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『大阪府知事選』 府民の選択の最大のポイントは、人柄やイメージ
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  • 府民の選択の最大のポイントは、人柄やイメージ
  • 橋下氏圧勝は「知名度」「年齢(若さ)」重視の結果
  • 府民は「財政再建」と「子育て支援」への取り組みを新知事に期待
マーケティングリサーチ最大手の株式会社インテージは、大阪府知事選挙についてのインターネット調査を行いました。この調査は、選挙期間中の毎日、20~49歳の男女に対して有権者の動向をトラッキングするとともに、20~69歳までの男女に対しては、告示日翌日と投票日前日、および投票日締切後に調査を行い、投票意向と投票行動の差を分析することを目的にしています。
調査概要
調査期間
事前調査2008年1月11日(金)~1月26日(土)の各日、事後調査1月27日(日)~29日(火)。
事前調査各日は15時スタート~翌日9時終了。但し、1月26日(投票日前日)調査は翌日7時(投票開始時刻)終了とした。
事後調査は27日20時(投票締切時刻)~29日(火)9時までとした。
調査対象
大阪府内居住の20歳から69歳までの男女
(Yahoo!リサーチ・モニターおよびYahoo!リサーチ・モニター・ライト)
1月11日(告示日翌日)、1月26日(投票日前日)及び事後調査は69歳まで(60代は一部重複)
それ以外については49歳までを調査対象とし、各回フレッシュサンプルで実施
事後調査は、1月11日(金)・1月16日(水)・1月21日(月)・1月26日(土)の、回答者に依頼を行い実施した。
調査方法
ウェブ上でのアンケート調査
有効回答者数
男性1,453人/女性1,425人の合計2,878人
集計
事前調査については1月11日~1月26日それぞれについて、性別×年齢(10歳刻み)の各セル数が同一となるようウエイトバック集計を行った。
調査実施機関
株式会社インテージ・インタラクティブ(担当:サービス開発部・笠原恵子)
分析者
インテージ カスタムリサーチ3部長 小須田 巌(こすだ いわお)
調査結果

事前調査結果

・ 告示日翌日調査・投票日前日調査のいずれにおいても、橋下氏は女性の40%超、男女問わず40代までの比較的若い層で高い支持を得ていた。
・ 告示日翌日調査では50代60代の男性で橋下氏、熊谷氏の支持率は拮抗していたが、その年代においても投票日前日調査において橋下氏の支持率は告示日翌日調査のそれを上回っていた。
・ 選挙期間中、20~49歳を対象に行った毎日の調査では橋下氏の支持率は連日45%前後、熊谷氏支持率は20%前後で推移しており、橋下氏が熊谷氏を大きく引き離していた。
・ 橋下氏は自民党支持者の60%以上、民主党支持者の30%程度の支持率で推移。熊谷氏は民主党支持層においては40%程度の支持率で推移するも、投票日直前には民主党支持層においても橋下氏の支持率が40%前後に達し拮抗していた。
・ 無党派層では連日橋下氏支持が40%以上であり、熊谷氏の10%前後に比べ、ここでも橋下氏優位の状況が続いた。
・ 支持者とは別に当選予想を聞いたところ、橋下氏を予想する割合は50%台、熊谷氏は10%程度で序盤は推移していたが、選挙戦後半では、橋下氏の当選を予想する割合が増加。熊谷氏支持層においても同様の傾向がみられ、選挙戦後半では橋下氏の当選を予想するものが熊谷氏のそれを上回った。

[図1] 
投票したいと思う候補者トレンド

[図2] 
投票したいと思う候補者トレンド(支持政党別)






[図3] 
当選すると思う候補者トレンド

[図4] 
熊谷貞俊支持者が当選すると思う候補者トレンド

[表1] 
選挙結果と調査結果比較

*3回の調査は20~69歳の男女が対象
*告示日翌日調査、投票日前日調査については、性別×年齢(10歳刻み)の各セル数が同一となるようウエイトバック集計を行った
*告示日翌日調査、投票日前日調査は「わからない・投票したい人はいない」を母数から除く
*事後調査は無回答を母数から除く

事後調査結果

・ 事後調査(投票締切後の調査)で聞いた「投票した候補」の割合は実際の得票率とほぼ近いものであった。また、この数値は告示日翌日調査・投票日前日調査とも大きな隔たりはなかった。
・ 橋下氏、熊谷氏に投票した者のうち、告示日頃までに投票の意思を決定していたのは40%強。投票日当日に橋下氏に意思決定をした者も橋下氏への投票者の20%を超える。前回府知事選を8ポイント以上も上回る投票率から推測するに、投票日前日まで支持者を決めかねていた有権者を最後に取り込んだ結果となったと思われる。
また、告示日翌日調査の橋下氏支持者のうち実際に橋下氏に投票した割合が89%に対し、熊谷氏支持者で実際に熊谷氏に投票した割合は78%。橋下氏は告示直後の支持者を最後までとりこぼさなかった点でも熊谷氏とは異なっている。
・ 橋下氏に投票した最大のポイントは「人柄やイメージ」。これに対し、熊谷氏の投票理由は「支援する政党や団体」。さらに、橋下氏に投票した有権者においては重視した情報として「知名度」「年齢」が熊谷氏支持者に比べ非常に高くなっている。この結果も、今回の府知事選挙の両候補の特徴を現しているといえよう。
・ 今回の府知事選は告示直後から橋下氏優勢ではあったものの、その支持層をつかんで離さず、高齢層や民主党支持層、無党派層を取り込んでいったことが橋下氏圧勝の要因であろう。
・ 地方行政の経験がないことからも候補者決定に際しては橋下氏の「政策」に関する期待は高いとはいえない。イメージ重視の今回の選挙では、橋下氏の「知名度」「年齢(若さ)」が、府民に対してはプラスの方向に働いたといえる。橋下新府知事に一番力を入れてほしいものでは、「財政再建(35%)」に次いで「子育て支援(18%)」が高い。これも橋下氏ならではの調査結果かと思われる。いずれにせよ非常に期待度の高い「財政再建」に新府知事がどのような手腕を発揮するかが、今後新知事評価のポイントとなりそうである。

[図5] 
各候補者への投票意思決定時期

[図6] 
告示日翌日・投票日前日での「投票したいと思う候補者」別実際に投票した候補者

[図7] 
候補者選択の際の最大のポイント

[図8] 
候補者選択の際の重視点

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インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・

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調査会社概要

【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。

【株式会社インテージ・インタラクティブ】
株式会社インテージ・インタラクティブは、国内におけるマーケティングリサーチの草分けであるインテージグループの一員として、インテージの持つ「知見」や「ノウハウ」を活用し、早さや手軽さだけではない「品質」を重視したインターネットリサーチサービスを提供しています。
※ 平成22年4月1日をもって株式会社インテージへの吸収合併

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