今年も猛暑!?猛暑になると何が売れるのか?~独自データで消費への影響に迫る~

気象庁が5月24日に発表した向こう3カ月の天候予報によると、今年の夏は北海道から沖縄まで全地域で気温が高くなると予想され、特に8月は平年より気温が上がる可能性が高く、厳しい暑さとなる見通しです。これを受けて、インテージでは、日本国内で展開している全国小売店パネル調査(SRI)の販売データを元に、冷夏だった2009年夏と、記録的猛暑となった2010年夏を比較し、販売金額を伸ばしたカテゴリを振り返るとともに、その中でも特に「制汗剤」に着目し、20~50代の男女を対象に意識調査を実施しました。

猛暑には何が売れた?歴史的猛暑を振り返る

猛暑となると、一体どのようなものが売れるのでしょうか。ここ数年を振り返ると、2010年の夏が「観測史上最も暑い夏」として記録に残っています。この年は特に暑さが厳しく、その年の世相を表す漢字一字が「暑」だったほどの酷暑でした。一方、その前年の2009年は「久しぶりの涼しい夏」と呼ばれ、冷夏だったとされています。気象庁の発表では、8月の最高気温は2009年が30.1℃、2010年が33.5℃となっています。これらを踏まえ、冷夏の2009年と猛暑の2010年を比較し、どのようなカテゴリの販売金額が伸びたのか、まずはインテージが保有する全国小売店パネル調査(SRI)のデータで確認してみました。
すると、上位には「スポーツドリンク」、「日焼け止め」、「美容・健康ドリンク」、「制汗剤」、「アイスクリーム」などがあがり、いずれも1.2倍以上の伸び率に。食品では、暑さをクールダウンできる「アイスクリーム」(121%)のほか、食欲減退・夏バテへの効果を期待してか「漬物」(116%)、できるだけ火を使わず暑くても食べやすい「乾麺」(110%)などの販売金額が伸びており、飲料では、「スポーツドリンク」(128%)、「美容・健康ドリンク」(124%)といった「機能性飲料」のほか、「乳酸飲料」(111%)や「麦茶」(110%)なども販売金額が伸びています。また、日用雑貨では、「日焼け止め」(126%)や「制汗剤」(122%)といった日焼け・汗対策関連品の販売金額が伸びていることがわかりました。
これらのカテゴリは、今年の夏も予報通りの猛暑となれば伸張の可能性がありそうです。
※「香辛料」(130%)は「食べるラー油」ブームの影響、「ヨーグルト」(116%)はヨーグルトダイエットブームの影響でそれぞれ販売金額を大きく伸ばしています。

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Key Point 1

2010年の猛暑時に販売金額を伸ばしたもの、上位は「機能性飲料」や「日焼け止め」「制汗剤」。今年の夏も猛暑なら、「食欲減退・夏バテ対策」「日焼け・汗対策」関連品は販売金額伸張の可能性あり。

夏に向けて、「汗の匂い対策」の実態は?

2010年の猛暑で販売金額を122%伸ばした「制汗剤」。暑くなると汗もかきやすくなり、しっかりと汗対策をしている様子がうかがえます。さて、制汗剤といえば以前はスプレータイプの商品が主流でしたが、最近ではロールオンタイプ、スティックタイプ、シートタイプなど様々なタイプが店頭に並んでいます。
では、昨今はどのような制汗剤が人気となっているのでしょうか。引き続き、インテージが保有する全国小売店パネル調査(SRI)のデータで、タイプ別に直近5年間の販売金額シェアの推移を見てみると、シートタイプ、ロールオンタイプのシェアが増加している一方で、パウダースプレータイプは直近5年間で10ポイント近くもシェアを下げ、減少傾向にあることがわかります。シートタイプ、ロールオンタイプは比較的サイズが小さいので携帯性に優れ、気になった時に使いやすいことが支持されているのかもしれません。

