マーケティング用語集平均の検定とは
→【関連サービス】 データ解析サービス
いま無作為に選ばれた主婦10人のうち、ブランドAの年間購入量が平均5個、ブランドBが平均4個であったとします。ブランドAのほうがブランドBより1個多く購入されていますが、このデータから、母集団でもブランドAがブランドBより購入量が多いとみなすことができるでしょうか。これは2つの平均の差が統計的に有意であるか否かという問題で、これをはっきりさせることが「平均の検定」です。
なお以下の説明では、購入量を用いていますが、使用回数、飲用量、収入や支出など量的データ全般に適用できます。
異なる集団の平均の検定
例えとして、東京と大阪の異なる地域における、ある製品の購入量の平均x1とx2 の差の検定をします。それにはまず、両地域における調査対象者の購入量から標準偏差s1, s2を計算します。検定式は、このs1、s2および両地域の調査対象者数 n1、n2 を用いて、
となり、Zが正規分布するものとして有意差を判定することができます。ただしそれには両地域の対象者数がある程度大きいことを前提としています。
同じ集団内の平均の検定
例えとして、東京における2つのブランドの購入量の差の検定をします。調査では、同じ対象者集団nについて各ブランドの購入量を質問しています。まず対象者毎に各ブランドの購入量の差を求め、その平均xと標準偏差sを計算すると、検定式は、
となり、やはりZが正規分布するものとして判定し、対象数がある程度大きいことを前提としています。
以下に、架空のデータですが具体的な計算例をあげています。