- 増税による食品・日用品への影響は限定的
- 増税前のまとめ買い購入者は46.5%
- まとめ買い品目は、オムツやトイレットペーパーなど“腐らない”日用雑貨品が上位
- 増税後の買い控え検討者は23.8%
- 買い控え品目は、食糧や飲料では嗜好品が上位
株式会社インテージは、「消費税増税 影響分析プロジェクト」(※1)の一環として、『増税直前の消費者購買意識調査』を実施しました。本調査は、消費税増税直前の2014年3月29日~30日にインテージ・ネットモニター“キューモニター”のうち、全国20~69才の男女1,141人を対象としてインターネット調査を行い、結果をまとめました。
株式会社インテージが保有するリサーチデータやリサーチ基盤を活用し、2014年4月から始まった消費税増税の影響を分析するプロジェクト。今回の増税前後の影響について、食品、日用雑貨品の分野を対象に、『市場』『消費者』『店頭』の3つの視点で分析。その知見を活かして、企業の消費税対策に向けたマーケティング活動を支援します。
- 調査方法
- インターネット調査
- 調査地域
- 全国
- 調査対象者
- インテージ・ネットモニター“キューモニター” 20~69才男女1,141人
- 調査期間
- 2014年3月29日(土)~30日(日)
- 調査実施機関
- 株式会社インテージ
- 分析者
- 中村 勇揮(消費税増税影響分析プロジェクトリーダー)
調査結果のまとめ
増税前に食品や日用雑貨品をまとめ買いした人は46.5%。まとめ買いしなかった人は53.5%。
主要品目では、まとめ買い購入者の半数以上が「計画的にまとめ買い」していたが、清涼飲料や洗剤、柔軟剤は店頭やチラシを見て「衝動的にまとめ買い」していた。
増税後の買い控えについて検討している人は23.8%と低く、食品や飲料では「嗜好品」が買い控えの上位に挙がっている。
このような結果から、食品や日用品については、短期的にはまとめ買いによる反動はあるものの、長期的に見れば増税の影響は限定的と考えられる。
ただ、小売店ではまとめ買いの反動で需要が落ち込む中、それでも消費者の需要を喚起すべく、価格訴求型のキャンペーン(価格据え置き、割引、ポイント還元など)を当面実施し続けると考えられる。
増税前のまとめ買いについて
1.46.5%の消費者が、増税前に食品や日用雑貨品をまとめ買い
増税前に食品や日用雑貨品をまとめ買いした人は約半数の46.5%。まとめ買いしなかった人は53.5%。
まとめ買いした商品で最も多いものは、「トイレットペーパー・ティッシュペーパー」で全体の17.8%、次いで「洗濯用洗剤」(14.4%)、「シャンプー・コンディショナー」(12.6%)、「米」(10.3%)となった。(図1、表1参照)
- [図1]
- まとめ買い実施状況
- [表1]
- まとめ買い品目トップ10
2.まとめ買い品目は、オムツやトイレットペーパーなど“腐らない”日用雑貨品が上位
直近半年間に購入した品目について、増税前にまとめ買いした品目をカテゴリー別でみると、食品トップは「米」(22.1%)、飲料トップは「ビール・発泡酒・第3のビール」(21.9%)、日用雑貨品はトップが「子供用紙おむつ」(39.4%)、次いで「「トイレットペーパー・ティッシュペーパー」(35.5%)となり、特にオムツやトイレットペーパーといった紙類がまとめ買いされている。(図2参照)
- [図2]
- まとめ買い品目別ランキング
【ベース:直近半年の各品目の購入経験者】
3.まとめ買い購入者の50%以上が、主要品目は「計画的」にまとめ買い
各カテゴリーでまとめ買いされた品目トップ3のうち、まとめ買いの理由として『以前からまとめ買いを考えていた』と回答された品目の上位は、「インスタントコーヒー」(67.2%)、「サラダ油」(66.1%)、「醤油」(65.8%)、「ビール/発泡酒/第3のビール」(64.9%)だが、食品、飲料、日用雑貨の主要品目ではどの品目も高く、50%以上が“計画的にまとめ買い”をしていた。
一方、店頭やチラシでみて“衝動的にまとめ買い”をした割合は、「洗濯用洗剤」(37.9%)、「米」(37.3%)が高い。(図3参照)
- [図3]
- 主要品目の「まとめ買い理由」
【ベース:図2の各品目においてまとめ買いした人】
増税後の買い控えについて
4.増税後の買い控えを考えている人は全体の23.8%。買い控えのトップは「ビール/発泡酒/第3のビール」
23.8%の人は消費税増税後の4月以降は食品・日用雑貨の買い控えを考えている。買い控え品目トップ3は、「ビール/発泡酒/第3のビール」(7.0%)、「チョコレート」(6.0%)、「アイスクリーム」(5.0%)の嗜好品。(図4、表4参照)
- [図4]
- 食品・日用雑貨品の買い控え意向
- [表4]
- 買い控え品目トップ10
5.買い控え品目は、食糧や飲料では嗜好品が上位
直近半年間に購入した品目について、増税後に買い控えを検討している品目をカテゴリー別でみると、食品トップは「キャンディ」(11.7%)、飲料トップは「チューハイ」(19.9%)、日用雑貨トップは「子供用紙おむつ」(25.8%)。食品や飲料では嗜好品など余暇を楽しむ品目が買い控え対象になっている。(図5参照)
- [図5]
- 買い控え品目別ランキング
【ベース:直近半年の各品目の購入経験者】
調査結果プレスリリースPDF
『消費税増税 影響分析プロジェクト』 レポート第2弾関連調査レポート
転載・引用について
本レポートの著作権は、株式会社インテージが保有します。本レポートの内容を転載・引用する場合には、出所として弊社名(株式会社インテージ)、調査名称および調査時期を明記してくご利用ください。
- ex)
- インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・
【転載・引用に関する注意事項】
以下の行為は禁止いたします。
・本レポートの一部または全部を改変すること
・本レポートの一部または全部を販売・出版すること
・出所を明記せずに転載・引用を行うこと
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる可能性がある利用を行うこと
※転載・引用されたことにより、利用者または第三者に損害その他トラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いません。
※この利用ルールは、著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。
調査会社概要
【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。