マーケティング用語集
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、Webサイトの広告枠や記事のフィード内、SNSのタイムライン上など、動画コンテンツの再生を目的としない場所(動画コンテンツの外側=Out-stream)に配信される動画広告のことです。インストリーム広告がYouTubeなどの動画プラットフォーム内で配信されるのに対し、アウトストリーム広告はニュースサイトやブログ、アプリといった多様なメディアに配信できる点が特徴です。ユーザーが能動的に動画を視聴しに来たわけではない文脈で広告を届けるため、主に潜在層への幅広いリーチやブランドの認知度向上を目的として活用されます。
アウトストリーム広告とインストリーム広告の違い
アウトストリーム広告を理解する上で、インストリーム広告との違いを把握することが重要です。両者は配信場所や主な目的、課金方式が大きく異なります。
アウトストリーム広告
・配信場所:Webサイトの広告枠、記事フィード内、アプリ内など(動画コンテンツ外)
・主な目的:認知度向上、ブランディング、幅広い潜在層へのリーチ
・ユーザーの視聴態度:受動的(コンテンツ消費の合間に表示される)
・適したビジネス:新商品・サービスのローンチ時や、ブランドの想起率を高めたいあらゆるビジネス
インストリーム広告
・配信場所:動画コンテンツの前後、途中(YouTubeなど)
・主な目的:商品・サービスの理解促進、比較検討、コンバージョン獲得
・ユーザーの視聴態度:能動的(動画を視聴する目的で訪れている)
・適したビジネス:機能や特徴を詳しく説明したい商材や、具体的なアクションを促したいサービス
アウトストリーム広告の主な課金方式
アウトストリーム広告の費用は、主に広告がユーザーの画面に表示された回数に基づいて計算されます。
アウトストリーム広告の基本的な課金方式は以下の通りです。
vCPM(ビューアブルインプレッション単価) = 広告費用 ÷ 表示可能インプレッション数 × 1,000
vCPM(ビューアブルインプレッション単価)
vCPMとは、「Viewable Cost Per Mille」の略で、広告がユーザーの視認領域に表示された(ビューアブルインプレッション)と判断された回数に基づいて課金される方式です。一般的に、広告面積の50%以上が画面に2秒以上表示されると1インプレッションとしてカウントされます。動画が最後まで視聴されなくても課金対象となるため、低コストで多くのユーザーに広告を見てもらうことが可能です。
CPV(広告視聴単価)
媒体によっては、動画が一定時間以上再生されたり、クリックされたりした場合に課金されるCPV(Cost Per View)方式が選択できることもあります。しかし、アウトストリーム広告の主流はvCPMであり、多くのプラットフォームで標準的な課金方式として採用されています。
アウトストリーム広告の活用ポイント
アウトストリーム広告の効果を最大化するためには、その特性を理解した上で活用することが不可欠です。
目的を「認知度向上」に絞り込む
アウトストリーム広告は、Webサイト閲覧中などに不意に表示されるため、直接的な購入や問い合わせ(コンバージョン)には繋がりにくい特性があります。そのため、KPI(重要業績評価指標)はコンバージョン率ではなく、リーチ数、インプレッション数、ブランドリフト調査の結果などに設定することが重要です。「誰に、何を、どれくらい知ってもらいたいか」という認知獲得の目的に特化することで、施策の費用対効果を正しく評価できます。
音声なし(ミュート)を前提としたクリエイティブを制作する
多くのユーザーは、スマートフォンをマナーモードに設定していたり、周囲の環境に配慮したりして、音声なしでコンテンツを閲覧しています。アウトストリーム広告は、音声がなくてもメッセージが伝わることが絶対条件です。冒頭の1〜2秒でユーザーの注意を惹きつけ、伝えたい内容はテロップやアニメーションで視覚的に表現する工夫が求められます。モバイル画面での視認性を考慮し、文字サイズやレイアウトにも配慮することが求められます。
適切なターゲティングでリーチの質を高める
幅広い層にリーチできるのがアウトストリーム広告のメリットですが、無関係なユーザーに配信しても効果は薄れてしまいます。「誰に認知してもらいたいのか」というターゲット像を明確にし、年齢や性別といったデモグラフィック情報、興味関心、特定のWebサイト訪問履歴など、媒体が提供するターゲティング機能を活用することが有効です。ターゲットを適切に設定することで、無駄な広告費を抑制し、広告メッセージが響きやすいユーザー層へ効率的にアプローチできます。
まとめ
アウトストリーム広告は、動画コンテンツ外の多様なメディアで、幅広い潜在顧客にアプローチできる強力な認知獲得手法です。インストリーム広告とは異なり、直接的なコンバージョン獲得よりも、ブランドやサービスの存在を広く知ってもらうことにその真価があります。
この広告手法を成功させる鍵は、目的を「認知」に絞り、音声なしでも伝わるクリエイティブを用意し、適切なターゲティングで届けるべき相手に確実にリーチすることが重要です。
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