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プレスリリースコロナ2年目 「2021年、販売苦戦したランキング」
1位・うがい薬、2位・殺菌消毒剤、3位・ほほべに
医薬品、衛生系商品、化粧品が上位を占める。マスクは?
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ、SRI+®(全国小売店パネル調査)をもとに今年、日用消費財の中で何がより苦戦したかを、推定販売金額の減少から振り返る「2021年、販売苦戦したものランキング」を発表しました。(データは10月分まで使用)
[ポイント]
- 1位・うがい薬、7位・総合感冒薬、10位・口腔用薬と、医薬品の3商品が10位までに入る
- 昨年、飛躍的に伸長した衛生系商品は、2位・殺菌消毒剤、5位・マスクなど5つが10位以内
- 2020年コロナで苦戦した化粧品は、3位・ほほべに、6位・口紅とマスクで隠れる部分は今年も続落
- 昨年おうち時間で売れた13位・プレミックスなど、巣ごもり需要の反動も
図表1
データ:SRI+ 集計期間:2021年1月-10月、2020年1-10月 指標:販売金額の前年同期比、2021年対2019年比(1-10月)
対象:食品・飲料・日用雑貨品などのインテージ標準カテゴリー
※小数点以下も加味したランキング、100未満を赤字で表示
1位・うがい薬は前年6割もコロナ前の約1.4倍、総合感冒薬、口腔用薬は縮小続く
コロナ2年目、販売苦戦したランキングの1位はうがい薬で前年比60%となりました。コロナの予防などで昨年は232%と大きく売り上げを伸ばしましたが、今年は一転4割の減少。それでもコロナ前の2019年に比べると約1.4倍に市場規模は増えています。同じ医薬品でも違う動きを見せたのが7位・総合感冒薬(79%)。マスクや手洗いなど感染症対策が進む中、2年連続で数字を落としました。10位・口腔用薬(80%)は昨年はほぼ横ばいだったが、今年に入って2割減。直接のどに消毒液を吹きかけるタイプが、昨年8月にうがい薬同様に大きく売り上げを伸ばす特需などもあり増えたものの、感染症対策が徹底されたことなどもあり今年は減少しました(図表2)。
図表2
データ:SRI+ 集計期間:2021年1- 10月 指標:販売金額の前年同期比
対象:医薬品のインテージ標準カテゴリー
※小数点以下も加味したランキング
殺菌消毒剤、マスクなど衛生系商品が上位にずらりも、コロナ前よりは大幅増
コロナの感染予防対策となる衛生系商品は、昨年驚異的に売り上げを伸ばした反動もあり、トップ10に5つも入りました。2位・殺菌消毒剤(70%)は、外出時にアルコールなどで手を消毒することが日常的に続いていることもあり、昨年より3割減も、コロナ前からは約2倍の市場規模となっています。4位・ぬれティッシュ(74%)もアルコール成分が入ったものを中心に、今年は減少も2019年よりは3割以上も売り上げを増やしています。
そして昨年売り上げ1位で前年比440%を記録したマスクは、今年は75%にとどまりました。マスクの単価が品薄状態の時より落ち着いたなどの要因もありますが(図表3)、2019年に比べて331%と相変わらずの高止まり傾向が続いています。今も街中を歩く多くの人がマスクをし続けていることや、オミクロン株の出現などもあり、この傾向はまだ続きそうです。8位・せっけん(79%)、9位・清浄綿(79%)も、昨年の反動が出た形となっています。
図表3
データ:SRI+ 集計期間:2020年1月-2021年10月 指標:平均枚数単価
対象:マスク
昨年苦戦ランキング1位・口紅は今年は6位、販売金額はコロナ前の約3分の1に
眉目料やクレンジングなどで、一部回復傾向が見えた化粧品ですが、マスクにかかる部分は縮小幅こそ減ったものの苦戦が続きました(図表)。3位・ほほべに(72%)は需要が回復はせず、2年前に比べると販売金額は47%と半分を割りました。また2020年の販売苦戦ランキング1位となった口紅は、今年は6位で77%。昨年の55%減に比べれば減少幅は減少したものの、コロナ前と比べると市場規模は35%、約3分の1まで縮小しました。落ちにくくマスクにつきにくい口紅なども投入されていますが、本格的な回復は来年以降になりそうです。
図表4
データ:SRI+ 集計期間:2021年1-10月 指標:販売金額の前年同期比
対象:化粧品のインテージ標準カテゴリー
巣ごもり需要の反動を受けた芳香・消臭剤、プレミックスなど
12位・芳香・消臭剤(83%)は、ウイルス除去効果をうたうものや、おうち時間を快適にする需要で昨年は伸びましたが今年は反動で落ちています。ランキング外ですが20位・住居用ワックス(85%)、22位・住居用クリーナー(86%)なども数字を減らしました。またパンケーキなどを作るときに使われる13位・プレミックス(84%)も、昨年の巣ごもり期間に家でお菓子などを作るブームが少し落ち着いたこともあり、前年には届きませんでした。16位・小麦粉(85%)、28位・蜂蜜(88%)なども同様に数字を落としていますが、これらの商品はコロナ前よりは販売金額は増えており、一部の人たちには根付いた形になっていそうです。
図表5は昨年の販売苦戦ランキングですが、化粧品と医薬品がトップ10を占める形になっていました。今年は前年に市場規模が驚異的に伸びた衛生系商品や、おうち時間関連などが入るなど、売り上げの増減が例年になく大きくなっています。
図表5
データ:SRI+ 集計期間:2020年1-10月 指標:販売金額の前年同期比
対象:食品・飲料・日用雑貨品などのインテージ標準カテゴリー
※小数点以下も加味したランキング
コロナ禍で大きな生活の変化があった2020年。2年目となる今年は、今まで通りの生活には戻れず手探りでの模索が続く中、人々の購買行動も前年にはない傾向が出ていました。コロナ3年目となる2022年、どのような動きになっていくのか、インテージでは随時プレスリリースを出していく予定です。
「2021年、売れたものランキング」をあわせてご参照ください。https://www.intage.co.jp/news_events/news/2021/20211208.html
使用したデータ/関連プラットフォーム
【SRI+®(全国小売店パネル調査)】
国内小売店パネルNo1※1 のサンプル設計数とチェーンカバレッジを誇る、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗より継続的に、日々の販売情報を収集している小売店販売データです。
※SRI+では、統計的な処理を行っており、調査モニター店舗を特定できる情報は一切公開しておりません
※1 2021年12月現在
株式会社インテージ
株式会社インテージは1960年に創業。インテージグループとしてアジアNo.1*であるマーケティングリサーチ/インサイト事業に加えてマーケティングソリューション事業を展開し、9か国の海外拠点とともに国内外の企業・団体のマーケティング活動を総合的に支援しています。事業ビジョンとして“Create Consumer-centric Values”を掲げ、深い生活者理解とデータ活用の高度化による顧客企業支援を通じ、生活者の幸せの実現を目指しています。
*「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく(グループ連結売上高ベース)
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