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「2020年 生活者にとっての幸せな広告の姿を可視化する」
~チャレンジプロジェクト ワークショップ開催報告

2016/09/12

株式会社インテージは、関東学生マーケティング大会の産学共同プロジェクトである「チャレンジプロジェクト2016」に協力いたしました。
関東学生マーケティング大会に参加している大学生20名と共に、「2020年生活者にとっての幸せな広告の姿を可視化する」をテーマに、2016年8月1日(月)、AP秋葉原においてワークショップを開催しました。

本ワークショップでは、学生だけでなく、大手広告主企業と大手媒体主企業の実務家の方7名をお招きして、学生と実務家のそれぞれの視点で「幸せな広告」について話し合いました。

幸せな広告の「可視化」については、グラフィックファシリテーターのやまざきゆにこ氏をお招きして、話し合いの内容をリアルタイムで絵に表現していただきました。

ワークショップでは、はじめに「2020年における私たちと広告の不幸な関係」について、学生も実務家も、広告を受けとる一生活者として話し合いました。(幸せな関係を描くにあたり、今の気になる不幸な関係から話し合うワークショップ形式をとりました。)

ゆにこ氏が描く絵の通り、大きく2つの不幸な関係が見えてきました。
一つは、生活者が広告を見向きもしなくなる未来。
「広告は一方的に良いことしか言わないので、信頼できない」
「動画や記事を見ようとすると、広告が出現して邪魔」
「一度検索しただけで、いつまでも追いかけるように関連広告が表示されるのがストレス」
「自分の情報を抜き取られて商品をおすすめされているようで気持ち悪い」
今の広告に対してなんとなく嫌だなと感じている状態が続くと、広告を見なくなり、ものを買わなくなる世界になってしまうのではないか。

もう一つは、広告が権力を持つ未来。
広告が自分のほしい商品をおすすめするようになってくると、次第に自分で考える必要がなくなり、広告が言ってるから間違いないと支配されてしまうではないか。

そんな不幸な関係にならないために、生活者にとって広告はどうあってほしいのか。「2020年における私たちと広告の幸せな関係」を話し合いました。

「追いかけられるより、追いかけたい魅力的な広告」
「生活者が能動的でいられて、選ぶことができる広告」
「前向きになれる、勇気づけてくれる広告」
「出会ってうれしい!!可能性を拡げてくれる広告」

広告はもっと生活者を幸せにできるはずだ、と話が拡がっていきました。
ゆにこ氏の絵も色が明るくなり、ハートマークが増えていき、幸せな広告の姿が可視化されました。

ワークショップを通して、実務家の方からは、「広告がウザがられている。すぐに変えないと。」
「あらためて、広告が全くなくなったら、つまらないと感じた」
「目の前の広告は考えることはあっても、広告そのものを真剣に考えたことはなかった」
といった感想をいただきました。
一方、学生からは、「実務家の人たちと意見が全く違った」
「広告で莫大な資金をかけているのに、自分勝手なことを言ってしまった」
「広告の技術が進んでいることを教えてもらった」
と有意義な時間を過ごせたようです。

後日、8月9日(火)には、学生のみなさんに、広告プランナーになったとして、嫌だなぁと思う広告を、いいなぁと思える広告に変えるテーマで発表をしてもらいました。
学生一人ひとりがワークショップで感じた幸せな広告を基準に、具体的にどう変えたら幸せな広告になるかを話し合うことができました。
発表の最後に、弊社取締役の檜垣歩から学生にメッセージが送られました。
「広告は生活者を幸せにするためにある。皆さんが考えた生活者視点の幸せな広告は、これから社会に出る皆さんの可能性を拡げることになるでしょう」