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マーケティング用語集

コーホート分析

対象者をコーホートにしたがって分類し、生活行動や意識を比べる分析のこと。
コーホートとは、生まれた時代が同じ人々の集まりのことで、「戦中・戦後世代」や「団塊の世代」などというときの、世代という言葉がそれにあたる。この概念を取り入れることによって、例えばある食品の需要の時系列的な変化を

時代の変化によるもの…時代効果
年齢の変化によるもの…加齢効果
出生年代の違いによるもの…コーホート効果

の3つの視点から読み取っていく。そして、商品の年齢別・世代別構造を明らかにすることによりターゲットの見直しや商品の需要予測へと展開することができる。

コーホート分析の方法

与えられたデータから、コーホート効果を分離して取り出すことは、以下のような理由から、簡単ではない。

たとえば、1950年代に生まれた人と1960年代に生まれた人を比較する。比較を現時点のデータで行うことにすると、それは現在40代の人と30代の人との比較と同じになってしまう。するとコーホート効果と加齢効果が分離できなくなり、行動や意識の違いがコーホートの差からくるのか年齢の差からくるのか識別ができない。
では1950年代生まれの人について10年前のデータがあればそれは当時の30代の人の意識なので、それを現在の30代の人の意識と比べたらどうか、つまり比較を30代の年齢層に固定してコーホートによる違いを見ようと考える。しかしこれも、データの変化に10年前と現在という時代効果が入りこんでしまい、うまくいかない。

そのような制約にたいして、現在行われているコーホート分析には以下のような方法がある。

(1) 回顧的方法

調査対象から得られた本人自身の過去の行動や意識などについて回顧的情報を分析しようとするもの。回答者に質問することによって、各自の行動が数年前と比べてどう変わったのかを聞き出す。質的調査法に近いので量的な処理は難しい。

(2) 標準コーホート表の読み込み

年齢別・時系列データを、調査時点の間隔と年齢区分の幅が一致するように配置した「標準コーホート表」を、縦(加齢効果)、横(時代効果)、斜め(コーホート効果)に見て、考察を加えていくやり方。各効果の大きさを数量的に分離できるわけではないが、分析者が様々な仮説を立てながら分析を進めてゆくことができるという柔軟性をもつ。

(3) ベイズ型コーホートモデル

統計数理研究所の中村は、時代や年齢、世代というものの効果が、急激に変化するものではなく徐々に変化するという「斬新的変化の条件」を付加し、隣り合う年齢区分、時代区分、世代区分のそれぞれの係数の自乗和が最小になるように解を決定するという方法を、10年ほど以前に提案した。これが「ベイズ型コーホートモデル」である。

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