Service

サービス

Search

キーワード検索

マーケティング用語集

アドレサブル広告

アドレサブル広告とは、「Addressable Advertising」のことで、企業が保有する顧客データ(CRMデータなど)を活用し、特定の個人を識別して配信する広告手法です。日本語では「特定個人向け広告」、あるいは保有データを活用する点から「CRM広告」とも呼ばれます。
近年、プライバシー保護の観点からWebサイトを横断してユーザーを追跡する3rd Party Cookieの利用が制限されています。このようなCookieレス時代において、自社で収集した顧客データ(1st Party Data)を安全に活用できるアドレサブル広告は、マーケティング戦略における重要性を増しています。

アドレサブル広告の仕組み

アドレサブル広告は、広告主が持つ顧客データと、広告媒体が持つユーザーデータを照合することで配信が実現します。基本的な仕組みは以下の通りです。

  1. 広告主が、広告を配信したい対象の顧客リスト(メールアドレス、電話番号など)を準備します。
  2. 個人情報を保護するため、顧客データを「ハッシュ化」と呼ばれる方法で不可逆な文字列に暗号化します。
  3. ハッシュ化されたデータを、GoogleやMeta(Facebook)などの広告媒体にアップロードします。
  4. 広告媒体側で、媒体に登録されているユーザーの個人情報も同様にハッシュ化し、広告主からアップロードされたデータと照合(マッチング)します。
  5. データが一致したユーザーに対してのみ、広告が配信されます。

このように、個人情報そのものを広告媒体に渡すことなく、安全に特定の顧客へ広告を届けることができます。

アドレサブル広告とリターゲティング広告の違い

アドレサブル広告は、特定のサイト訪問者を追跡するリターゲティング広告と混同されがちですが、活用するデータやアプローチ対象が根本的に異なります。

■ アドレサブル広告

・活用するデータ:自社で保有する顧客データ(メールアドレス、電話番号、会員IDなど)。1st Party Dataが中心です。
・ターゲティング対象:氏名や連絡先がわかっている既存顧客、見込み客、休眠顧客などです。
・Cookie規制の影響:3rd Party Cookieを利用しないため、影響を受けにくいです。
・アプローチできる顧客層:オンライン・オフライン問わず、自社で接点のある全ての顧客が対象となります。

■ リターゲティング広告

・活用するデータ:Webサイトの閲覧履歴など。3rd Party Cookieを利用します。
・ターゲティング対象:サイトを訪問した匿名のユーザーです。
・Cookie規制の影響:3rd Party Cookieの利用制限により、大きな影響を受けます。
・アプローチできる顧客層:Webサイトを訪問したユーザーに限定されます。

アドレサブル広告の活用方法

アドレサブル広告は、顧客データを活用することで様々なマーケティング施策に応用できます。

休眠顧客の掘り起こし

CRMデータの中から、長期間購入やサービスの利用がない「休眠顧客」のリストを作成し、広告を配信します。メールマガジンが届かなくなってしまった顧客に対しても、SNS広告などで再アプローチすることができます。新商品のお知らせや特別なクーポンを提示することで、再度の利用を促し、顧客生涯価値(LTV)の向上に繋げます。

類似拡張による新規顧客獲得

既存の優良顧客(ロイヤルカスタマー)のデータリストを広告媒体にアップロードし、その人たちと行動特性や興味関心が似ているユーザーを探して広告を配信する「類似拡張(Lookalike)」機能も活用できます。これにより、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性が高い、質の高い新規見込み客へ効率的にアプローチすることができます。

オフライン顧客へのアプローチ

実店舗の会員情報や、イベントで獲得した名刺情報なども、アドレサブル広告に活用できます。これまでオンラインでの接点がなかった顧客に対して、ECサイトへの誘導やオンラインイベントの告知を行うなど、オフラインとオンラインを連携させたクロスチャネルでのコミュニケーションを実現します。

導入前の注意点

アドレサブル広告を効果的に活用するためには、事前に押さえておくべき注意点があります。

データ量の確保と品質

広告媒体のユーザーデータと照合する際、アップロードしたリストの全ての人がマッチするわけではありません。一般的にマッチ率は数割程度と言われており、十分な配信量を確保するためには、ある程度のデータ量(最低でも1,000件以上が目安)が必要です。また、古い情報や入力ミスがあるとマッチ率が低下するため、日頃からデータを整理・クレンジングしておくことが重要です。

プライバシーへの配慮と同意取得

アドレサブル広告で顧客データを利用する際は、個人情報保護法を遵守する必要があります。最も重要なのは、データを取得する際に、広告配信に利用することを含めた利用目的を明示し、ユーザーから明確な同意を得ておくことです。プライバシーポリシーにその旨を記載し、ユーザーがいつでも広告配信を停止(オプトアウト)できる手段を用意しておくことが求められます。

まとめ

アドレサブル広告は、Cookieレス時代において、企業が保有する顧客データという資産を最大限に活用するための強力な手法です。リターゲティング広告の代替策としてだけでなく、休眠顧客の掘り起こしから新規顧客獲得まで、顧客との関係性を深化させる多様な活用ができます。自社の顧客データを正しく管理し、プライバシーに配慮しながら活用していくことが、これからのデジタルマーケティングにおいて非常に重要です。

ビジネスの成果につなげるには
適切なターゲットへのアプローチや効率的な広告運用を実現するには、数値の裏側にある「生活者の実態」を深く捉えることが不可欠です。インテージでは、国内最大級のデータを基盤とした多角的な分析により、生活者の行動原理を解明し、確かな成果につながるプロモーション設計を支援します。

マーケティング支援サービスを見る

Contact

インテージの商品・サービス、
各種調査に関するご相談、
資料請求やお見積り等は
お問い合わせフォームをご利用ください。