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2022/12/13調査レポート

インテージ、「コロナ禍で過ごすクリスマス」意識と行動を調査
2022年のクリスマス関連の市場規模は約2兆円を予測(前年比109.4%)

プレゼントを用意して自宅で家族とクリスマスパーティ!
お財布の紐は少し緩めて、警戒心は緩め過ぎずにクリスマスを楽しみたい♪

株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、クリスマスシーズンを前に、全国の15歳から79歳の男女(2,585人)を対象に実施した調査結果を公開します。

[ポイント]

  • クリスマス関連の予定支出額は2万円。前年比109%。

  • プレゼントの購入(31%)と自宅でのパーティ(27%)が2大イベント。一番お金をかけるものは「自宅での パーティ」。プレゼントの贈り先は子どもや夫婦間。自分へのご褒美プレゼントも定着。

  • 一番高いプレゼント、子どもには「ゲーム」、夫・妻へは「服飾品(洋服・靴・マフラーなど)」が一番人気

  • 一方で、「家族や恋人と少人数で会食」といった形で「安心・安全」に楽しむといった警戒心は強い

[コメント]生活者研究センター センター長 田中宏昌

コロナ禍3回目のクリスマスを迎えて、生活者の「対コロナ心理」は明らかに変化している。「慣れ」ではなく、 柔軟な対応力を会得した、といった方がいいのでは。これまで通り警戒しつつも、感染者の動きに呼応しつつ家族と、そして友だちや恋人とこぢんまりとしっかりと楽しむ。そんな情景が浮かんできます。

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今年のクリスマスにプレゼントや食事、旅行といったイベントにどのくらいの支出をするか質問したところ、平均金額は20,009円と去年から1,720円アップ(昨年比109%)していました。男性は21,077円(昨年比111%)、女性は19,152円(昨年比108%)となっており、男女ともに昨年よりも少し大きめのお財布を準備しているようです。【図表1】
今回の調査結果と15~79歳の推定人口から「クリスマス関連市場規模」を試算したところ、2022年の見込みは1兆9,526億円(前年比109.4%)となり、昨年よりも1割程度予算は増えると予想します。

使用した推定人口は、2015年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団構成比データ

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具体的なクリスマスの予定については「プレゼントの購入(自分用を含む)(31%)」や「自宅でのパーティ(27%)」が他を大きく引き離してツートップ状態に。また、昨年のクリスマスの過ごし方と比較すると、今年はどちらもわずかながらも増加していました。昨年のクリスマスシーズン(11~12月)を振り返ると、1日の新規感染者数は200名程度と落ち着いた状況でした。今年のクリスマスは第8波の渦中とはなりそうですが、「レストランなど飲食店での食事やパーティ」「友人・知人宅でのパーティ」もそれぞれ微増していることから、コロナ下にあっても、「マスクなどの感染対策を継続しつつ外出や外食も楽しむ」という世相を反映した結果になっていると考えます。【図表2】

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男女別でみても、「プレゼントの購入」、「自宅でのパーティ」のどちらも男性より女性の方が予定者が多くなっています。また、「イルミネーションを見に行く」も女性に人気のようです。今年は都内をはじめ、これまで中止にしていたイルミネーションの名所も復活しているところも多いことから、クリスマスならではの街の風景を今から心待ちにしているかもしれません。【図表3】

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クリスマスのプレゼントを贈る相手を聞いたところ、「子ども」が45%と最も多くなっていました。次いで「夫・妻」が33%となっており、クリスマスが子どもを中心とした家族での大切なイベントになっていることがわかります。それ以外の回答に目を向けると、「自分用(13%)」、「恋人(12%)」、「友人・知人(11%)」がほぼ同水準で続いています。昨今、クリスマスに一年間がんばってきた自分向けにご褒美プレゼントを、といった特集や広告をあちこちで見かけます。そうしたトレンドの定着を裏付ける結果となっています。【図表4】

