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アジアインサイトレポート第12弾『ベトナム・ホーチミンの20代女性の消費・購買傾向』
PICK UP
  • 20代ホーチミン女性が購買時に重要視するポイントは「高品質」
  • 価値観で大切にするのは「理想や夢」がトップ。「自分基準」も急増
  • 自分に合った独自性のある製品・サービスが人気
  • 若い世代は「インターネット」と「スマートフォン」の使用が飛躍的に上昇
  • 20代女性には、日本文化の影響が顕著

株式会社インテージは、アジアの人々の意識や行動を探るため、インテージグループ各社と協力し、アジア地域の人々を対象にさまざまなテーマで実施した自主企画調査をもとにした「アジアインサイトレポート」を発行しています。
第12弾のレポートでは、『ベトナム・ホーチミンの20代女性の消費・購買傾向』を発表します。当社と海外グループ会社が共同で2014年7月に実施した「第3回 Asia Insight Research」(*1)の結果をもとに分析しました。
 

*1:Asia Insight Researchとは
インテージが海外グループ会社と共同で、毎年実施している自主企画調査です。生活・消費実態から、アジア各都市の消費者の意見、評価、認知を聴取しています。
 

調査概要
調査方法
ランダムロケーションクオータサンプリングによる訪問面接調査
調査時期
2014年7月(前回は2012年7月)
調査対象者
タイ(バンコク)、インド(デリー)、インドネシア(ジャカルタ)、中国(上海)、ベトナム(ホーチミン)各都市に3年以上居住、かつSEC(*2)=A~D の20~59才女性1500名(各都市300名)
調査実施機関
インテージグループ
分析者
ビュウ ティ タン (INTAGE VIETNAM LLC.)
*2:SEC=Social Economic Class、社会階層分類

調査結果

調査結果

20代ホーチミン女性の購買行動傾向

ベトナムは、アジアの他の国々に比べて、全体労働人口に占める女性の割合が高い。共働きはベトナムでは一般的である。若い女性(特に20代)は、その強い購買力と、家族間における製品・サービスの購入意思決定力があるため、ベトナム市場では、若い女性消費者がマーケティングコミュニケーションのターゲットなのである。

[図1]
20代ホーチミン女性の購買行動傾向
上段:各項目でトップの調査項目
下段:時系列比較で前回2012年から急上昇した調査項目 ※()内は2012年から2014年の上昇ポイント


高品質と独自性

調査結果を見ると、20代ホーチミン女性の製品・サービスの購買時に重要視するポイントは、「高品質」が最も高い。また、「原産国」という回答が2012年の前回調査結果に比べ最も伸びている。このデータが導くものは、「安全性へのニーズ」であろう。ベトナム市場に出回る模造品などに大きく関連していると考えられる。

20代ホーチミン女性の価値観は、「理想や夢」がトップ。前回比で最も伸びた項目は「自分基準」という結果となった。かつて、ベトナムの消費者は多様な製品・サービスや情報は手に入りにくく、一般的に、女性は家族を重視した製品やサービスを選ぶ傾向があった。
しかし現在では、生活水準の向上と女性自身の自立により、若い女性は、自分自身のライフスタイルと各々の個性に適した製品・サービスを選択する傾向へと変化していることが、データからうかがえる。

具体例として、「自宅でのスパ」や「オリジナルネイルデザイン」といった、各自に合った独自性のある製品・サービスに人気が出ているように感じとれる。


オンラインコミュニケーション

前回の調査結果に比べて、若い世代は「インターネット」と「スマートフォン」の使用が飛躍的に上昇し、スマートフォン保有率はほぼ2倍の約80%まで伸びた。

[図2]
20代ホーチミン女性のスマートフォン保有率


また、家庭でのインターネット利用率は57.1%から75.5%に増加した。

[図3]
20代ホーチミン女性の家庭でのインターネット利用率

以前は、製品やサービスを購入するために、すぐに店舗に足を運んでいた。今日では多くの消費者が、オンラインから多くの情報を手に入れた上で、店舗に行くようになっている。
このような購買プロセスの変化により、市場戦略やオンライン情報の提供、そして消費者とのコミュニケーションといったマーケティングの一新が必要となってきた。

例えば、若い人向けのレストランは、「Facebook」「Zalo」 「Foodie」「Tripadvisor」「Hotdeal」などのような情報サイトに、クーポンや割引券を提供するコミュニケーションツールの積極的な活用も一つの有効な手段となっている。


日本ブームと今後の展開に向けて

20代女性には、日本文化の影響が顕著にみられる。一昔前は日本と言えば、高品質の耐久製品で認知されていたが、ここ数年の日系企業進出の中で、ベトナム国民は日本の製品やサービスを体感する機会が多くなった。
例えば、外食での日本料理が興味深い。日本料理は、韓国料理やイタリア料理同様に大変人気がある。

調査結果を見ると、直近3ヵ月間での「日本料理」の飲食経験は約30%と劇的に上昇している。2年前の調査の約2倍の数値だ。
さらに、行きたい旅行先(外国)の質問では、シンガポールがトップで、次いで日本。また、パーソナルケア製品の購入したい国ブランドでは、ベトナム・韓国に次ぎ、日本は第3位となった。

[図4]
20代ホーチミン女性消費者に見る日本ブーム


20代女性の間に広がる日本の製品やサービスに対しての支持は、先述の「高品質」な製品に関連していると言えるであろう。「日本製=高品質」というイメージは、日系企業にとって新製品やサービス投入の後押しになる。

しかしながら高品質というだけでは不十分である。そこで必要なことは、若い女性消費者らが求める「独自性(個性)」が実現できることを、彼女たちにきちんと伝えるコミュニケーションストーリーであると考える。
「伝え方」や「伝える内容」は、やはり現地に適合させることが必須であり、より自社にあったストーリーが重要である。

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インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・

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調査会社概要

【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。

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