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スーパーにおける生活必需品の販売価格と購買実態
PICK UP
  • 食品・雑貨は前年より多くの品目で消費増税分以上に販売価格が上昇
  • 清涼飲料では多くの品目で価格転嫁が進んでいない
  • 消費者は値上げによって嗜好品を買い控え
  • 必需品は買い控えの影響が小さい

株式会社インテージは、消費税増税や原料高などを背景に店頭価格の変動や消費者の買い物行動のの変化を把握するため、スーパーにおける販売価格実態に関する調査を実施しました。
本調査では、当社のSRI(全国小売店パネル調査)(※1)の販売データとSCI(全国個人消費者パネル調査)(※2)の購買データから生活必需品(※3)の販売価格と購買状況を分析し、結果をまとめました。
なお、詳細については「値上げ実態と値上げに伴う市場の変化」レポートをご参照ください。

 

※1:SRI(全国小売店パネル調査)
全国3,994店舗の小売店パネルによるマーケットトラッキングサービスです。 GMS、スーパー、コンビニ、薬局・薬店、ホームセンターなど主要小売業態を調査対象に販売動向をPOSデータで収集し、「どの商品が、いつ、どこで、いくつ、いくらで、どのような店舗で販売されたか」といった情報を把握することができます。
※2:SCI(全国個人消費者パネル調査)
全国男女50,000人のパネルモニターによる食品(生鮮・惣菜・弁当などを除く)・飲料・日用雑貨品・医薬品に関する消費者市場動向のトラッキングサービスです。 パネルモニターが携帯端末で購入した商品のバーコードをスキャンし、インターネット調査画面から、その商品を購入したチャネルや個数・金額などを入力することで、消費者購買行動が分析できます。
※3:生活必需品とは
今回の調査レポートにおいては、食品(生鮮食品除く)、清涼飲料、アルコール飲料、日用雑貨品、ペットフード、ペット用品と定義しています。
 

調査概要
調査方法
SRI(全国小売店パネル調査)の販売データとSCI(全国個人消費者パネル調査)の購買データ
調査期間
2012年10月〜2014年12月
調査実施機関
株式会社インテージ

調査結果

調査結果のまとめ

消費税増税による影響が落ち着いた2014年10月〜12月時点において、スーパーにおける食品・飲料・日用雑貨品の販売価格を調査した。

その結果、食品や日用雑貨品では前年より多くの品目で消費増税分(+3%)以上に販売価格が増加している。しかし、清涼飲料では多くの品目で増税分以上に販売価格は上がっておらず、価格転嫁が進んでいないことが分かる。

さらに、消費税増税分以上に販売価格が上がった食品・日用雑貨品の品目について、販売個数が増えた品目と減った品目を分類した。 2014年内に大手メーカーが値上げを発表した品目に注目すると、お菓子やデザートといった嗜好品で販売個数の減少が見られる。

一方で、日常生活で利用頻度の高い食パンやトイレットペーパー、ティッシュでは販売個数が変わっていない。また、成長市場であるシリアル類に至っては、販売価格が上がっているにもかかわらず販売個数も伸びている。

このことから、生活に欠かせない品目や消費が活性化している品目では、販売価格が上がっても買い控えの影響は少ない。
ただし、トイレットペーパーにフォーカスして販売の内訳をみると、トイレットペーパー全体での販売価格は上がっているものの、購入者の一部はPB(プライベートブランド)へ購買をシフトしており、PBを買って支出を抑えている消費者もいる現状が分かる。

1.スーパーにおいて、清涼飲料は増税後も販売価格が上がっていない

食品・飲料・日用雑貨品で品目ごとに販売価格(税込)の前年同期比を算出し、分布した。

各販売価格の前年同期比に対して、どれだけの品目数があるかをまとめたところ、清涼飲料は増税分以上に販売価格が上がった品目が1つしかなく、ほとんどの品目で去年よりも販売価格が下がっている。

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2.消費者は値上げによって嗜好品を買い控え。必需品は買い控えの影響が小さい

販売価格が上昇した食品・日用雑貨品を対象に、品目ごとに販売個数の前年同期比をグルーピングした。

この結果を見ると、キャンディやキャラメル、デザート類といった嗜好品は値上げにより販売個数は落ちており、値上げによる嗜好品の買い控えが起きたと考えられる。
一方で、食パンやソーセージ、トイレットペーパー、ティッシュでは値上げ後も販売個数は変わらず、値上げによる買い控えの影響は少なかった。また、成長著しいシリアル類は、販売価格が上昇しているにもかかわらず販売個数は伸びている。
このことから、消費者の支持を得て活性化している品目では値上げの影響がほとんど無いことが分かる。

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3.トイレットペーパーは値上げ後、販売価格が増加も一部消費者はPBへシフト

トイレットペーパーにおける販売価格の推移(上段)とPB購入者比率の推移(下段)をまとめた。

その結果、トイレットペーパーは5月の値上げ以降、販売価格は上昇しているが、同時に購入者の中には「PBしか買わない人」も増加していることが分かる。 トイレットペーパーは「なければ生活できない」もののため、買い控えこそないが一部の消費者がPBを買うようになり、支出を抑えようとしている様子がうかがえる。

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ex)
インテージ ビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』 2015年2月調査
株式会社インテージのビジネスパーソン意識調査『男性の美容意識』(2015年2月調査)によると・・

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調査会社概要

【株式会社インテージ】 http://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values 〜お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点にたったマーケティングの実現を支援して参ります。

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