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会社帰りに飲み会してますか?~「毎週飲んでる」は約1割。ビジネスパーソンの外飲み事情~

11月の第3木曜日はボジョレー・ヌーボーの解禁日です。毎年この時期が近づいてくると酒屋やスーパーなどの売場はもちろん、レストランやテーマパークなど各所でそれに乗じたイベント情報があふれ、大いに盛り上がります。最近では仲間と一緒にボジョレー・ヌーボー解禁を祝う「ボジョパ」と呼ばれるパーティーなども話題となっているようですが、昨今の飲酒を取り巻く動向としては「若年層の飲み会離れ」や「一人飲み」「家飲み」の増加など、飲酒にやや消極的な印象も見受けられます。では、実際のところビジネスパーソンはどのくらいの頻度で、また誰とどのようにお酒を楽しんでいるのでしょうか。外飲み事情の実態を探るべく、20~50代の男女1,092人を対象に意識調査を実施しました。

会社帰りの飲み会頻度は?

まずは全国のビジネスパーソン男女に最近3ヵ月の仕事帰りの外飲み事情について聞いてみました。
全体では、約6割の人が最近3ヵ月以内に仕事帰りの外飲みをしたと回答、残りの4割は最近3ヵ月に一度も飲み会に行っていないことがわかりました。また頻度を見てみると、「ほとんど毎日」~「週1日くらい」と回答した人の合計が12.7%で、ビジネスパーソンの1割強は毎週何かしらの飲み会に行っていることがわかります。
性年代別では、「週1日以上」の割合は女性に比べて男性で高い傾向があり、男性では特に40代が高くなっています。男性に比べると頻度の低い女性ですが、20代とそれ以外の年代で差が大きく、「週 1日以上」の割合は20代で16%と高いのに対し、30代以降では6%前後にとどまっています。また、女性30代では「行っていない」と回答した人の割合が半数を占め、業務量の増加、育児や家事といったプライベートでも多忙を極めていることが要因になっている様子も垣間見えます。一方で、女性40代では、「1ヵ月に1回くらい」と回答した人の割合が22.0%と高くなっています。40代は30代に引き続き育児や家事などで若干時間はとられるものの、子供の成長に伴い、多少なりとも“外飲み”の時間を捻出できるようになり、若年層ほど高頻度ではないものの、たまの外飲みを楽しんでいるのかもしれません。

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次に、最近3ヵ月に仕事帰りの外飲みを行った人に、一緒に行った相手や目的を聞いてみました。
飲みに行く相手として最も多かったのは、全体では「職場の同僚」が71.3%で最も高く、続いて「職場の上司」が36.1% と、職場関係の付き合いが上位にランクイン。その次にはプライベート関係の「会社・職場以外の友人・知人(同性、異性問わず)」、「会社・職場以外の友人・知人(同性のみ)」がそれぞれ2割程度で続きます。
外飲みの目的・理由としては、全体では「会話・コミュニケーション」の60.6%が最も高く、「ストレス解消」が39.6% 、「つきあい、誘われた」が37.3%と続き、“飲みニケーション”という言葉が死語になりつつある現代においても、依然として職場におけるその文化は健在であるとうかがえます。他方、「お酒を飲みたかったから」、「お酒を飲む雰囲気が好きだから」と回答した人の割合はともに低かったことから、お酒そのものよりは、外飲みシーンを重視する傾向にあることもわかります。

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飲みに行く相手について性年代別に見てみると、「職場の同僚」は全世代に共通して最も高かったものの、全体が7~8割なのに対し、女性20代だけは5割程度と低い結果に。一方で、「会社・職場以外の友人・知人(同性、異性問わず)」、「会社・職場以外の友人・知人(同性のみ)」などプライベート関係が他層に比べて高い結果となりました。「職場以外にも付き合いのある友人が多く、仕事帰りにその仲間達と一緒に交流を楽しむ」という様子は、いわゆる“リア充”のイメージに近く、現代の若い世代の女性を中心に多くみられる行動志向を反映した結果とも言えるのかもしれません。
さらに目的・理由について性年代別に詳しくみてみると、外飲み頻度が比較的高かった男性40代と女性20代に加え、女性40代では「会話・コミュニケーション」の割合が高く、それが積極的な外飲みの動機づけになっていることがわかりました。また、女性20代と40代では「ストレス解消」が比較的高い結果に。2017年5月に実施した『ストレス実態に関する調査※1』でも、女性、特に若年層はストレスコントロール上手で、ストレス消費経験が高いことがわかっています。今回の調査結果からも、女性は友人と外飲みを行うことで仕事やプライベートでたまったストレスをうまく発散している様子がうかがえます。

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Key Point 1

外飲み頻度は女性に比べて男性で高く、男性では40代、女性では20代で高い。外飲みの相手は「職場の同僚」が7割強で、飲みニケーションは健在。女性20代はプライベートのコミュニケーションでストレスを発散。

飲み会の予算とお店選びの実態は?

