変化するバレンタイン。贈りたいひとは「家族」と「自分」

予定する金額は自分チョコには1,584円、家族チョコには1,280円
去年よりもお財布のガードは甘めに

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株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、2月14日の「バレンタインデー」を前に、全国の16歳から69歳の男女2,116人(女性1,059人、男性1,057人)に実施した調査結果を公開します。新型コロナ下における2度目のバレンタインにも新しい日常が垣間見える結果となりました。

[ポイント](女性の回答結果)

  • 女性がチョコを贈る相手は「家族(46%)」、次いで「自分(15%)」。一方で本命チョコは9%、職場の義理チョコは10%。
  • 購入予算金額は本命チョコが平均1,659円と最も高い。
    次いで自分チョコが1,584円、家族チョコが1,280円。義理チョコは863円とリーズナブル。
  • 16%の人が「去年よりも購入予算は増える」と回答。一方の「減る(13%)」を3ポイント上回った。
    とりわけ、10代女性は約4割が「購入予算は増える」と回答。
  • 購入先は「スーパー(46%)」、「デパート(38%)」が高く、専門店(22%)が続く。
    「デパート」、「専門店」の利用は去年よりも増加の兆し。ネット(EC)での購入も増えそう。
  • 職場の義理チョコ、女性は「参加したくない」が8割超。※男性も「うれしくない」が過半数。
  • バレンタインは「家族と楽しむもの」が27%と最も高く、「恋人と楽しむもの」を6ポイント上回る。

今年のバレンタインに「なにチョコ(だれ向け)」を用意するかと質問したところ、女性では「家族チョコ」が46%と最も多く、去年よりも2ポイント増えていました。また、「自分チョコ」も15%となっておりこちらも昨年より増えていました。バレンタインといえば、贈る相手は「恋人」や「片思いのひと」と連想してしまいそうですが、現在のバレンタインは「家族」や「自分」のために贈り物をするイベントに変化しているようです。(図表1)

図表1

自分自身(個人)が用意するチョコの予算金額は女性では4,097円となっており、内訳をみると、本命チョコは1,659円、自分チョコが1,584円、家族チョコが1,280円となっていました。本命チョコが最も高いのには納得ですが、自分チョコや家族チョコにもそれなりの予算を準備しており、お財布のガードも甘めになっているようです。(図表2)

図表2

また、今年の予算が「増える」とした人は女性全体で16%と「減る」をわずかに上回っていました。年代別にみると、女性10代では39%の人が去年よりも「増える」と回答しています。また、20代、30代も「増える」の割合が2割を超え、今年のバレンタインは去年よりも積極的に楽しもうというムードを感じます。(図表3)

図表3

次にチョコの予定購入先をみてみると「スーパー(46%)」、「デパート(38%)」が多く、次いで「チョコ・スイーツの専門(22%)」とリアルな店舗での購入予定が多くなっています。中でもデパートや専門店は昨年よりも利用予定が増えており、店頭でショーケースを眺めながらあれこれ選ぶ楽しさを期待しているのか、先ほど紹介したバレンタインを楽しみたいといった気分を反映しているようです。一方で、コロナ下におけるネットシフトの影響からかECサイトでも購入予定も増えています。いずれにしても本格的なコロナ下で迎える2回目のバレンタインを感染予防など安心・安全なども考慮しつつ、最適なチャネルでの購入を検討しているようです。(図表4)

図表4

さて、近年減少が続いており在宅勤務の普及によって、ますます逆風が吹いている義理チョコについてはコロナ下の今年はどうなっているのでしょうか。図表1の通り義理チョコをあげるといういう人は10%となっており、昨年と変化はありません。また、働いている女性に職場の義理チョコに関する意識を尋ねたところ実に8割以上の人が「参加したくない」と回答しています。一方で男性の意見をのぞいてみると有職男性も「うれしくない」が過半数を超えていました。(図表5)

図表5

女性に対して職場の義理チョコに対する考えを尋ねたところ、「出費を控えたい(36%)」が最も多く、次いで、「形式的になっている(30%)」、「関心がない(28%)」が続いていました。さらには「仕事に関係ないことに時間をとられる(19%)」と時間的な負担を理由とする人も2割程度いました。
一方で、「日ごろ感謝やねぎらいを伝える機会になる(10%)」や「職場の人たちと親睦が深まる(9%)」といった意見も1割程度ありました。在宅勤務やリモートワークで働き方やコミュニケーションの在り方などが変化していることから、職場における義理チョコの持つ意義や役割に変化が生じているようです。(図表6)

図表6

家族チョコや自分チョコが増える中、バレンタインというイベントがどのように考えられているのか、について尋ねたところ、女性では「家族と楽しむもの(27%)」が最も高くなっていました。また、5人に1人が「恋人と楽しむもの(21%)」としています。「チョコを選ぶのが楽しみ(21%)」という人も多いことからコロナ下とは言え、実際にお店でチョコを眺めながらあれこれと迷いながら選ぶこともバレンタインの楽しみとして捉えているようです。(図表7)

図表7

調査結果から浮かぶ新しい景色
生活者研究センター センター長  田中 宏昌

クリスマスやバレンタインなどのイベントは時代や生活者の心を映す鏡でもあります。近年、生活者にとって「家族」や「家」というものへの意識や価値が高まっています。コロナ下におけるイエナカ時間の増加はその変容をさらに加速させているように感じます。
~夫や子どもと一緒に美味しいチョコを楽しむ。そして、がんばっている自分にもご褒美チョコを~
「家族」や「自分」をキーワードとして、バレンタインデーの新しい景色が生まれ、新しい日常として定着しそうですね。


使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
調査地域:日本全国
対象者条件:16~69 歳の男女
標本抽出方法:「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=2,116
調査実施時期: 2022年1月25日~1月27日

株式会社インテージ

株式会社インテージは1960年に創業。インテージグループとしてアジアNo.1*であるマーケティングリサーチ/インサイト事業に加えてマーケティングソリューション事業を展開し、9か国の海外拠点とともに国内外の企業・団体のマーケティング活動を総合的に支援しています。事業ビジョンとして“Create Consumer-centric Values”を掲げ、深い生活者理解とデータ活用の高度化による顧客企業支援を通じ、生活者の幸せの実現を目指しています。
*「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく(グループ連結売上高ベース)

株式会社インテージ

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