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2024/04/23調査レポート

インテージ、2024年のGW「意識と行動」を調査

賃上げ話題も、物価高・円安影響し予算横ばい27,857円、旅行も伸びず

株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、全国の15歳から79歳の男女を対象に2024年3月27日~4月1日に実施した「ゴールデンウィーク」に関する調査結果を公開します。

[ポイント]

  • ゴールデンウィーク(GW)予算は平均27,857円で横ばい。増加、減少の理由はともに「物価高・円安」が上位

  • 物価高や円安のGWへの影響、「かなり影響する」「やや影響する」を合わせると63.4%

  • 近々給料が「増える」との回答は16.9%。ただし給料増の人もGWの予算は半数が「変わらず」と財布のひも固く

  • 予定TOP3は「自宅で過ごす」「外食に行く」「ショッピングに行く」。上位は昨年同様もショッピングは大幅減

  • 「国内旅行」、「海外旅行」ほぼ増えず。ただし国内予算は平均81,310円で昨年(71,809円)より約1万円増加

新型コロナ5類移行後初となる今年のGW予算について聞いたところ、平均27,857円となりました。昨年は平均27,870円で、前年比1.7倍と大きく伸びたものの、今年は昨年並みにとどまりました(図表1)。今回の調査結果と15~79歳の推定人口(※)から「GW市場規模」を試算したところ、2024年の見込みは2兆6,952億円で2023年の2兆7,114億円と同水準となりました。

使用した推定人口は、2020年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団人口データ

図表1

GWにかける予算(平均)過去3年との比較のイメージ図

予算増加の理由としては「外出や人に会う機会が増えるから」が33.3%で最も高く、「物価高・円安だから」(31.9%)、「新型コロナが5類に移行したから」(23.2%)が続きます。一方減少の理由としては「物価高・円安だから」が31.1%で最も高く、「給料が増えないから」(30.0%)、「遠出をすることが少なくなったから」(24.5%)が続き、「飛び石連休だから」は9.0%にとどまりました。連休の間に3日間平日があり大型連休が取りづらい日程の並びよりも、物価高や円安が予算を引き締める要因となっているようです。

さらに、物価高や円安が今年のGWにかける予算への影響を聞いたところ、「かなり影響する」「やや影響する」を合わせると63.4%でした(図表2)。

図表2

物価高や円安は、GWの予定にどの程度影響(予算を減らしたり行動を控えたり)するかのイメージ図

続いて、GWの予算の変動を、給料の増減別に見てみました。まず、2024年4月以降または近々のお給料の増減について質問したところ、自身の給料が「増える」は16.9%、「変わらない」は69.6%、「減る」は13.5%でした。年収高めの層、30代以下男性での増加が目立ちました。
GWの予算が「増えそう」と回答したのは給料が増える人で33.7%。給料が変わらない人、減る人に比べて高くなっていますが、一方で給料は増えるがGWの予算は「変わらない」と回答した人が49.6%と半数を占めています(図表3)。また、男性の方が「変わらない」の割合が高くなっていました。

図表3

給料の増減見込みとGW予算の増減のイメージ図

次に、今年のGWの過ごし方(予定)を複数回答で質問しました。「自宅で過ごす」が34.1%で最も高く、「外食に行く」(20.5%)、「ショッピングに行く」(16.7%)が続き、昨年と上位に挙がる予定は変わりません。ただ、「ショッピングに行く」は昨年の23.5%から6.8ポイント減少しました。「国内旅行」(2023年14.4%、2024年15.6%)、「海外旅行」(2023年0.8%、2024年1.0%)も昨年から大きな増加はありません(図表4)。また、2021年の調査で2019年について尋ねた結果で参考値となりますが、「海外旅行に行く」はコロナ禍前の2019年(1.7%)の6割程でした。

図表4

GWはどう過ごす予定?過去3年との比較のイメージ図

それでは、実際にどれくらいの日数休める予定なのでしょうか。働いている人に聞いてみました。GW期間中「休める日数のトータル」については、カレンダー通りの「7日」は21.1%にとどまり、回答者の6割は「6日以下」と回答しています(図表5)。

図表5

GWの休日の日数・長さは?のイメージ図

旅行や帰省をどのタイミングで予定しているかを聞いたところ、国内旅行や帰省は、前半の3連休より後半の4連休で予定されていました。「決めていない」が国内旅行(宿泊あり)で2割、国内旅行(日帰り)で4割ですが、これから計画を立てる方は前半の方が混雑を避けられそうです。海外旅行は「前半の3連休をメインで」「後半の4連休をメインで」「前半から後半にかけて長期で」いずれも3割前後と分散し、長期間で予定している人も見られました(図表6)。

図表6

旅行・帰省のタイミングのイメージ図

国内旅行について、見てみましょう。予算平均金額は、81,310円となりました。昨年の支出予想金額は71,809円であったことから、約10,000円の増加、前年比では113%となりました(図表7)。国内旅行の予算が増えた理由を自由回答で質問したところ、「旅行に行きやすくなったから」、「4年くらい我慢していたから」と、前向きな回答がある一方で、「ホテル代が昨年よりも高騰していると思う」、「ガソリン価格上昇、物価上昇」と、宿泊費の値上げや物価高に関する理由が多く見られました。

図表7

国内旅行予算(平均)昨年との比較のイメージ図

今年のGWへの考えを自由回答で聞いてみたところ、単語ランキングでは、「ゆっくり」「のんびり」「いつも」「普段」「家族」「楽しむ」「自宅」などのワードが多く挙がっていました。「毎年親戚が泊まりにくるので美味しい物を食べたり、ワイワイと、楽しく過ごしたい」「毎年この時期は混雑を避け外出せず、自宅でのんびり過ごす」という回答もみられました。

GWの自宅・帰省先での夕食メニューについても確認したところ、帰省など予定している人で多かったのは「寿司・手巻き寿司」(39.0%)、「焼肉」(35.6%)でした(図表8)。

図表8

GWの夕食メニューのイメージ図

今年のGWは新型コロナ5類移行後初、かつ2024年の春闘では高水準の賃上げがあり話題になっていたにもかかわらず、思うほど予算は増加せず、物価高の影響を色濃く受けるGWとなりそうです。一方で、お金は特別にかけなくても、家族でのんびりと楽しく過ごす姿も浮かんできます。


使用したデータ
インテージのネットリサーチによる自主調査データ
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=5000 ※国勢調査にもとづき性別・年代・地域を母集団構成に合わせて回収
調査実施時期:2024年3月27日(水)~4月1日(月)


株式会社インテージ

株式会社インテージは1960年に創業。世界9か国に拠点を持ちマーケティングリサーチ/インサイト事業でアジアNo.1*のインテージグループを牽引し、国内外の企業・団体のマーケティング活動をトータルサポートしています。
「生活者理解の深化」と「データ活用の高度化」により顧客ビジネスの未来創造を支え、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」という事業ビジョンの実現を目指しています。
*「ESOMAR's Global Top-50 Insights Companies 2023」に基づく(グループ連結売上高ベース)

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