コロナ禍の生活者 今のストレスの主な要因は?

コロナ禍で、行動自粛や働き方の変化が続いている今、生活者はどれくらいストレスを感じているのでしょうか。そしてその主な要因は何なのでしょうか。知るGalleryではストレスに関して調査をしてみました。

【目次】

ストレスを感じる頻度は?

図表1は「コロナ禍の現在」と「コロナ禍前の2019年」について、日常生活や仕事、学校で感じるストレスの頻度を5段階で聞いた結果です。

図表1
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現在、ストレスを「よく感じる」という人は22.6%で、コロナ禍前の2019年に「よく感じていた」と答えた人の約2倍という結果になりました。また、「たまに感じる/感じていた」という回答とあわせると、現在ストレスを感じている人の割合は58.0%で、2019年に感じていた人の1.4倍に。ストレスを感じる頻度が多くの人で増えていることがわかります。

では、ストレスを感じる頻度に男女や年代で違いはあるのでしょうか。性年代別に見てみましょう。(図表2)

図表2
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現在ストレスを感じている人の割合は男性より女性が13.0ポイントも大きくなっていました。コロナ禍以前の2019年においても女性の方が大きかったのですが、コロナ禍でその差が更に広がっているようです。また、最もストレスを感じている層は女性の30代・40代で、いずれも7割超となっています。特に40代女性は2019年より25.6ポイントとストレスを感じることが大幅に増えているようです。

コロナ禍でストレスを感じる人の割合が最も増えたのはシニア層です。60代・70代で男女とも20ポイント以上上昇していました。この変化は特に70代で顕著に表れています。
一方で、唯一、ストレスを感じる人の割合が減っていたのが20代男性。20代は女性も2019年との差が+5.0ポイントと、女性の中で最も変化が少なくなっていました。
性別や年代によって、コロナ禍によるストレスへの影響は大きく異なることがわかります。

今ストレスを感じていることは?

具体的にはどのようなことがストレスになっているのでしょうか。現在、ストレスを感じることがある人に、どのようなことにストレスを感じているかを調査した結果が図表3です。

図表3
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特に大きな要因となっていたのが「外出や旅行が自由にできない」ことと、「自分や家族の感染リスク」でそれぞれ5割を超える人がストレスの要因として挙げました。次に「感染予防対策(マスク着用・消毒など)」「行動自粛で友人・知人との関わりが薄れている」「公共の交通機関や場所での感染リスク」といった要因が続きます。これらの5項目は、男性より女性の方がストレスを感じている人の割合が大きくなっていました。特に、「外出や旅行が自由にできない」「自分や家族の感染リスク」「行動自粛で友人・知人との関わりが薄れている」は男女差が10ポイント以上と顕著に見られています。

ランキングの上位はコロナ禍で新たに出現したストレス要因が占めました。では、外出制限や感染リスクといった直接的なコロナ禍の事柄『以外』に対するストレスは、コロナ禍前と比べて変化があったのでしょうか。図表4は、コロナ禍と直接関係しない項目について「2019年よりストレスが『増えた』」と回答された項目のトップ5です。

図表4
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ストレス増のトップ3は「周りの人のマナー」「自分自身の将来」「自分の体調管理・栄養管理」でそれぞれ全体の4割以上となっていました。全て、間接的にコロナ禍が影響していそうです。
また、総じて女性の方がストレス増を感じている割合が大きく、上位4項目の男女差は10ポイント前後の開きとなっていました。
性別・年代による傾向の違いは以下の様にみられています。

  • 「周りの人のマナー」は特に女性の30代から60代で高く、ほぼ半数の回答率。
  • 「自分自身の将来」は女性の10代・20代では過半数と若年での高さが目立つ。
     男性の中では20代・30代で高い。
  • 「自分の体調管理・栄養管理」は女性の40代以降でほぼ半数と特に高い。男性の中では50代以降で高い。

在宅時間の増加による家事ストレスへの影響は?

ここまで、自分のことが後回しになりがちな子育て世代女性や、感染懸念が特に強い中高年女性において、日常的なストレスの増加をもたらしている様子がうかがえました。
加えてコロナ禍の環境変化として大きいのが、在宅時間の増加です。在宅時間が増えたことで、どのような家事ストレスが増しているのか、女性に絞って調査してみました。(図表5)

図表5
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最もストレスが増えたという回答が多かったのが、「食材の買い出し」。次いで、「食事の準備・料理」となりました。食まわりの項目は30代女性で負担増が目立ちます。
また、食まわり以外でも、「部屋の掃除、整理整頓」「家事の量」「家事の質」がいずれも2割以上という結果でした。在宅時間の増加は家事負担の増加に直結し、多くの人のストレスの元になっているようです。

この記事では、コロナ禍2年目のいま、生活者がどの程度、どんなストレスを抱えているのかを見てきました。知るGalleryでは今後、ストレスを感じた際にどんな症状があるのか、ストレスを感じた時の対処法などについての調査結果を紹介する予定です。


今回の分析は、下記の設計で実施したインテージの自主企画調査結果をもとに行いました。

インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:「マイティーモニター(弊社キューモニター+提携モニター)」より母集団構成比にあわせて抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=2572
調査実施時期: 2021年5月7日(金)~5月10日(月)

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