2017年10月に日本総合研究所が発表した『日本経済展望※2』によると、景気は緩やかな回復基調が続いているものの所得の回復は緩慢で賃金が伸び悩んでいます。飲み代にもなんらか影響はでているのでしょうか。次に、1回当たりの飲み代はいくらか平均金額について聞いてみました。
すると全体平均は4,053円で、最も高かったのは男性50代で4,346円でした。男性50代は最近3ヵ月の仕事帰りの外飲み頻度は他層に比べて高くはありませんでしたが、1回にかける金額は高く、職場での立場の影響も要因として考えられます。一方で、最も低かったのは女性20代で3,339円。外飲みに行く頻度は他層に比べて多かったことから、1回の飲み代は低予算に抑えて外飲み頻度を増やしているものと推察されます。また、男女ともに年代が上がるにつれて金額も高くなりますが、女性は40代が最も高く、50代では3,607円に下がります。

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続いて外飲みをする際のお店の選び方について聞いてみました。
全体では「なるべく自分が利用したことがあるお店を選ぶ」が41.2%で最も高く、「人に紹介してもらう」が36.4%、「グルメサイトを使う」が32.9%と続きました。性年代別に詳しく見てみると、「なるべく自分が利用したことがあるお店を選ぶ」については、女性に比べ男性で高い傾向に。一方で「人に紹介してもらう」、「グルメサイトを使う」のほか、「雑誌、情報誌で選ぶ」などは女性で高く、男性よりも新しいお店の開拓に積極的であることがわかります。
一般的に男性脳は変化に鈍感で一点集中型、一方で女性脳は変化に敏感で複数同時進行型の特徴があるといわれます。つまり男性は女性に比べやや保守的に、女性はやや移り気になる傾向があるのかもしれません。お店選びに男女差の違いが顕著に表れた興味深い結果です。

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Key Point 2

外飲みの平均金額は約4,000円。女性20代は平均3,339円と抑えめで、1回の飲み代は低予算に抑えて外飲み頻度を増やす傾向か。お店の選び方は、「いつもの・・」が好きな男性に対し、女性は新しいお店を積極的に探す。

11月解禁のボジョレー・ヌーボー、購入意向は?

最後に、ボジョレー・ヌーボーについて、購入意向や、一緒に飲む相手などを聞いてみました。
購入予定があるのは全体で7.3%、購入予定がない人が7割強を占めました。一方、昨年購入した人は7割強が今年も購入を予定しており、ボジョレー・ヌーボーを毎年の楽しみにしている様子がわかります。また、一緒に飲む相手としては「配偶者」が最も多く5割、次いで「ひとりで」が約3割と続きました。自分自身で購入して飲む人に関しては、大人数でワイワイ飲むよりは、身近な人と楽しむ様子がうかがえます。
性年代別に詳しく見てみると、特に高かったのは男性50代の12.3%、次いで女性20代の10.3%と、男性が上の年代で購入予定者が多いのに対し、女性は若年と対照的な結果となりました。男性50代というと、バブル景気のころ婚姻期を迎え仲間と楽しく最初のボジョレー・ヌーボーブームに慣れ親しんだ世代、また女性20代は話題となりつつある「ボジョパ」を楽しむ世代であることや、昨今のSNS映えといった消費特性も影響している可能性があります。

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Key Point 3

今年のボジョレー・ヌーボー、購入予定ありは7.3%。昨年購入者では7割強が購入予定。一緒に飲む相手は「配偶者」が5割、「ひとりで」が約3割。

昨今、「若者のお酒離れ」が叫ばれていますが、女性20代の外飲み頻度は比較的高く、注目の結果となりました。また、解禁日が間近にせまるボジョレー・ヌーボーについても同じく女性20代が比較的積極姿勢で楽しもうとしている様子がうかがえ、若年女性をターゲットにした訴求提案をすることで市場拡大も見込まれるかもしれません。

※1:ストレス発散できてますか?~原因から症状、解消法まで、男女のストレス実態に迫る~ https://gallery.intage.co.jp/stress01/

※2:日本総合研究所「日本経済展望」 https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/japan/pdf/10125.pdf

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今回の分析は、下記の設計で実施したインテージの自主企画調査結果をもとに行いました。

【自主企画調査】
調査手法 インターネット調査
調査地域:全国
対象者条件:20-59歳のビジネスパーソン男女 ※「会社員」「会社役員・管理職」「公務員・団体職員」「派遣・契約社員」のいずれかの職業に該当する人
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を、2015年度実施国勢調査データをベースに、人口動態などを加味した2017年度の構成比にあわせてウェイトバック
標本サイズ:n=1,092
調査実施時期:2017年10月13日(金)~2017年10月16日(月)

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