- 北部のハノイと南部のホーチミンではライフスタイルが大きく異なる
- ヘアケアサービスの利用率は、ホーチミンでは95%、ハノイでは41%
- 余暇の過ごし方は、ハノイは「家族と」がダントツ。ホーチミンは「家族と」と「友達や同僚と」がほぼ同率
株式会社インテージは、アジアの人々の意識や行動を探るため、インテージグループ各社と協力し、アジア地域の人々を対象にさまざまなテーマで実施した自主企画調査をもとにした「アジアインサイトレポート」を発行しています。第7弾のレポートでは、『ベトナム市場実態調査 都市比較編』を発表します。今回は、インテージグループのベトナム法人のFTA Reserch and Consultants,LLCが2013年10月にハノイ、ホーチミン各都市100人の18~40才の一般男女を対象に実施した訪問面接調査「Viettrack」※の結果をもとに、ベトナム市場を分析しました。
- 調査方法
- 訪問面接調査 Viettrack
- 調査時期
- 2013年10月
- 調査対象者
- ハノイ、ホーチミンの18〜40才の一般男女 200 人(各都市100 人)
- 調査実施機関
- FTA Research and Consultants, LLC
- 分析者
- ビュウ ティ タン(株式会社インテージ グローバルサービス部)
1.「気候」が違うと利用するサービスも異なる
ベトナムは全体としては高温多雨で、熱帯モンスーン気候に属している。しかし、南北に細長い国土のため、同じ時期でも地域によって気候は大きく異なる。
ハノイがある北部は温帯モンスーン気候で、日本同様の四季がある。
一方、ホーチミンがある南部は熱帯モンスーン気候で、乾季と雨季の2シーズンである。この気候の違いにより人々のライフスタイルも異なる。
「美容・クリーニングサービス利用率」のデータを比較してみると、南部のホーチミンでは、年中暑いこともあり、美容院やサロンで洗髪などのヘアケアサービスの利用率が高い。一方、北部のハノイでは四季があるので、ランドリーサービスなどの利用率が高い。
- [図1]
- 美容・クリーニングサービス利用率
- Q.
- 下記のサービスについて、家でする代わりに利用しているサービスはどれですか?(回答はいくつでも)
2.南部と北部では「価値観」が異なる
歴史的に中国の影響が強い北部のハノイと、アメリカの影響が強い南部のホーチミンでは、人々の価値観が異なる。
ハノイにおいては、集団主義で家族主義が強い意識があるのに対し、ホーチミンにおいては、よりビジネスライクで社交的である。この価値観の違いにより人々のライフスタイルも異なる。
「余暇の過ごし方」のデータを比較してみると、ハノイでは、「家族と」過ごすという回答が特に多いのに対して、ホーチミンでは「家族と」過ごすという回答と同じくらい「友達や同僚と」過ごすと回答。
- [図2]
- 余暇の過ごし方
- Q.
- 娯楽の時間を最も誰と一緒に過ごしますか?(回答はひとつ)
3. まとめ
今回の結果から例えると、セーターやジャケットなどの防寒着はハノイでは必要とされるかもしれないが、ホーチミンでは必要とされないかもしれない。企業が新たな都市に進出する際には、どのような産業や商品・サービスがその都市にとって必要なものかをまず確認する「都市戦略」が重要である。
調査結果プレスリリースPDF
アジアインサイトレポート第7弾『ベトナム市場実態調査 都市比較編』関連調査レポート
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- ex)
- インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・
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調査会社概要
【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。