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2012年度入社式社長訓示

2012/04/02

株式会社インテージでは2012年4月2日午前、本社(東京都千代田区)において入社式を行い、代表取締役社長の宮首 賢治が下記訓示(抜粋)を行いました。


ともに新たなる領域への挑戦を


代表取締役社長
宮首 賢治


入社おめでとうございます。ようこそインテージへ。全社員を代表して、心より歓迎いたします。
皆さんとお会いするのは昨年10月の内定式以来となりますが、その時の私の挨拶を覚えていますか。一番の趣旨は、「卒業までの間に、今だからこそやれるこ とをやっておいて欲しい」でした。何か実行できましたか。充実できたという人、漫然と日々を過ごしたという人、入社式まで残された日々を数えて焦っていた 人、さまざまでしょう。



今日から皆さんは、「社会人」と呼ばれます。大学もある種の社会ですが、どうも社会とは「雇用関係」を意味するようです。「雇用関係」とは、ある目 的をもつ組織との契約関係であり、当社は株式公開企業ですので、目的はあくまでも営利にあります。そして契約とは、時間=就業時間に関わるものです。企業 の目的を達成するために、あなたのこれだけの時間をこのように使って欲しい、と依頼してこれに同意いただく。すなわち、自分だけのものではない時間、これ が社会なのです。
私は最近「時間の使い方」というテーマに強い興味を持っています。時間は一体誰のものなのか。皆さんは今、入社式への参加義務ゆえにここにいます。こうし て私の話を聞いています。私はある意味皆さんの時間を頂戴しているわけで、紛れもなく公的な時間です。ですから、その時間を無駄にしたくない。これから当 社を担っていただく皆さんにできる限り未来への展望が持てるような話がしたい、と最大限の努力をします。おそらくこの努力の姿勢が重要なのでしょう。 時々、この姿勢の欠片すら感じられない人がいます。皆さんはどうか時間を大切に扱ってください。



先ほど企業の目的を営利と言いましたが、これだけでは誤解を与えかねませんので説明を加えておきましょう。近年、企業の社会的責任 (Corporate Social Responsibility)という言葉をよく聞きます。企業は単に儲けるだけの組織にあらず。なんらかのかたちで社会に貢献しなければならない、まし て社会に害を与えるなどもってのほかである、というものですが、考えてみれば当然の概念です。当社は、情報によって当社の顧客である企業(メーカー・流 通・官公庁など)を強力にサポートすることにより、その先にいる一般消費者・生活者に貢献することを目指しています。
また、東日本大震災の発生から1年間、当社では「震災影響分析レポート」という自主企画レポートによって、これからのわが国の価値感・生活態度・消費態度 がどのようになっていくのか、また海外の日本に対するイメージはどう変化しているのかなどについて定期的に発信してきました。今後もこうした当社だからこ そできる活動を積極的に推進していきます。



さてここで、当社の事業ついて少し説明しましょう。
2012年度事業計画の基本方針は、「大きな飛躍に向けた新領域への挑戦」です。
キーワードは、「モバイル」と「グローバル」。これが当社の新領域への方向を示します。



まず、「モバイル」についてですが、本日よりNTTドコモ社との合弁会社である「DOCOMO InsightMarketing」がスタートしました。先方が保有する多様なアセットと、当社が保有するノウハウを融合し、新たなモバイル事業を構築し ようという意欲的な取り組みです。単にモバイルによるリサーチだけではなく、モバイルを活用したマーケティング支援領域にも参画していきます。
また、今年の1月より5万サンプルへと拡大した消費者パネル「SCI-personal」も順調に推移しています。この「SCI-personal」では 一部モニターの方にご協力いただき、メディアへの接触情報も把捉するというシングルソースプロジェクトを立ち上げ、クロスメディアの効果測定へ挑戦してい きます。
「グローバル」については昨年、新生INTAGE CHINA、INTAGE Thailandのスタートや、ベトナムのFTA Research and Consultantのグループ入りがありました。今後はAsean諸国やインドへの進出を計画しています。アジア地域は経済成長がまだ見込めるため、日 系企業の進出も顕著です。当社では全売上のうち、海外売上が占める割合はまだ10%に届きません。早期に10%を超えたいと思っていますが、すでにアジア 地域では世界の調査会社のビッグプレイヤー5社が活躍しています。世界の強豪との競争にいかにして勝ち抜いていくか、課題は多く積まれています。
ご存知のように、英語を公用語として社内会議も英語で行うように義務づけている会社が見受けられるようになりました。ぜひ皆さんも英語力を身につけ、いつでもグローバルプレイヤーと戦ってやるぞ、という意気込みを持っていただきたい。



昨年スティーブ・ジョブズ氏が亡くなって以来、なにかとイノベーションという言葉がメディアで取り上げられていますが、私の定義するイノベーションは「無理と思い込んでいることを実現すること」です。この言葉は、私の在任期間中何度でも聞かされることになるでしょう。
ともに新たなる領域へ、そしてイノベーションに挑戦しましょう。


以上