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日中携帯電話使用実態調査(2003年7月)
PICK UP
  • 電話もメールも使用回数は上海が日本を上回る
  • 仕事関係の人とのやりとりは、日本(44%)より上海(71%)の方が多い
  • 電話機の選択理由は、日本では「機能」(71%)、上海では「価格が手ごろなこと」(86%)を重視する傾向
株式会社インテージは、グループ会社である中国現地法人、英徳知市場諮詢(上海)有限公司と、株式会社インテージ・インタラクティブを通じて、携帯電話の保有者を対象に、日中の携帯電話の使用実態についてのネット調査をおこないました。
これにより、上海での携帯電話の普及時期は日本より遅いにも関わらず、一日の平均利用回数は、通話、メールとも、日本より上海の方が多いことなどがわかりました。
この調査結果の概要は、すでにニュースリリースでも紹介されていますが、ここではより詳細な調査結果をご紹介します。
調査結果

1. 調査目的

GDPが一人あたり1,000ドルに近づいている中国で、自動車(My car),家(My home)と並ぶ3M産業として、現在最も注目されているのが携帯電話(Mobilephone)である。特にその普及の主流と考えられる若者層における 使用の実態を、日本と中国(上海)2ヵ国比較にてとらえる。

2. 調査概要

<調査項目一覧>


<回答者属性>
(1) 性別


(2) 年齢構成


(3) 未既婚の別


(4) 職業

3. 結果概要

上海での携帯電話普及時期は、日本よりも遅い。また、携帯電話の端末費用は、日本に比べ高いという背景がありながら、携帯電話の利用は急速に広まっている。使用回数でみると、日本よりも上海の若者の方が活発にコミュニケーションをしている。

コミュニケーションの相手は、友人など近しい人物とのやりとりが多いが、上海では仕事関係の人とのやりとりが多いのが特徴。内容も、「待ち合わせ」や 「遊び」など気楽なプライベートなやりとりが主流の日本に比べて、「仕事のこと」「挨拶」といった項目での利用比率が高い。
機能自体は、日本の携帯電話のほうが多い。カラー画面やインターネット接続機能などは標準化しており、カメラやJAVAアプリ機能などの保有比率も過半数を超えている。重視点をみても、日本は画面が大きいことを重視する割合が高く、結果として折りたたみ式の保有率が高くなっている。一方上海では、小ささや持ちやすさなどの利便性を求める傾向が見られる。

公共の乗り物で携帯を使うことは、上海では日本ほど悪いことであるとは認識されておらず、多くの人が公共の乗り物内で携帯を利用している。また、携帯がないときに感じる不安度なども大きな差はなく、携帯抜きのコミュニケーションが成り立たない現状を示しているといえよう。

4. 日本以上に携帯を使っている上海の20代

一日の通話(かける)回数の平均値は、日本が2.0回に対して、上海は4.9回。通話の相手(複数回答)については、「友人」「恋人」など近しい人物とのやりとりは日中とも多いが、「仕事関係の人」とのやりとりは、日本(44%)より上海(71%)の方が多い。携帯電話の所有開始時期は、上海の回答者の7割近くが「2年以内」と答えている。また、電話機の平均購入価格は、上海が2,096元(約29,000円)、日本は14,899円と、上海の方が高い(「5.機能重視の日本、コンパクトさ重視の上海」参照)。このような状況にも関わらず、2台以上携帯電話を持っている人は上海が31%と、日本(12%)を上回っている。

4-1. 電話保有率(%)

日本の固定電話保有比率は上海に比べると低い。上海では、結婚までは親と同居するというライフスタイルが一般的であるためだろうか。

4-2. 携帯電話の保有開始時期

日本は5年以上前からの所有者が過半数を超えるのにたいし、上海では2年以内の所有開始者が7割近くに及ぶ。ここからも、上海での携帯電話普及時期は、日本よりも遅いことがわかる。


4-3. これまでの携帯電話所有数

4-4. 現在の携帯電話所有数

4-5. 主使用携帯電話の機能(複数回答:%)

日本ではカラー画面、E-mail機能、インターネット接続機能などがほぼ100%備わっている。他にも留守録、写真撮影、JAVAアプリなどの装備が上海に比べて多い。逆に上海の方が多いのはゲーム、転送機能となっている。

