マーケティング用語集
広告効果測定
広告の目的がどの程度達成されたか測定すること。
広告を測定するのは、次の3つの場合がある。
- 新製品発売のタイミングなど、ある商品について一定期間集中的に広告を行うとき、いわゆる広告キャンペーンに際してその期間の広告効果を測定する。
- ふだん行っている広告効果の測定する。
- 広告作成段階で広告効果を予測する。
以下では、1.のキャンペーン効果の測定について説明する。
どのような要因を測定するか
広告効果は、広告実施から段階的に形を変えて次のようなマーケティング要因上の変化として現れる。
(1)広告認知
広告によって、消費者にどれだけ広告内容が知られたか
(2)銘柄認知
広告銘柄がどれだけ知られたか、さらにどれだけ銘柄がイメージアップしたか。買いたいと思う人がどれだけ増加したか。
(3)取扱店
その銘柄を取り扱う店数および陳列量がどれだけ増加したか。
(4)売上量
売上量、売上シェアがどれだけ増加したか。
ただし(2)銘柄認知には、広告を通じてだけでなく店頭で実物に接することによる寄与もある。また(4)売上量については、広告以外に各種販促が並行して実施され ると、広告効果の分離はできなくなる。このように広告以外の要因が利いてくるため、(1)広告認知以外は正確な広告効果として捉えることが難しくなる。
事前事後調査によって測定する方法
ふだんの広告について毎月の広告投下量が得られ、また売上量についてもPOSデータなどが毎月得られる場合は、広告投下量を説明変数とし売上量を目的変数とする回帰分析を行う。これによって売上量段階の広告効果を測定することが可能となる。ただし、実際には競合他社の広告投下量も回帰式に組込まなければならないため、説明変数はそれだけ増えて「重回帰分析」の手法が適用されることになる。
また広告が売上に対してタイムラグを持つ、いわゆる累積効果を無視できないため、過去のある期間の広告量も説明変数に加えることがことになり、回帰式は複雑になる。