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猛暑で販売金額が伸びたカテゴリの中から、特に「制汗剤」に注目し、そのトレンドを見てきましたが、ここからは少し範囲を広げて、「汗の匂い」について、その対策や実態を、自主企画調査の結果から見ていきます。「汗の匂い」対策と一言で言っても、「制汗剤」による汗対策や、「洗濯」による衣服の匂い対策、「運動」や「食生活の見直し」による汗そのものの匂いを和らげる対策など、その方法は様々です。みなさん具体的にはどのように「汗の匂い」対策をしているのでしょうか。その実態をより詳しく明らかにするため、前項で注目した「制汗剤」については、ここ数年シェアを伸ばしている「シートタイプ」をその他の制汗剤とは分けた上で、その方法について聞いてみました。
すると、全体では「汗ふきシート・ボディシートで汗を拭く」、「タオルやハンカチで汗を拭く」、「シートタイプ以外の制汗剤で汗を抑える」などが男女ともに上位を占めました。また、普段行っている対策の数は、男性が平均2.5個に対し、女性は平均3.9個と多く、積極的に対策をしていることがわかりました。対策を行っている人がいる一方で、男性では2割もの人が「何も対策していない」ことがわかりました。
男女別で見てみると、女性では「シートタイプ以外の制汗剤で汗を抑える」(58.6%)、「汗ふきシート・ボディシートで汗を拭く」(57.0%)、「タオルやハンカチで汗を拭く」(54.8%)がいずれも半数を超え、これらがスタンダードな対策方法となっていることがわかりました。また、「消臭、防臭効果のある洗剤・柔軟剤を使う」(35.7%)、「衣類用の消臭スプレー・ミストなどを使う」(26.5%)といった洗濯関連の対策が男性に比べて高く、その他にも「消臭、抗菌効果のあるボディソープ・石鹸などで体を洗う」(22.4%)、「わき汗パッドを使う」(12.7%)なども対策方法としてあがっており、さまざまな方面から対策をしている様子がうかがえます。一方で、「食生活に気をつける」、「半身浴や岩盤浴で汗をかく」などの対策をしている人は男女ともにあまり多くはありませんでした。

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では、「汗の匂い」対策の効果はいかほどなのでしょうか。「効果を実感している汗の匂い対策」について聞いてみました。すると、多くの人が行っている「シートタイプ以外の制汗剤で汗を抑える」、「汗ふきシート・ボディシートで汗を拭きとる」といった制汗アイテムについては、効果を実感している人の割合が8割前後と高い結果でした。次いで高かったのは、「香りづけ効果の高い洗剤・柔軟剤を使う」(64.0%)、「消臭、防臭効果のある洗剤・柔軟剤を使う」(61.3%)で、行っている人の割合はそれぞれ17.7%、26.5%にとどまっているものの、効果を実感している人の割合はいずれも6割以上でした。
注目したいのは、「運動で汗をかく」、「食生活に気をつける」など、「汗臭さ」の根本を改善するような対策です。適度な運動で汗をかくことは、汗腺の働きを良好に保ち、汗の匂いもある程度抑えられると言われています。また、食生活についても、脂分やたんぱく質の摂りすぎは、汗の匂いの一因と言われています。これらの対策は行っている人は1割前後と少ないものの、効果の実感度合いは、共に6割近くと高くなっています。また「運動で汗をかく」は、少ない中でも男性が女性よりもやや多く取り組んでいることがわかります。汗の匂い対策グッズと比べるとお手軽な方法ではないかもしれませんが、汗の匂いが気になっている人はぜひ試してみたいところです。

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次に、 「汗の匂い」対策のタイミングについて、男女ともに利用率、効果の実感ともに高かった「汗ふきシート・ボディシート」と「シートタイプ以外の制汗剤」を使っている人に、それぞれ聞いてみました。
まず「汗ふきシート・ボディシート」について見てみると、汗を拭くタイミングとしては、「職場、学校、外出先に着いた後」、「運動・スポーツをした後」、「人と会う前に」などが男女ともに高く、外出時に持ち歩き、気になったタイミングで使用していることがわかります。また、「家を出る前に」、「人と会う前に」については、特に女性で高くなっており、相手や周囲を不快にさせないためのエチケットに気を配っている様子がうかがえます。
次に、「シートタイプ以外の制汗剤」について見てみると、使うタイミングは、男女ともに「家を出る前に」が突出して高く、「人と会う前に」、「運動・スポーツをした後に」が続きました。
以上により、「シートタイプ以外の制汗剤」については多くの方が外出前に、「汗ふきシート・ボディシート」は、外出前後やスポーツ後、人と会う前など、それぞれのライフスタイルやシーンに合わせて使用し、効果を実感していることがわかりました。

