Search

キーワードを入力してください

食卓からレタスが消えた(2004年11月)
PICK UP
  • 野菜の高騰で、食卓にレタスが出るのは前年比36%
  • 野菜サラダとおひたしは漸減傾向にあり、冷凍農産物が補完
株式会社インテージは、インテージのパネル調査のひとつである「キッチンダイアリー調査」の結果から、この秋の野菜の高騰が食卓にどう影響しているのか、昨年の同時期とも比較して、動向をとりまとめた。
調査結果

野菜の使用比率・前年同週比

まず、野菜の食卓メニューでの使用比率を、今年の10月25日の週と、前年の同週とで比較してみた。使用率の下がった野菜としては、「ちんげん菜」の使用率が今年10月の最終週では、前年同週比で31.1%ともっとも少なく、「レタス」の使用比率は、10月なって前年割れが大きく、週を経るごとに、着実に下がってきており、10月最終週(10/25の週)では、前年比36.1%となっている。次いで、「ほうれん草」の40.4%、「なす」の41%、と続いている。「しそ」、「小松菜」も前年比が低い。野菜の中でも、いわゆる葉物野菜に使用比率の低下傾向が目立っており、9月よりも10月のほうが低下傾向は一層顕著である。<表1>

一方、同じ時期で、使用比率の高い野菜の上位をみると、「ごぼう」が前年同週比180.1と好調。「セロリ」、「まつたけ」と続いている。好調な野菜の顔ぶれをみると、「ごぼう」「れんこん」「さつまいも」「じゃがいも」など、「根野菜」が全般的に上位にきている。路地ものでは、台風、大雨などで、「葉物野菜」が品薄になったぶん、「根野菜」が肩代わりしているようだ。<表2>

[表1] 
前年割れの野菜(10/25)

[表2] 
前年増の野菜(10/25)

「野菜サラダ」食卓登場回数

野菜の高騰を、メニューの登場回数(1000食卓あたり)でみたのが下図である。
「野菜サラダ」が食卓にのぼる回数は、7月、8月は、おおむね200回で安定していたが、9月に入ってから徐々に下がりはじめ、10月になると150回を割り込み、台風や大雨などによる品薄、価格の高騰とともに、食卓への登場回数も減ってきている。

[図1] 
「野菜サラダ」食卓登場回数(キッチンダイアリーより)

「おひたし」食卓登場回数

同様に、「おひたし」でみると、10月に入ってから、週を追うごとに下がり続けており、「おひたし」によく使われる「ほうれん草」、「小松菜」などの使用比率低下(表1)と、関連していると思われる。

[図2] 
「おひたし」食卓登場回数(キッチンダイアリーより)

「冷凍農産物」購買状況の前年同月比

では、野菜は食べられていないのだろうか。
<図3>は、SCI(全国個人消費者パネル調査)で、「冷凍農産物」の購買状況をみたものである。7月、8月は前年同月比で前年割れ、横ばいの品目が多かったが、10月になると、多くの品目で前年同月を上回り、「ほうれん草」は、前年同月比250%、「ブロッコリー」も204%と、高い伸びとなっている。「いんげん」「アスパラガス」も160%と伸びている。秋の食卓は、路地もの野菜の不足分を、冷凍農産物で補っているようだ。ここしばらくは、同様の傾向が続くものと思われる。

[図3] 
「冷凍農産物」購買状況の前年同月比(SCIより)

ページTOPへ

転載・引用について

本レポートの著作権は、株式会社インテージが保有します。本レポートの内容を転載・引用する場合には、出所として弊社名(株式会社インテージ)、調査名称および調査時期を明記してくご利用ください。

ex)
インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・

【転載・引用に関する注意事項】
 以下の行為は禁止いたします。
・本レポートの一部または全部を改変すること
・本レポートの一部または全部を販売・出版すること
・出所を明記せずに転載・引用を行うこと
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる可能性がある利用を行うこと

※転載・引用されたことにより、利用者または第三者に損害その他トラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いません。
※この利用ルールは、著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。

調査会社概要

【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。

最新の調査レポートやマーケティングトレンドはこちらでご覧いただけます。
インテージ知るギャラリー

調査レポートトップへ