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プレスリリースコロナ禍の変化、定着することの1位は「働き方」
転職・起業・趣味などコロナを経て「自分にとっての本当の幸せ」に向かう生活者のストーリーとは
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下:インテージ)のグループ会社、株式会社インテージクオリス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小島 賢一、以下:インテージクオリス)は、コロナ禍で生まれた暮らしの変化の中から、今後も定着していくであろう新しいライフスタイル、生活価値に注目した生活者調査の結果を公開します。
20~69歳男女2,116人に「新型コロナ感染拡大以後、ご自身の生活・行動・考え方が変化したこと」「今後、新型コロナ感染が収束してもその変化が『定着する』『さらに進む』と感じること」についてアンケートを実施、その中から10人に変化の背景や意識についてインタビューをしました。
アンケートとインタビューに通底するテーマとして見えてきたのは、コロナ禍を経たからこそ気づいた「自分にとっての本当の幸せ」。4/5(火)から毎週火曜日、インテージクオリスのオウンドメディア※でお届けする10人のストーリーの一部をここに紹介します。
[ポイント]
- コロナ禍で「変化した」こと1位は「人付き合い・コミュニケーション」(40.7%)。変化の定着度1位は 「働き方」(71.6%)
- 「働き方」での変化、1位は「テレワーク」、定着度もトップ。
- テレワークで「純粋に楽しいと思えることに費やせる時間」ができ、QOL(クオリティオブライフ)が向上
図表1
*定着度:「変化した」と回答した人の中で、「定着する」と回答した人の割合。割合が高ければ定着度が高いと解釈。
2022年1月から実施されていた「まん延防止等重点措置」が3月21日に全面解除され、やっと日常に「戻る」と期待されています。しかし、日常に「戻る」と言っても、必ずしもコロナ以前の生活そのままに戻るわけではなさそうです。コロナ禍も3年目に入り、「戻るもの」「戻らないもの」、あるいは「戻したくないもの」が見えてきたのではないでしょうか。
図表1は、新型コロナ感染拡大以後の生活・行動・考え方の変化したことの上位10項目です。「変化した」こととして最も多く挙がったのは「人付き合い・コミュニケーション」で、4割以上が「変化した」と回答。これに、「食」「健康」がそれぞれ3割弱で続きました。しかし、「変化した」ことが今後も「定着する」とは限らないようです。「人付き合い・コミュニケーション」について「定着する」と回答した人は、「変化した」の半数程度に留まりました。一方、「働き方」は、「変化した」と回答した人のうち7割以上が定着すると考えていることが分かりました。
図表2
*定着度:「変化した」と回答した人の中で、「定着する」と回答した人の割合。割合が高ければ定着度が高いと解釈
さらに、「働き方」に絞って見てみましょう。変化のトップは「テレワーク」(62.6%)で、このうち9割もの人がコロナ後も「定着する」と考えていることがわかりました。これに次いで、「変化した」という人の割合と、コロナ後も「定着する」回答率ともに高かったのは、「人間関係のストレス減」「勤務時間の短縮」でした。
テレワークが定着したことで、具体的に生活にどんな変化がもたらされたのでしょうか。ここからは、「働き方」が変化したAさんへのインタビューを紐解きながら、テレワークで増えた「自分時間」がAさんにもたらしてくれた「本当の幸せ」、そこから見えてくる新しいライフスタイルの「兆し」を探ってみます。
千葉県で奥さま・猫と暮らす20代のAさん。コロナ以前は、毎日往復2時間を通勤に費やし、残業もある中で自分が自由に使える時間の確保が難しかったと言います。しかし、コロナ禍でテレワークに移行。また、会社の飲み会やジム通いなど、それまで必要だと思っていたりメリットを感じていたりしたことについても、実は「惰性」「義務感」で行っていたと気づきました。通勤時間や「惰性」「義務」に費やす時間がなくなることで、「純粋に自分が楽しいと思えることに費やせる時間」が増え、以前には感じていなかった「QOL(クオリティオブライフ)」の向上を実感しているとのことでした(図表3)。
Aさんにとっての「純粋に自分が楽しいと思えること」は、例えば奥さまとの時間です。コロナ以前は、通勤時間に動画配信サイトで映画を見ることを楽しんでいたとのことですが、テレワークになってからは、奥さまと一緒に楽しむようになったそうです。Aさんの現職では今後出社が増えることになりそうなので、場所を問わない仕事への転職も検討しているとのことです。感染拡大前には当たり前と思っていた自分が自由に使える時間の少なさ。その「当たり前」が覆ったことで、自分にとって本当に価値あることを見つめ直すことができたようです。
図表3
今回のインタビューでは、Aさんの他にも、コロナを機に正社員からパートに変更したり、会社を辞めて独立したり、と働き方を変えた人が見られました。また、テレワークへの移行によって生まれた時間で新たな趣味にチャレンジした人もいました。彼らは、「働き方」を変えたことをきっかけに、「どんな生き方をしたいのか、自分にとって心地よい過ごし方は何か」を見つめ直し、その結果、自分が本当に望む生き方と調和した「働き方」を選択していました。
これまで、人生の3分の1を仕事に費やしていると言われてきましたが、今後はその「常識」も変わっていくかもしれません。これからは社会全体でも、「働く人たち」それぞれの本当に望む生き方に応えたさまざまな「働き方」の選択肢が広がっていくことになるのではないでしょうか。
n=1、すなわちたった一人の生活者のストーリーを深掘りし、その人の暮らしの文脈と照らし合わせて解釈を深めることで見出された、アフターコロナの新しいライフスタイルや生活価値の兆し。
4/5(火)から毎週火曜日、10週にわたり、10人のストーリーをインテージクオリスのオウンドメディアでお届けしてまいります。
調査概要
<アンケート>
調査地域:1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)
対象者条件:20~69歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=2,116
ウェイトバック:性年代構成比を、2020年度実施国勢調査データをベースに、人口動態などを加味した2021年度の構成比にあわせてウェイトバック
調査実施時期:2021年12月2日~12月6日
<インタビュー>
調査対象者:上記アンケートの回答者から選定した、20~60代男女10名
調査実施時期:2022年1月25日~2月10日
調査手法:デプスインタビュー(オンライン)
株式会社インテージクオリス
年間13,000人以上の生活者インタビューを実施する定性調査会社です。30年以上にわたる豊富な経験をベースに、常にイノベーティブな調査手法で生活者の実像に肉迫し、お客さま企業のマーケティングを支援しております。
株式会社インテージ
株式会社インテージは1960年に創業。インテージグループとしてアジアNo.1*であるマーケティングリサーチ/インサイト事業に加えてマーケティングソリューション事業を展開し、9か国の海外拠点とともに国内外の企業・団体のマーケティング活動を総合的に支援しています。事業ビジョンとして“Create Consumer-centric Values”を掲げ、深い生活者理解とデータ活用の高度化による顧客企業支援を通じ、生活者の幸せの実現を目指しています。
*「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく(グループ連結売上高ベース)
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広報担当 : 星(ほし)/若井(わかい)