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PROJECT STORY 01

マーケティングの死角になっていた「店頭」
その実態を可視化していく。

INTRODUCTION

小売・メーカー企業において「店頭」は、生活者との重要なタッチポイント。しかし、これまで小売店の売場状況を把握する術は限られていました。このプロジェクトでは、異なる2つのサービスを統合して、店頭の実態を可視化することにチャレンジ。5人のメンバーが取り組みを語りました。

MEMBER

T.S
フィールド構築担当
プロジェクトにおける調査フィールドの構築を担当。市場環境の変化と顧客の課題を踏まえた最適な調査フィールドの確立を目指す。
T.K
プロジェクトマネージャー
プロジェクトのグループマネージャー。2つのサービスのうち「店頭コーザルパネル」の開発をリード。全体統括および社内外との連携を担う。※同一の調査対象について、店頭での売上に影響を与える要因を継続的に調べて記録したデータ
M.J
マネージャー
ソリューションを活用した新規ビジネスの企画・開発を担当。流通ステークホルダーにおけるインストアマーチャンダイジングの促進を図る。※店内における商品やサービスの構成、陳列などを客観的に検討したうえで、もっとも収益が上がるようにするための活動
S.M
システム開発担当
プロジェクトにおけるシステム開発を担当。顧客ニーズを踏まえて最適なデータ提供を行うためのシステム構築をリードしている。
A.J
データ集計・分析担当
インテージの技術開発メンバーの一員としてプロジェクトに参画。店頭の調査データと個店ごとに集計したパネルデータを掛け合わせた集計・分析を担う。

生活者の購買決定に影響を与える
「店頭」という接点。

日用品を選ぶとき棚を眺めて商品を決める 。誰もがそんな経験をしていることだろう。生活者とのリアルな接点である店頭。そこは、ささいな差で「買う」「買わない」が決まってしまう、熾烈なビジネスの舞台なのだ。たとえば、棚の上部に置くか下部に置くか。どんな商品の隣に置いてあるか。POPがついているか。それらの要因によって、生活者の購買決定は大きく左右されてしまう。ただ、日用品メーカーは、その重要性を認識しつつも、店頭での商品陳列状況を詳細に把握する術を持ち合わせていなかった。アメリカではメーカーが直接小売店舗と取引するが、日本の場合、その間に卸企業が入る。そうなると、メーカーは店頭での棚の状況に深く関与することができない。
さらに、近年は、SNSをはじめとしたデジタル上の接点も広がっており、購買決定はより複雑さを増している。この状況について、リーダーのT.Kは話す。「CMやネット広告など店頭で目にする前後のブランド体験によっても購買決定は変わってきます。果たしてどんな要素が、どれだけ関与しているのか、私たちは探る必要があると感じました」

2つのサービスを開発
新たなソリューションの実現を目指す。

よりよい店頭コミュニケーションを実現できるようにするために、インテージでは、2つのサービスの開発、そして統合を目指すプロジェクトを進めることを決めた。ひとつは、どのように商品が陳列されているかをチェーン・店舗を特定して明らかにする「店頭可視化ソリューション」。もうひとつは、国内市場全体で商品がどのように店頭展開されているのかを統計的に明らかにする「店頭コーザルパネル」。そして2つのサービスを組み合わせて、店頭の実態を明らかにしていくソリューションの実現を目指すことになったのだ。
そこにデータ集計・分析を行うA.J、システム開発を担うS.M、調査フィールドの構築を担当するT.Sが加入。プロジェクトは強く推進されていった。「インテージが保有するデータを、集計・分析によって更に価値化したいと思いました」とA.J。そして、S.Mは「A.Jさんと一緒に技術面でサービスのサポートをしたいと考えていましたね」と話す。そして、T.Sは「中途入社の私の前職は、卸企業の営業。小売店に対して棚割の提案を行っていたこともあります。そのような経験を活かして、プロジェクトに貢献したいと思いました」と語る。

異なる強みを活かし合いながら、
一歩ずつ前へ進む。

「理想は、地図アプリで自由に縮尺を変えるように、マーケット全体を見渡す大きなスコープから各店舗での実態に至る小さなスコープまで、一気通貫で店頭陳列状況を確認できるようになるイメージ。だけど、“本当にそんなことできるのか”という声をいただくこともありましたね」。そうT.Sが語るように、本プロジェクトの難易度は高く、まだまだゴールまでの道のりは長い。しかし、そんな状況でも、それぞれの強みを発揮し、一歩ずつプロジェクトを前に進めている。
T.Kは「小売店との交渉をまとめる、店頭陳列データを分析する、システムへとつなぐそして的確な指摘をする。それぞれの役割が上手くかみ合っていました」と語る。
当時の状況を2人のメンバーが振り返る。「当初は理解を得ることが“むずかしい”とされていた交渉でしたが、流通小売店様視点に立ち、メリットを伝えていく。そうすることで共感を得ることができ、プロジェクトを進めることができました」とT.S。A.Jも「私自身、これまで触れたことのないデータを扱えたので、新鮮な気持ちでした」と話す。
そして、何度もデータの集計・分析を繰り返した結果、今では実際にどんな要因が店頭の売り上げにつながっているのかを、掴めるようになりつつあるという。

店舗マーケティングのスタンダードに
向けて「まだまだ道半ば」。

2つのサービスを統合するプロジェクトとして動き始めてまだ1年。5人のメンバーは「まだまだ道半ば」だと話す。「関係者とアライアンスを組む、データを取る、分析する、活かす。一歩ずつステップは踏みながら前に進んでいます。次はこのデータ活用を店舗マーケティングのスタンダードにすること。どんどん影響力を広げていけたらいいなと思います」。そうT.Kが話すように、今後もこのソリューションは磨かれ続けていくはずだ。

メーカーごと趣向を凝らしたアイテムが並ぶ商品棚。このソリューションがあれば、各店舗そして日用品メーカーは、店頭での商品の見せ方をもっと創意工夫できるようになる。いわば、生活者と商品との出会いをもっともっと楽しくすることができるはずだ。そうすることで、日常の買い物時間が、今よりもずっと楽しく豊かなひと時へと変えていくことができる。商品と出会う感動や喜び、ワクワクを今よりもっと感じられる世の中へと変わっていくことだろう。

PROJECT STORY

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