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2021/12/13調査レポート

インテージ、「コロナ禍で過ごすクリスマス」意識と行動を調査
2021年のクリスマス関連の市場規模は2兆800億円を予測(前年比128%)

昨年から大きく増加し、2019年(コロナ前)のほぼ同水準(97%)まで回復
お家で家族とちょっと贅沢で美味しいものを囲む‘ファミリーファースト&プチリッチなクリスマス’

株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、クリスマスシーズンを前に、全国の15歳から79歳の男女(2,101人)を対象に実施した調査結果を公開します。

[ポイント]

  • 2021年のクリスマス、イベントの「予定あり」は47%。女性は53%と男性の41%を大きく上回る。

  • 予定しているイベント上位は「プレゼントの購入」が30%。また、「自宅でのクリスマスパーティ」は25%。

  • プレゼントを贈る相手は半数は「子ども」、次いで「夫・妻(37%)」と家庭内が中心。20代では「恋人」、10代では「自分用」が目立つ。

  • クリスマス関連で使う金額は、コロナ前の2019年は21,987円、2020年は16,621円と約5,000円程度大きくダウンしたものの、今年の予算は21,331円と約4,700円の大幅アップ。推定市場規模は2兆816億円と前年比128.3%の大幅増を予測。

[コメント]生活者研究センター センター長 田中宏昌

クリスマスにかける予算はコロナ前に戻りつつあるものの、使い方へ目を向けると、「家族や自分へのプレゼント」や「自宅でのクリスマスパーティ」といった「家族・家庭」をキーワードとしたシーンが浮かんできます。 ~どこよりも暖かく安心できるお家で。少しだけ贅沢なおいしい食事やお酒を準備して。妻や夫、子どもには心からのプレゼントを用意して~ リベンジ(復讐:revenge)ではなく、リカージョン(回帰:recursion)。コロナ不安で抑制していた欲求を解放するのではなく、自分にとって本当に大切にすべきものを再認識してより豊かな時間を過ごしたい、そうした想いを映したクリスマスになるのでは。

図表1:今年の「クリスマス」の贈り物やお買い物、イベントの予定の有無

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現在予定しているクリスマスの贈り物やお買い物、イベント(食事会・パーティや旅行を含む)について予定があるかを聞いたところ、「クリスマスになんらかの予定がある人」は全体では47%となっていました(図表1)。男女別でみると女性は53%が「予定がある」と回答しており、男性よりも12ポイント高くなっています。女性の方がクリスマスにプレゼントをはじめとした買い物やパーティなどのイベントなどを企画して楽しみたいと考えている人が多いようです。

図表2:クリスマスの予定(2019年・2020年・2021年の推移)

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クリスマスの予定について内訳をみると(図表2)、「クリスマスプレゼントの購入(自分用を含む)(30%)」や「自宅でのクリスマスパーティ(25%)」が多くなっています。次いで、自宅を離れての「クリスマスイルミネーションを見に行く」、「レストランなど飲食店で食事をしたりクリスマスパーティ」、「友人・知人宅でのクリスマスパーティ」といったイベント系が続いていました。

さらに2019年、2020年、2021年と3年間の変化をみると、新型コロナの第3波感染拡大の渦中にあった昨年のクリスマスに対してすべての項目が増加しており、今年のクリスマスは去年よりも楽しみたいという期待が感じられます。「自宅でのクリスマスパーティ(25%)」がコロナ前の2019年を上回っている一方で、「クリスマスイルミネーションを見に行く(5%)」や「レストランなど飲食店で食事をしたりパーティ(4%)」といった外出や移動を伴うイベントについては、昨年よりも増加したものの2019年より大きく減少していたりと生活者の感染不安を反映して安心・安全を念頭に置いた行動になっているように映ります。

図表3:クリスマス関連の平均支出金額(2021年は予定)

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プレゼントや食事、旅行といったクリスマスを機会としたイベントにどのくらいの支出をするか質問したところ、平均金額は21,331円と去年から4,700円ほどアップしています(図表3)。自宅でのパーティやプレゼントを中心にした安心・安全なクリスマスを念頭に置きながらも昨年よりもお財布の紐はかなり緩みそうです。