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今年のクリスマス関連のイベントで一番お金をかけるものについて聞いたところ、「自宅でのクリスマスパーティ(25%)」が最も多くなっており、「子ども向けのプレゼント(20%)」が続く結果になっていました。最近では有名店からのお取り寄せをはじめ、ケータリングサービスやフードデリバリーなども充実しています。また、デパートなどで少し贅沢な食材やスイーツを買い込んで、というスタイルも人気です。ご自宅でどのような楽しみ方をするのか気になりますね。【図表5】

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「子ども向けのプレゼントに一番お金をかける」と答えた人に予定しているものを尋ねたところ、「ゲーム」が36%と最も高く、ゲームの購入予算の平均金額をみると9,359円となっていました。また、「ゲーム」に次いで多かった「その他」の内訳を詳しく見てみると「(ゲーム以外の)おもちゃ」との回答が大半を占めていました。また、おもちゃ以外には自転車や電子ピアノ、スポーツ用品のようなものから、現金やギフトカードといったものもありました。【図表6】

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「夫・妻向けのプレゼントに一番お金をかける」と答えた人に予定しているものを尋ねたところ、男女ともに「服飾品」が44%と最も高く、服飾品の購入予算の平均金額をみると10,778円となっていました。男女別にみると、男性から妻へのプレゼントは12,433円、女性から夫は8,708円と男性の方が3,725円高くなっています。また、「その他」の内訳を詳しく見てみると台所用品や美容関係といった実用的なものから、現金やギフトカードといったものもありました。【図表7】

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最後に今年のクリスマスの過ごし方に関する考えや行動について尋ねたところ、「家族や恋人など少人数で会食程度に留めたい」が3割弱を占めていました。また、「少人数でも会食などはしない(10%)」や「繁華街など人の多い場所には近づかない(21%)」といった感染への警戒心からの行動抑制も浮き彫りになりました。その根底には「感染不安もあるので浮かれるべきではない(25%)」という警戒心が依然として横たわっていると思われます。そして、先行きの不安からか「あまりお金をかけずに過ごしたい」も3割弱にのぼり、「それなりにお金を使って楽しみたい(11%)」を大きく上回る結果となっていました。昨年と比較するとクリスマスにかける予算は増えた側面もあるものの、まだまだ慎重な考えが強いことも浮き彫りになりました。【図表8】

今回のアンケート結果によって贈り物や食事会・パーティ、旅行といったクリスマス関連に支出したいと考えている金額は、昨年を上回る予算を想定している様子が浮かびました。そこには今年こそはクリスマスを楽しみたい、という生活者の期待が表出しているように映ります。しかしながら、「第8波」の最中であり、まだまだ警戒心も根強く残る中で、引き続き感染予防には配慮しつつ、という複雑な心理状況も浮き彫りになっていると考えます。


使用したデータ
インテージのネットリサーチによる自主調査データ
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:「マイティーモニター(弊社キューモニター+提携モニター)」より母集団構成比にあわせて抽出しアンケート配信および回収
標本サイズ:n=2585 ※ウエイトバック集計あり
調査実施時期: 2022年11月25日(金)~11月28日(月)


株式会社インテージ

株式会社インテージは1960年に創業。世界11の国と地域に拠点を持ちマーケティングリサーチ/インサイト事業でアジアNo.1*のインテージグループを牽引し、国内外の企業・団体のマーケティング活動をトータルサポートしています。
「生活者理解の深化」と「データ活用の高度化」により顧客ビジネスの未来創造を支え、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」という事業ビジョンの実現を目指しています。
*「ESOMAR's Global Top-50 Insights Companies 2022」に基づく(グループ連結売上高ベース)

【生活者研究センター】

生活者の消費行動やメディアへの接触行動、さらには生活意識・価値観データなど膨大な情報を横断して用いるとともに、社内の各領域におけるスペシャリストの知見を織り合わせることで生活者を深く理解し、生活者を起点とする情報を発信することを目的として、2020年8月に設立されました。SDGsといった社会的トピックスやZ世代研究など、さまざまなテーマにフォーカスしながら、社会や生活者の今を捉え、その行く先を展望する存在となるべく活動しています。

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