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ふとすれ違った時にいい香りがすると、思わず振り向いてしまうこと、ありませんか?ここまで「汗の匂い」対策について見てきましたが、次は、「匂いの効果」について探ってみました。果たして「匂い」は、人の印象を左右するほどの影響力を持っているのでしょうか。
まずは、「良い香りのする同性・異性を素敵だと感じた」経験について聞いてみました。すると、対異性では、男女ともに7割程度が経験ありと回答。一方、対同性では男女に違いがあり、男性が「同性を素敵だと感じた」経験は44.9% に対し、女性では76.4%と、対異性の70.6%よりも高いことがわかりました。一方で、「汗の匂いがきっかけで恋が冷めた」経験について聞いてみると、女性は約6人に1人が「汗の匂いで恋が冷めた」経験があることがわかりました。

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では、どのような香りに好印象を受けるのでしょうか。好きな香り、嫌いな香りについて探ってみました。すると、男女共に、「石鹸の匂い」や「柑橘系・シトラス系」といった清潔感のある爽やかな香りが人気に。一方で、「スパイス系」や「オリエンタル系」といったエキゾチックでセクシーな感じのする香りは敬遠される傾向にあることがわかりました。

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Key Point 2

汗の匂い対策、女性はバリエーション豊富で積極的な一方で、男性では「何もしていない」が2割。「汗ふきシート・ボディシート」「シートタイプ以外の制汗剤」は、使っている人の8割前後が汗の匂い対策に効果を実感。「香りづけ効果の高い洗剤・柔軟剤」「消臭、防臭効果の高い洗剤・柔軟剤」も効果を実感している人の割合は6割程度と高い。「良い香りで異性を素敵だと感じた」経験は男女ともに7割程度あるが、女性では6人に1人が「汗の匂いで恋が冷めた」経験も。

今夏、猛暑が消費行動に与える影響は?

ここまで、「猛暑」で売れたものを振り返り、さらに「汗と匂い」対策にフォーカスし、その実態を見てきましたが、ほかにも、夏を乗り切るための工夫は多くあります。そこで最後に、今年の夏、「猛暑」と聞いて買いたくなるものや、行きたくなる場所について探ってみました。
その結果、猛暑と聞いて購入したくなるものは「アイス・かき氷」(64.2%)、「素麺・そば・うどん・冷やし中華」(46.3%)、「汗ふきシート・ボディシート」(36.8%)、「シートタイプ以外の制汗剤」(32.5%)などが上位にあがり、2010年猛暑時の小売店パネル調査のデータと同様の結果となりました。また、昨今の冷感グッズや暑さ対策家電の充実化を反映してか、「冷感効果のある寝具」(22.9%)、「扇風機・冷風機」(20.6%)なども上位にランクインしました。 
行きたい場所については、「ショッピングモール・複合施設」(27.5%)が最も高く、次いで「プール」(24.1%)、「海」(22.1%)、「避暑地・高原」(20.4%)などが続きました。夏というと「プール」「海」といった行楽を思い浮かべがちですが、猛暑となると、冷房の効いた屋内施設で快適に過ごしたい、という現実的な気持ちが上位にあがり、興味深い結果です。
今年の夏も猛暑となれば、2010年のように、関連する食品や飲料、日用雑貨などの需要が拡大しそうです。

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Key Point 3

猛暑と聞いて買いたくなるもの1位は「アイス・かき氷」。食品飲料以外では、冷感グッズや暑さ対策家電も上位に。行きたくなる場所は「ショッピングモール・複合施設」が「プール」「海」をおさえて1位に。今夏、猛暑なら冷たい飲食料品、日用雑貨、家電などの需要が拡大、個人消費にも大きく影響か。


今回の分析は、下記の設計で実施したインテージの自主企画調査結果をもとに行いました。

調査手法 インターネット調査
調査地域:全国
対象者条件:20-59 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を2015年度実施国勢調査結果にあわせてウェイトバック
標本サイズ:1600s
調査実施時期:2017年6月7日(水)~2017年6月8日(木)

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