4-6. 現在使用機能(複数回答:%)

メールは日中双方で最も多く利用される機能だが、日本はE-mailが主流であるのに対し、上海ではショートメール(短信)が主流となっている。上海では日本に比べてゲームや転送機能の利用が高く、日本ではインターネット接続や写真撮影、JAVAアプリの利用が上海に比べて高い。


4-7. 一日平均使用回数

上海の20代は、日本に比べ、通話回数、メールの回数共に多い。電話の相手は、日中共に「友人」がトップだが、上海では「仕事関係の人」の比率が高いのが特徴となっている。一方メールでは、日本は上海に比べて「両親」や「それ以外の家族」ともメールでやりとりをする割合が高い。電話の話題は、上海が「仕事」がトップとなったのに対し、日本では「待ちあわせ」や「遊びのこと」など気軽な話題が多い。メールでは、日本に比べて上海は 話題が多岐にわたっている。特に、最近上海の若者の間で流行っている「ジョーク・笑い話」での利用が、最も多かった。










4-8. 通話の相手(複数回答:%)

(1) 電話

(2) メール

4-9. 通話の内容(複数回答:%)

(1) 電話

(2) メール

5. 機能重視の日本、コンパクトさ重視の上海

電話機の選択理由では、日本では「機能」(71%)を、上海では「価格が手ごろなこと」(86%)を最も重視している。さらに日本は上海に比べ、「画面 が大きいこと」(40%)を挙げる割合が高いのに対して、上海では「小さいこと」(48%)や「持ちやすいこと」(55%)が割合として高くなっている。一方、電話会社の選択理由(複数回答)としては、日中とも「身の回りの人が利用している」(日本50%、上海38%)が最も多かったが、上海では「音が良い」(35%)が続くのに対して、日本では「電話代が安い」(35%)となった。

5-1. 現在使っている携帯電話への満足度

満足度は日中ほぼ同じで、大多数の人が現在使用している携帯電話に満足していると回答している。


5-2. 携帯電話の入手方法



1元=14.2円で換算すると、上海の携帯電話購入費は30,000円近くとなり、日本よりも高くなる。一方、通話料は2,200円程度と日本よりかなり安い計算になる。

5-3. 取り替え予定

(1) 取り替え頻度


(2) 取り替え予定


(3) 取り替え理由(複数回答:%)

5-4. 主使用/購入意向メーカー(複数回答:%)

5-5. 選択時に重視すること(複数回答:%)

重視点として最も多く上げられたのは、上海では価格の手ごろさ、日本は機能。そのため、日本は上海に比べ、画面が大きいことを重視する割合が高い。一方、上海では小さいことや持ちやすいことなど、携帯の利便性を重視する傾向がある。

5-6. 電話会社選択理由(複数回答:%)

5-7. 主使用電話会社と選択理由

(1) 上海



(複数回答:%)


(2) 日本



(複数回答:%)

6. 日中携帯生活のあれこれ

携帯電話の使用マナーに関しては、公共の乗り物で携帯を利用することが「あまりよくない」「非常によくない」と思う人は、日本では9割を超えるのに対し、上海では54%に留まっている。ただし、「携帯電話を忘れて外出したりすると不安」だと思う人は、日本では80%、上海では92%となるなど、生活必需品として定着している状況は日本も上海も変わりないと言えるだろう。

6-1. 主使用携帯電話の形態

折りたたみ式は、日本では9割近くにまで及んでいるのに対して、上海では4割。上海では男性に比べ女性のほうが折りたたみ式でないほうを好むのに対し、日本では、女性は男性より折りたたみ式を好む傾向にある。



6-2. 携帯ストラップの有無

6-3. 着信メロディの設定方法

6-4. マナーについて

公共の乗り物で携帯を利用することが悪いことだと思う人の割合は、日本では9割を超えるのに対し、上海は半数程度に留まっている。実際の行動でも、「いつもする」「たまにする」人は8割を超え、逆に「全くしない」と答えた人の割合は日本が全体の3割を越えているのに対し、上海ではわずか0.2%であった。



6-5. 携帯電話への依存度

(1) 携帯電話を忘れて外出した場合…


(2) 携帯電話を使えない場合…


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インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・

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調査会社概要

【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。

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