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プレスリリース夏休み予算微減。春闘賃上げ・定額減税実施も
海外旅行予算は円安にもかかわらず前年比86%。近場のアジア増加
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、全国の15歳から79歳の男女(5,000人)を対象に2024年6月27日~7月1日に実施した夏休みに関する調査結果を公開します。
[ポイント]
- 今年の夏休みの予算は平均58,561円。昨年は60,146円で前年比1.2倍と大きく増加したものの、今年は微減
- 予算が増える/減る理由いずれも「物価高・円安だから」がトップ。また7割が「物価高・円安は予定に影響」と回答
- 昨年、前年比2.5倍と大きく増加した「海外旅行」は昨年並み。「国内旅行」も「宿泊あり」、「日帰り」ともに昨年並み
- 海外旅行の予算は平均443,058円で昨年から約7万円の減少(前年比86%)。渡航先としてヨーロッパ減、アジア増
- 「猛暑で予定変更検討」13.5%。過ごし方は「水分をこまめにとる」、「外出を控える」、「冷房がきいた施設で過ごす」上位
今年の夏休み期間(7月13日~9月30日)にかける予算の総額についてたずねたところ、平均58,561円でした。昨年は60,146円で前年比1.2倍と大きく増加したものの、今年は微減となりました(図表1)。
図表1
予算が増える理由は「物価高・円安だから」が26.9%で最も高く、「外出や人に会う機会が増えるから」(26.1%)、「旅行へ行くから」(25.3%)が続きます。一方、予算が減る理由も「物価高・円安だから」が51.5%で最も高く、「給料が増えないから」(35.2%)、「電気代・ガス代が上がるから」(33.1%)が続きました(図表2)。
図表2
また、7割の人が「物価高・円安は夏休みの予定に影響する」と回答しています(図表3)。予算が増える人・減る人両方の背景に昨今の「物価高・円安」があることが浮き彫りとなりました。
図表3
次に、夏休みをどう過ごすかを見てみましょう。複数選択で予定を確認したところ、最も多いのは「自宅で過ごす」(36.9%)、次いで「国内旅行(宿泊あり)」(19.1%)、「ショッピングや食事など」(18.5%)となりました。昨年、前年比2.5倍と大きく増加した「海外旅行」は2.1%で昨年並み。「国内旅行」も「宿泊あり」(19.1%)、「日帰り」(10.2%)ともに昨年並みとなりました。また、「ショッピングや食事などに行く」は、昨年と比べて5.7ポイント減少しており、2024年3月27日~4月1日に実施した今年のGWに関する調査でも同様の傾向です。最近はショッピングや外食への出費は削られているのかもしれません(図表4)。
図表4
海外旅行の予算は443,058円と昨年から約7万円の減少(前年比86%)となりました(図表5)。為替変動も加味すると、前年比は実質75%ほどとなります。円安にもかかわらず、なぜ予算が大きく減少しているのでしょうか。渡航先を見ると、ヨーロッパなど遠い国が減少し、円安影響が小さめで旅費が抑えられる近い国(アジア)が増加していました。
国内旅行(宿泊あり)の予算は102,318円と昨年から約2千円の増加(前年比102%)となりました(図表5)。予算が増える理由は「宿泊料金が高くなっているから」が37.7%で最も高く、「物価高・円安だから」(29.6%)が続きます。一方、予算が減る理由も「物価高・円安だから」が52.2%で最も高く、「給料が増えないから」(39.1%)、「将来が不安だから」(23.9%)が続き、前述の夏休み予算総額が減る理由と同様の理由が上位に挙がっています。また、宿泊日数も減少していました。物価高や宿泊料金が高くなっている状況で宿泊日数などの工夫をして予算を抑えた結果、増加が2千円にとどまっていると推察されます。
図表5
ここまでで、今年の夏休みは、春闘での高水準の賃上げや定額減税が実施されたにもかかわらず、「円安・物価高」の影響を色濃く受ける夏休みとなりそうなことが見えてきましたが、「もし、昨今の物価高や円安、電気・ガスの補助金終了などがなければどう過ごしたいか?」と夏休みの希望の過ごし方についてもたずねました。「海外旅行」に行きたい人は5.2%、一方、現実に予定している人は2.1%でその差(現実の予定-希望)は-3.1ポイント。他、「国内旅行(宿泊あり)」、「国内旅行(日帰り)」、「テーマパーク」でも希望が現実の予定を上回り、逆に「自分の実家への帰省」、「自宅で過ごす」は、希望を現実の予定が上回っていました(図表6)。海外旅行、国内旅行は我慢して実家への帰省に流れている層もいそうです。
図表6
最後に、今年の夏休みが猛暑(高気温)になった場合、どのように過ごすかについて見てみましょう。夏休みの予定の変更を検討するかをたずねたところ、「はい」は13.5%でした。“遊園地へ行く”、“美術館/博物館などに行く”、“公園に行く”、“プールに行く”、“国内旅行(日帰り)”の予定がある人で、高めとなっていました。過ごし方は、「水分をこまめにとる」が50.9%で最も高く、「外出を控える」(40.8%)、「冷房がきいている施設で過ごす」(36.3%)が続き、ほぼ全ての項目で女性が男性を上回っていました(図表7)。
図表7
使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=5000 ※国勢調査にもとづき性別・年代・地域を母集団構成に合わせて回収
調査実施時期:2024年6月27日(木)~7月1日(月)
株式会社インテージ
株式会社インテージは1960年に創業。インテージグループとしてアジアNo.1*であるマーケティングリサーチ/インサイト事業に加えてマーケティングソリューション事業を展開し、9か国の海外拠点とともに国内外の企業・団体のマーケティング活動を総合的に支援しています。事業ビジョンとして“Create Consumer-centric Values”を掲げ、深い生活者理解とデータ活用の高度化による顧客企業支援を通じ、生活者の幸せの実現を目指しています。
*「ESOMAR’s Global Top-50 Insights Companies 2024」に基づく(グループ連結売上高ベース)
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