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マーケティング用語集

新製品普及モデル

新製品を購入する消費者のタイプ

新製品を購入する消費者は大きく2つのタイプに分けられる。他人からの評判や情報の影響を受けずに、自発的に新製品を購入する「革新者」タイプと、他人の口コミや評判の影響を受けて購入する「模倣者」タイプ。この2つのタイプの消費者に、新製品が普及していくモデルを定式化する。

「革新者」タイプの普及モデル

「革新者」は、自発的に新製品に関する情報を収集して購入する。いま最初の月は全体の10%の人が革新者による購入があったとする。残りの90%はまだ購入していない。翌月はまたそれらの人々の10%が新たに購入するとする。したがって未購入者は90×90=81%になる。さらに次の月は81×90=73%になる。このようにして未購入者はしだいに少なくなって、最後はかぎりなくゼロに近づいていく。反対に購入者のほうは初めのうち勢いよく増加しますがやがて頭打ちになる。

このとき、ある月の「革新者」の新規購入者の割合は以下になる。

「革新者」の新規購入者の割合 = 革新係数 × 未購入者割合

「革新者」の新規購入者の割合を発売月から足し上げていけばある月までの購入者割合が得られ、図1のような曲線が描かれる。

図1.「革新者」タイプの普及率の推移

「模倣者」タイプの普及モデル

「模倣者」は、購入者の影響を受けて新製品を購入する。模倣者の新規購入の割合は、すでに購入した人の割合と、未購入者の割合に比例する。

「模倣者」の新規購入者の割合 = 模倣係数 × 既購入者割合 × 未購入者割合

「模倣者」の新規購入者の割合を発売月から足し上げていけばある月までの購入者割合が得られ、図2のような曲線が描かれる。この曲線は、最初のうちは上式の「既購入者割合」が小さいために立ち上がりは遅く、やがて増加速度が増して曲線の傾斜は急になるが、「未購入者割合」の減少とともにふたたび増加は遅くなる。

図2.「模倣者」タイプの普及率の推移

バースモデル

「バースモデル」は、上の2つのモデルを合わせたモデル。

新規購入者の割合
= (革新係数 + 模倣係数 × 既購入者割合) × 未購入者割合

この式で革新係数に対して、模倣係数が小さいと、普及率は図1のような急激に普及する曲線に近づく。反対に、模倣係数に対して革新係数が小さいと、図2のような徐々に普及する曲線に近づく。バースモデルは2つの係数を操作することで、多くの新製品の普及曲線を説明できることができる。

ここでご紹介したバースモデルは新規購入者(トライアル)のみを扱ったが、日常的に購入する食品や雑貨では短期間でのリピート購入も見込まなければならない。リピート購入も考慮したモデルに、トライアルリピートモデルがある。

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