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ホルムズ危機は消費にどう影響したか?売れたものランキング~2026年上半期~

2026年も折り返し地点となりました。今年の上期はどのようなものが売れたのでしょうか。全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ、SRI+®(全国小売店パネル調査)で、日用消費財の中で何が特に売れたのかを振り返ります。

2016年から最新までの売れたものランキングはこちらから

1. 品薄反動の麦芽飲料が首位、玩具メーカー菓子も伸長

図表1

2026年上半期の金額前年比・上位ランキング(1位~15位)

昨年上半期は、記録的な価格高騰で米が1位となっていました。今年は止まらない物価高に、2月末に勃発したホルムズ海峡問題など、社会的な不安定要素が重なる中、上半期の1位は麦芽飲料(155%)となりました(図表1)。人気による前年の品薄の反動や、実質的な値上げなどが要因に挙げられます。

2位・玩具メーカー菓子は、コロナ禍以降の漫画・アニメのIPコンテンツの強さに加え、VTuber関連の商品も強さを見せ、幅を広げています。3位・ほほべには目元付近まで効果が及ぶ新機軸の商品がけん引。5位・しわ取り剤はアイロン不要、7位・住居用クリーナーは洗剤スポンジ一体型と、手軽で新機能を備えた商品がけん引したカテゴリーが上位に入っています。

2. ホルムズ危機で需要急増したものとは?

2月28日に勃発したホルムズ海峡危機により、中東からの石油関連の輸送に大きな影響が出て、世界各地で原油不足などへの警戒感が強まりました。日本でも原油由来のナフサに関連した物資の不足が取りざたされるようになりました。その影響は生活者のレベルでも確認され、ビニールやゴムなどを素材とする8位・家庭用手袋(119%)、主に食品保存バッグである11位・食品包装用品(118%)、食品の温めや保存に使う13位・ラッピングフィルム(116%)が上位に入りました。各月の売り上げを見てみると、2月までは前年同月と比べて大きな変化はありませんでしたが、3月から急激に増加していることが分かります(図表2)。

図表2

ナフサ由来商品の金額前年比の推移(2026年1-5月)

3. 価格上昇の波が直撃したコーヒー、プロテイン粉末

ここまで挙げてきた商品は個別の要因に加えて、昨今の社会問題になっている値上げも後押しする形となっていますが、特に価格高騰の影響が見られるのが、4位・インスタントコーヒー(131%)、6位・レギュラーコーヒー(122%)です。両商品とも、前年比2割から3割ほど販売金額が上昇していますが、販売数量は伸び悩んでいます。10位・プロテイン粉末は値上がりに加え、今後も更に価格が伸びていくことを見越しての需要もありそうです。

過去3年間のトレンドを振り返ってみると2023年上半期は新型コロナとインバウンド需要、2024年は外出需要の影響が大きく、昨年は、その流れを受けつつも、米価格の上昇に象徴される物価高も本格的に加わっています(図表3)。ちなみに昨年・今年の上半期に連続して15位までに入ったのは玩具メーカー菓子(6位→2位)と、トマトジュース(15位→12位)の2商品のみでした。

図表3

2023年~2025年上半期の売れたものランキング

4. 販売苦戦ランキングは医薬品多数、昨年1位の米も失速

最後に2026年上半期、販売苦戦ランキングを見てみましょう(図表4)。1位・検査薬(80%)は新型コロナ用の抗原検査キットの需要減、2位・鎮咳去痰剤(83%)、4位・マスク(86%)、5位・体温計(87%)、9位・総合感冒薬(90%)なども新型コロナ時の需要の反動がありそうです。2026 年は 2025 年と比べても新型コロナの感染者数が減少傾向にあり※、暖冬だったことなどから、感染症対策関連商品の需要が落ち着いたとみられます。3位・強心剤(86%)、11位・ビタミンB1剤(91%)は外国人旅行客に人気でしたが、需要が一巡し、訪日客の減少も販売を押し下げる要因になったとみられます。注目は10位の米(90%)。昨年の売れたものランキング1位から大きく立ち位置を変えましたが、コロナ禍前の2019年に比べると1.7倍の販売金額になっています。

図表4

2026年上半期の金額前年比 下位ランキング

物価高に加え猛暑、今年はさらにホルムズ海峡危機と、様々な事象が生活に影響を与えることが続いています。そのような変化をとらえ理解していくために、インテージは今年12月にも年間の売れたものランキングを発表する予定です。

※新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数の推移|厚生労働省

2016年から最新までの売れたものランキングはこちらから


【SRI+®(全国小売店パネル調査)】 
国内小売店パネルNo1※1 のサンプル設計数とチェーンカバレッジを誇る、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗より継続的に、日々の販売情報を収集している小売店販売データです。
※SRI+では、統計的な処理を行っており、調査モニター店舗を特定できる情報は一切公開しておりません
※1 一部業態

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