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2022/03/16調査レポート

インテージ、「2022年のお花見」に関する意識と行動を調査
今年のお花見市場規模は前年比142%、1,076億円と予測

今年も近場でこじんまり。家族や友人とコロナ禍の春を愛でる。

株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、お花見シーズンを前に、全国の15歳から79歳の男女を対象に実施した調査結果を公開します。

[ポイント]

  • 2022年のお花見、「予定・意向あり」は29.4%。2021年に「お花見した」人(28.7%)と同水準。15~29歳、30~59歳のお花見意向は増加するも60~79歳は減少傾向

  • お花見するなら「昼間に近場の桜が咲いているところ」が75.2%。次いで「昼間に近場の桜の名所」が28.0%。旅行やドライブも昨年より増加するも微増に留まる

  • 近場のお花見のお相手は家族(夫・妻・子ども)。「友人・知人」が増え、「おひとり」は減少へ

  • お花見に使った金額、2020年は2,924円、2021年は2,711円と3,000円を下回るも、今年の想定予算は3,751円と約1,000円アップ。推定市場規模は1,076億円と前年比141.7%と増加を予測

図表1

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2020年(新型コロナ第1波発生)、2021年(第4波発生)のお花見の経験と、2022年(第6波発生)のお花見の予定をたずねたところ、全体では今年のお花見について「予定がある/するかもしれない」と回答した人の割合は29.4%とほぼ3割。新型コロナが発生した2020年や昨年「お花見をした」という人の割合とほぼ同じ水準となっています(図表1)。「わからない」は16.9%にのぼり、各地での「まん延防止等重点措置」の解除時期や感染者数の動きにより判断する人も一定いるようです。
年代別にみると、15~29歳では「お花見を予定している/するかもしれない」が昨年「お花見をした」より5ポイント増加しており、お花見の意向は高くなっています。一方でお花見した人の割合が他の年代より大きかった60~79歳は経験、意向ともに年々減少しており、下の年代との差が少なくなっていることが浮き彫りになりました。

図表2

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お花見の予定を詳しく聞いたところ(図表2)、意向者の75.2%が「昼間に近場の桜が咲いている場所」と回答しており、昨年から約5ポイント増加していました。さらに約3割が「昼間に近場の『桜の名所』」と回答しており、こちらも昨年から約6ポイントの増加となっています。今回も遠出はせずに「近場でお花見」の意識は高いままのようです。一方で、旅行やドライブといった遠出については、宿泊なし・宿泊ありともに僅かながら回復の兆しがあることがわかりました。

図表3

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お花見を一緒にする人については(図表3)、「同居の夫・妻」、「同居の子ども」といった同居する家族と楽しむ想定の人が昨年よりも増えていました。また、「友人・知人」も昨年より大きく増えていました。その一方で、「ひとりで」は約9ポイント減少しており、「今年は家族や友人とお花見を楽しみたい」といった傾向が強まっていることがわかります。

図表4

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お花見に使った/使う予定の金額を聞いたところ(図表4)、今シーズンに「お花見の予定・意向あり」という人が想定している金額は3,751円と去年から1,000円ほどアップしていました。
今回の調査結果と15~79歳の推定人口から「お花見市場規模」を試算したところ、2020年は910億円、2021年は759億円(前年比83.4%)、2022年の見込みは1,076億円(前年比141.7%)となりました。
 ※使用した推定人口は、2015年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団人口データ

図表5

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今年のお花見についての考え方をたずねたところ、「ごく少数(1~2名)」、「『常にマスク』で会話は少なく」といった感染対策に関する項目が上位に並びました。「自粛すべき」という考えの人と「1年に1度の桜くらいは楽しみたい」という考えの人はいずれも2割前後。厳しい意見がありつつも「3密対策をしっかり」や「飲食や飲酒はせずに桜を眺める」など、お花見をするからには感染対策をしっかりした上で安心してお花見を楽しみたいと考えているようです。

図表6

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図表7

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「2023年以降、新型コロナが収束したらお花見をしたいですか」とたずねたところ、50.5%の人が「お花見をしたい」と回答しており、今年のお花見予定者の割合(29.4%)を大きく超えた割合になっています(図表6)。
また、どのようなお花見を楽しみたいかという質問に対しては(図表7)、「昼間に近場の桜が咲いている場所」の人気が高いものの、「昼間に近場の桜の名所」が大きく数字を伸ばしています。また、日帰りやドライブについても意向は高くなっており、イベントなども交えてお花見を楽しみたいというマインドが高いことがうかがえます。

調査結果から浮かぶ新しい景色

生活者研究センター センター長  田中 宏昌

コロナインパクトによってお花見もさまざまな配慮のもとに楽しまなくてはいけない状況が続いています。
「花より団子」と揶揄されることもあるお花見ですが、今年のお花見も「近場で家族や親しい人と少人数で。飲酒・飲食もごく控えめに春を楽しむ」といったスタイルになりそうです。
コロナ下、さまざまな行事やイベントの価値やその在り方が見直されています。今回あらためて浮き彫りになった日本人のお花見を心待ちする気持ちとともに、お花見は「大切な人と春を愛でる、花を愛でる機会」といったシンプルな姿に変化していくのかもしれません。


使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:「マイティモニター」より母集団構成比にあわせて抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=3157
調査実施時期: 2022年3月1日(火)~3月3日(木)


株式会社インテージ

株式会社インテージは1960年に創業。世界11の国と地域に拠点を持ちマーケティングリサーチ/インサイト事業でアジアNo.1*のインテージグループを牽引し、国内外の企業・団体のマーケティング活動をトータルサポートしています。
「生活者理解の深化」と「データ活用の高度化」により顧客ビジネスの未来創造を支え、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」という事業ビジョンの実現を目指しています。
*「ESOMAR Global Market Research 2021」ESOMAR's Global Top-50 Insights Companiesに基づく(グループ連結売上高ベース)

【生活者研究センター】

生活者の消費行動やメディアへの接触行動、さらには生活意識・価値観データなど膨大な情報を横断して用いるとともに、社内の各領域におけるスペシャリストの知見を織り合わせることで生活者を深く理解し、生活者を起点とする情報を発信することを目的として、2020 年8 月に設立されました。SDGs といった社会的トピックスやZ 世代研究など、さまざまなテーマにフォーカスしながら、社会や生活者の今を捉え、その行く先を展望する存在となるべく活動しています。

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