今回の調査結果と15~79歳の推定人口※から「クリスマス関連市場規模」を試算したところ、2019年は2兆1,456億円、2020年 は1兆6,220億円(前年比76%)、2021年の見込みは2兆816億円(前年比128%)となりました。2019年と比較すると97%とわずかに下回りましたが、生活者のお財布の予算は2019年度並みに戻りつつあるようです。
※使用した推定人口は、2015年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団構成比データ

図表4:「クリスマスプレゼント」を贈る相手

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クリスマスのプレゼントを贈る相手を聞いたところ、「子ども」との回答が半数の50%を占めました(図表4)。次いで「夫・妻」が37%となっています。また、ご褒美消費とも呼ばれる「自分用」のクリスマスプレゼントも1割ほど確認できます。
年代別にみると、30~40代では「子ども」、「夫・妻」というご家庭内でのプレゼントが多くを占めます。また、10~20代に目を移すと「恋人」が最も多くなります。ハロウィーンが終わり、クリスマスのシーズンになると「彼女(彼氏)へのいち推しプレゼント!」といった情報がネットや雑誌に溢れはじめます。そして、「自分用」には特に10代において目立って多い特徴となっていました。

図表5:クリスマスに一番お金をかけるもの

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今年のクリスマス関連のイベントで一番お金をかけるものについて聞いたところ、「子ども向けのプレゼント」は24%と最も高く、次いで、「自宅でのクリスマスパーティ(21%)」が続いていました(図表5)。
年代別にみると、30~40代は「子どものプレゼント」、あるいは「夫・妻」が高く、10~20代は「恋人へのプレゼント」が高くなっていました。また、10代においては男女ともに「自分用のプレゼント」が他の世代と比較して高くなっているのも特徴的な傾向でした。

図表6:「一番高いものは子ども向け」とした人のプレゼントの内訳

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「子ども向けのプレゼントに一番お金をかける」と答えた人にプレゼントに予定しているものを尋ねたところ、「ゲーム」が35%と最も高く、ゲームの購入予算の平均金額をみると「12,085円」となっていました(図表6)。また、「ゲーム」に次いで「その他」が高くなっており、「その他」の内訳を詳しく見てみるとゲーム以外の「おもちゃ」との回答が大半を占めていました。また、おもちゃ以外には「自転車、三輪車」や「現金・電子マネー」といったものもありました。

図表7:今年のクリスマスに関する考え

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最後に今年のクリスマスの過ごし方に関する考えや行動について尋ねたところ、「家族や恋人など少人数で会食程度に留めたい」が3割弱を占めていました(図表7)また、「少人数でも会食などはしない(10%)」や「繁華街など人の多い場所には近づかない(21%)」といった感染への警戒心からの行動抑制も浮き彫りになりました。さらに、先行きの不安から「あまりお金をかけずに過ごしたい」は27%にのぼり、「それなりにお金を使って楽しみたい」の11%を大きく上回る回答となっていました。


今回のアンケート結果によって贈り物や食事会・パーティ、旅行といったクリスマス関連に支出したいと考えている金額は、コロナ前(2019年)の水準へ戻りつつあることが浮かんできました。しかしながら、新規感染者数が減少し明確な再拡大は確認されていないものの、これまでの度々の再拡大や「ブレークスルー感染」、さらには国内においても「オミクロン株」が確認されている現状を鑑みて、2021年のクリスマスも手放しで楽しめる状況には戻っていない生活者の心理状況が浮き彫りになった調査結果となりました。

この調査結果は、インテージのオウンド・メディア「知るギャラリー」でもご覧いただけます。あわせてご参照ください。


使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:「マイティモニター(弊社キューモニター+提携モニター)」より母集団構成比にあわせて抽出しアンケート配信および回収
標本サイズ:n=2101
調査実施時期: 2021年12月1日(水)~12月2日(木)


株式会社インテージ

株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩)は、「Create Consumer-centric Values ~ お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、さまざまな業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、共に生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。

【生活者研究センター】

生活者の消費行動やメディアへの接触行動、さらには生活意識・価値観データなど膨大な情報を横断して用いるとともに、社内の各領域におけるスペシャリストの知見を織り合わせることで生活者を深く理解し、生活者を起点とする情報を発信することを目的として、2020 年8 月に設立されました。SDGs といった社会的トピックスやZ 世代研究など、さまざまなテーマにフォーカスしながら、社会や生活者の今を捉え、その行く先を展望する存在となるべく活動しています。

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