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プレスリリースインテージ、「2023年のお花見」に関する意識と行動を調査
今年のお花見市場規模は2,100億円(前年比195.2%)と倍増を予測 家族と、そして友人と楽しむ今年のお花見。お花見の名所めぐりも復活の兆し。
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、お花見シーズンを前に、全国の15歳から79歳の男女を対象に実施した調査結果を公開します。
[ポイント]
- お花見を予定している人は全体の3割。60歳以上では4割弱、それ以下は3割弱と高齢層ほどお花見を楽しみにしている。
- お花見をする場所としては「昼間に近場の桜が咲いている場所」が7割。次いで「昼間に近場の桜の名所」が4割、「旅行やドライブ」が「桜が咲いている場所」「桜の名所」とも2割弱で、どちらも昨年から大きく増加。昨年よりアクティブなお花見が予想される。
- お花見の相手は「昼間の近場の桜が咲いている場所」では、「家族(夫・妻・子ども)」「友人・知人」が増え、「ひとりで」は大きく減少へ
- 今年の想定予算は6,935円、男性8,198円、女性5,874円とそれぞれ昨年を大きく上回る結果に。
市場規模は2,100億円と前年比195%増を予測
図表1
今年(2023年)のお花見の予定をたずねたところ、全体では「予定している/するかもしれない」と回答した人の割合は31.3%。昨年の回答(29.4%)から+1.9ptとわずかに増加していました(図表1)。一方で「予定していない」は6割、「わからない」と回答した人も1割弱存在していました。年代別にみると、60歳以上の高齢層では4割弱と最も予定者が多くなっていました。次に「予定している/するかもしれない」回答者数を前年と比較してみると、15~29歳では+1.9pt、30~59歳は+1.2ptとわずかに増加傾向がみられ、60歳以上では+3.1ptと最も増えていることがわかりました。新型コロナの第8波が落ち着きを見せる中、年代を問わず昨年よりも「お花見を楽しもう」と考えている人が増えているようです。
図表2
お花見をする場所について質問したところ(図表2)、予定者の70.2%が「昼間に近場の桜が咲いている場所」と回答していました。次いで「昼間に近場の桜の名所」が42.2%となっていました。昨年と比較すると「昼間に近場の桜が咲いている場所」は5pt減っており、一方の「昼間に近場の桜の名所」は14.2ptも増加していました。さらに「(桜が咲く所への)日帰り旅行やドライブ(18.9%)」や「(桜の名所への)日帰り旅行やドライブ(14.9%)」も昨年よりもスコアを伸ばしていることから、今年は桜の名所やお花見スポットに日帰り旅行やドライブをしながら楽しもうと考えている人が増えているようです。
図表3
「昼間に近場の桜が咲いている場所」でのお花見を一緒にする人については、「同居の夫・妻」が約6割と最も多く、次いで「友人・知人」が約3割となっていました。「友人・知人」は昨年と比較して13.7ptも増えていました。その一方で、「ひとりで」は6.6%と昨年と比較して-10.9ptとなり大きく減少していました(図表3)。先ほどのお花見実施予定の結果を踏まえると、今年は「おひとり」ではなく、家族(夫・妻・子ども)とはもちろんのこと、友人・知人ともお花見を楽しみたい、と考えている人が多いことが浮かび上がりました。
第8波の感染者数も減少傾向にあり、マスク着用も緩和される中、「誰かと一緒にお花見を楽しむ」というマインドや行動が、確実に回復してきていることが感じられる結果と言えそうです。
図表4
お花見に使う予定金額をきいたところ(図表4)、今シーズンに「お花見の予定・意向あり」という人が想定している金額は6,935円と昨年から3,200円ほどアップしていました。
今回の調査結果と15~79歳の推定人口※から「お花見市場規模」を試算したところ、2022年は1,076億円、2023年の見込みは2,100億円(前年比195.2%)となりました。
※使用した推定人口は、2015年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団人口データ
図表5
今年のお花見についての考え方を尋ねたところ、「屋外なので対策すれば大丈夫」、「1年に1度の桜くらいは楽しみたい」といったお花見に対してポジティブな項目が上位に並びました。以下、「ごく少数で(1~2名)」、「常にマスク着用で会話も少なく」といった新型コロナへの感染対策が続く結果となりました。昨年と比較して、「屋外なので対策すれば大丈夫」は大きく増えており、その一方で感染対策に関する項目は減少していることから、「これまで通りの感染対策をある程度行えば、お花見を楽しんでも大丈夫ではないか」と考えていることがうかがえる結果となっています。
調査結果から浮かぶ新しい景色
生活者研究センター センター長 田中 宏昌
今年のお花見は昨年までの自粛モードから一歩・二歩ほど確実に抜け出し、「楽しみたい、あるいは楽しんでも大丈夫」というマインドに溢れているように映ります。「家族やおひとり」でなく、「友人・知人と一緒に」楽しんだり、桜の名所でのお花見やお花見を目的とした日帰り旅行やドライブも復活の兆しをみせています。感染対策は引き続き行いつつも、過度に恐れるのではなく、安全に配慮してゆっくり楽しむという新しい景色の広がりを感じます。お花見の次はゴールデンウィークが待っています。生活者の行動意欲の高まりが確認できた今回の結果から、ゴールデンウィークも活気回復が期待できるのではないでしょうか。
使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=2610 ※ウエイトバック集計あり
調査実施時期: 2023年2月24日(金)~2月27日(月)
株式会社インテージ
株式会社インテージは1960年に創業。インテージグループとしてアジアNo.1*であるマーケティングリサーチ/インサイト事業に加えてマーケティングソリューション事業を展開し、9か国の海外拠点とともに国内外の企業・団体のマーケティング活動を総合的に支援しています。事業ビジョンとして“Create Consumer-centric Values”を掲げ、深い生活者理解とデータ活用の高度化による顧客企業支援を通じ、生活者の幸せの実現を目指しています。
*「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく(グループ連結売上高ベース)
生活者研究センター
生活者の消費行動やメディアへの接触行動、さらには生活意識・価値観データなど膨大な情報を横断して用いるとともに、社内の各領域におけるスペシャリストの知見を織り合わせることで生活者を深く理解し、生活者を起点とする情報を発信することを目的として、2020年8月に設立されました。SDGsといった社会的トピックスやZ世代研究など、さまざまなテーマにフォーカスしながら、社会や生活者の今を捉え、その行く先を展望する存在となるべく活動しています。
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