。

アプリの広告
アプリを使用すれば後者は解消されるようです。

~翌日~

再び六本木へやってきました。
専用アプリをDLし、個人情報を一通り入力。

CRISP SALAD WORKS アプリ画面
CRISP SALAD WORKS アプリ画面より引用

事前にアプリからサラダを注文すると、おおよそ希望の時間に店頭で受け取ることができるようです。

登録したクレジットカードによる自動決済のため、わざわざ店頭でレジに並ぶ必要もありません。
時代の進歩を感じながら、オリジナルサラダの具材を選抜していきます。

メインを昨日のサニーレタスからホウレンソウへ交代。
今度こそSNSで映えるよう、トマトにコーン、ゆで卵に豆腐と彩を重視したメンバーで脇を固めます。
ドレッシングには聞いたこともないタヒニ*を抜擢。
*ゴマをペースト状にした調味料のことでした。

近くで開催中のイベントで時間を潰したのち、アプリ上で完成を確認して店頭へ。
店舗端のカウンターにサラダが用意されていました。

サラダ

昨日よりはカラフルに仕上がりましたが、肝心の味はいかがなものでしょうか。

主役でありながら、ほとんどクセのないホウレンソウ。トマトの酸味もコーンの甘みも、主張をし過ぎず、アクセントとしての役割を心得ている様子。
極め付けには、爽やかながらコクのあるタヒニが、全体の調和を図ります。

色合いだけを追求した割には、味もOne Teamにまとまりました。

初めはサラダが一食分になり得るのか懐疑的な部分がありましたが、これならば主食でもいけそうです。

生活圏の中に専門店ができた日には、積極的に利用していきたいと思いました。

◆今回の学び

・サラダはもはや脇役ではない。
 サラダチキンに代表される肉類が積極的に用いられるようになり、
 最低限の脂質やタンパク質が補われている。
 併せて、パスタや五穀米など腹持ちを担保する材料が加わり、
 サラダのみで一食が成立するケースが増えている。

・OMO(online merges with offline)
 直訳すると「オンラインとオフラインの融合」。
 ネットとリアルは互いに独立したものでなくなり、
 その境界線上が次第に消滅しつつある。
 オフライン行動のデータがWeb上の行動と共通のIDで紐づくことで、
 より広範な生活者の行動が集まり、可視化されるようになってきている。
 例、CRISP SALAD WORKS(クリスプ・サラダワークス)
   専用アプリを使用することで、事前にサラダの注文予約ができる。
   店内での待ち時間や煩わしい支払いが発生しないため、
   顧客の不満が解消される。

 例、Luckin Coffee(ラッキン コーヒー)
   中国に多くの店舗を構えるコーヒーチェーンであり、アプリ経由でのみコーヒーの注文が可能。
   受け取り方法は、自分で取りに行くかデリバリーしてもらうかを選択できる。
   また、決済方法もモバイル決済か前払いのコーヒーチケットから選択が可能。

結局帰り道でお腹が減り、気づいた時にはコンビニのおでんを購入していました。

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著者プロフィール

伊東祐貴
伊東 祐貴(いとう ゆうき)
20代の男性リサーチャー。入社当時、全国女性消費者パネル(SLI)の運用に関わった経験から、女性向け市場を知るための体験レポートを社内に継続的に発信。歳の離れたきょうだいの視点も取り入れ、「いまのワカモノ」視点で市場を追っています。
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